- Amazon.co.jp ・本 (170ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041853054
感想・レビュー・書評
-
人なんて信じるものではない。なんて思考になったショーリだが、大体みんな人を信じているのだろうか?こっ酷く裏切られた事の無い私でも、人は信じるものではないと思っている。裏切らない自信がないからだ。
嫌われたくない?好かれたい?寂しいから?人に自分の事を解ってもらいたいと思わない?
解説を読んでもどう捉えればいいのかわからない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
3股男、ショーリの物語。
はたから見て、ひどい男とされる彼だが
どうしてもそうは見れない。
相手の事を観察して、相手が求めている事を感じ
そのために全力を尽くさなければならなくなってしまった
そんな男は
多くの女に気に入られるだろう。
当たり前だ。
自分が求めていることをしてくれる人がいたら
その人といたいと思ってしまうのは。
人間の正直な気持ちだろう。
きっと、女たちは素晴らしく幸せな体験をしたことと思う。
人を信じるというのは確かに快楽かもしれない。
それを味わわせてもらったという事実だけで
幸せだと思うんだけどな。
そんなことは、一般常識では思われないんだろうけれど。
他に人の感想を見ていても
納得できない意見のほうが多数だし。
でも、私は
ショーリにはその後も
沢山の女と仲良くなって欲しい気がした。
朱実を不幸から引き上げたのはショーリだ。
きっと彼に出会っていなかったら
彼女は不幸を引きずり続けたことと思う。
その後、ショーリによってより傷ついたとも言えるけど
事実、彼女は一時は幸せを味わっている。
残念なのは、ラスト。
よくわかんない。
もっとすっきり終わらせればいいのに、と思ってしまった。 -
浮気者の言い訳のお話
-
誰もが自分が一番で、誰かの一番に自分がなることはない。
それ以外は簡単にひっくり返るもので、だから人を信じてはいけないのだけれど、だからといって嫌われるのも怖くて、いつも「バイバイ」を言えずに、その場その場を取り繕ってしまう。
女性にとって、そんな勝利の態度は業腹ものだろうけど、多分、男女関係なく、誰にでもそういうところはあるものだと思う。 -
同じ著者のエッセイ「ありがとう」で触れられてるのを見て。何年かぶりの再読。幼い頃から親戚をたらい回しにされ、嫌われないことを第一義に掲げ、好意を断れないうちに、嘘を重ね、三人と同時に付き合ってしまってる主人公。人を信じるなんて灰皿を食べるようなものだ、人を信じてはならん、という祖父の言葉どおりに生きてきたが、そんな主人公を信じる、というある種の狂気が強く印象に残り、また一筋の光を感じさせながらの読後感だった。
-
中学の先輩に当たるかたの著書。母の後輩でもあるので、手に取りました。個人的には好きになれない作品で、気持ち悪い、嫌な感じと思う表現がありました
-
主人公が自分とは真逆なので、そういう人の心情が細かく描かれていて面白かった。
人の内面を描くのがうまくて、先が読みたくてあっという間に読み終わりました。 -
主人公の此の男、やっぱり好きになれないな(一部は同族嫌悪かもしれないけど)
-
「人に嫌われたくない」けど「人を信じるのは狂気の沙汰」だと思っている主人公。自分の居場所とか立ち位置とか身の置き場がわからないまま、曖昧に浮かんで流されてふわふわしてる、そんな人を書くのがやっぱうまいなあ……