寝ずの番 (角川文庫)

著者 :
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レビュー : 31
  • Amazon.co.jp ・本 (121ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041863077

感想・レビュー・書評

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  • 上野から新青森までの新幹線のお供に。

    お下品なネタの応酬に苦笑いしつつも、登場人物の間抜けなエピソードの数々がバカバカしすぎて愛らしく思えました。

  • 葬式が好きだ。とか言うと語弊があるかもしれないが、私個人の率直な感想として、盛大な結婚式よりも盛大な葬式の方が5000倍くらい心を動かされる、ということ。結婚式挙げて離婚する人はいるけど、葬式挙げて生き返る人はいないから。

    通夜葬式が終わるまで仏前の線香とろうそくを絶やさないように番をする「寝ずの番」。
    私も親戚に不幸があると必ず自ら志願して(貫徹に耐える体力があるから)遺体と祭壇の前に陣取ったものだが、本書のような馬鹿馬鹿しくも温かい夜は当然ながら未だ体験したことがない。

    「故人を偲ぶ」という思いが根底にちゃんとあるなら、酒盛りでもカンカン踊りでも春歌合戦でも何でもありなんじゃないか、と思ってしまった。むしろそんな風に泣いたり笑ったり思い出したりしてくれるなら、こっちも死んだ甲斐があるってもんだ。
    いやいや、とりあえず今は、そんな通夜の夜にしてもらえるように生きることだ。

    マキノ雅彦監督の映画製作秘話(?)が冗長。
    らも兄を偲ぶ、編集者・小堀純氏の解説が泣けた。

  • 読了:2018.08.05

    昔、空港で買って結局読まずに積読になってた本。今の方が理解できて良かったかも、いろんな意味で(笑)

    タイトル通り、お通夜で親族が集まり故人の思い出話をする話。3つのお通夜。しんみりとしそうなところ、噺家一派の集まりだから、独特で軽快な文章でくだらない下ネタオンパレード(笑)
    でも、下ネタばかりの中にも故人への敬愛の想いが表れてて、思い出話の中にはホロリとする場面も。

    明るい人には明るく見送るのがいちばん!

    3部作だけど本編は100ページくらいなのであっという間に読み終わる。中島らもさんの作品は初めてだったのでシリアスなのも読んでみたい。



    本書には寝ずの番を映画化したマキノ雅彦監督のエッセイと小堀純さんの解説が掲載されてるが、その中で中島らもさんが亡くなっていることも知った。深夜、泥酔して階段から転落。それが原因で脳挫傷、外傷性脳内血腫。寝ずの番の一幕になりそうな方だなぁと思った。



    ◆内容(BOOK データベースより)
    上方落語界の重鎮、笑満亭橋鶴が、いままさに臨終のとき―。「師匠、何か心残りは?これはやっておきたかったということは?」と、弟子が聞くと橋鶴の口がもごもごと動いた。「そ、そ○が見たい」!!弟子たちはみな、呆気にとられ、その後、大騒動に。果たして「そ○」とは、いったい何のことなのか―?マキノ雅彦第一回監督作品原作ともなった、粋で泣かせる中島らもの傑作三部作。

  • テンポはとても良いので一気に読んでしまいました。言葉のリズムもうまいのだけれども、それだけで内容がない印象です。
    もう少し、深くても…。。

  • ちょうくだらない。のが、ねらい。でも、素面じゃ読めない。

  • 下ネタ多いけれど、面白かった。

  • そそが見たい。
    最初から笑わせてくれます。

  • 下品だけど、最高のユーモアとホロッと感動させる話が折り込まれたストーリー。サクッと読めて、クスット笑える良書でした。

  • 内容紹介
    中島らもの人情喜劇の傑作が映画化
    上方落語界の重鎮、笑満亭橋鶴??今まさに臨終のとき。「師匠、何か心残りは?」と、弟子が聞くと橋鶴の口がもごもごと動いた。「そ、そそが見たい・・・」。果たして、そそ、とはなんのことか?
    内容(「BOOK」データベースより)
    上方落語界の重鎮、笑満亭橋鶴が、いままさに臨終のとき―。「師匠、何か心残りは?これはやっておきたかったということは?」と、弟子が聞くと橋鶴の口がもごもごと動いた。「そ、そ○が見たい」!!弟子たちはみな、呆気にとられ、その後、大騒動に。果たして「そ○」とは、いったい何のことなのか―?マキノ雅彦第一回監督作品原作ともなった、粋で泣かせる中島らもの傑作三部作。

  • お葬式にはある種日本独特の雰囲気がある。
    形式的になってしまう反面、親戚縁者が故人を通して新しくつながっていくような、実は前向きな儀式。
    それをコメディにするって言うのはある意味タブーなのだけど、
    うまく表現すればこれほど味わい深くできる日本的題材はないのかもしれない。

    お通夜の後、仏さんを目の前にして、残された人々が思い出話で盛り上がる。
    そのネタを提供するのが、酔っ払った落語家たちだから、これは面白い。
    自分も画面の前でお猪口で日本酒を呷りながら、座の一員となって耳を傾けている気分。
    いつしか宴会のように唄えや踊れやの、寝ずの番。
    ラストの唄あそびのシーンに湧き起こる泣けて笑える感情はいったいなんなのだろうか?
    こんなお通夜があるもんなら、親戚縁者でなくても、参加してみたいもんです。
    自分のお通夜の晩がこんな賑やかだったら、それはそれで嬉しいだろうな。

    小説では放送禁止な内容がバンバン書かれていたけど、
    映画では放送コードを考えた修正がされていてそこに注目するのも面白かった。
    でも映画もかなり原作に忠実で、良かった。

    下手したらアメリカンコメディのようにものすごく下品な作品になっているところが、人情やら粋でうまくオブラートに包みつつ、うまいこと表現されてます。

    死をも笑いに還元する日本の芸能、お見事。

    ♪おれの心は トタンの屋根よ
    かわらないのを 見てほしい♪

    この唄の意味を知りたければ、読むべし。

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著者プロフィール

1952年兵庫県生まれ。大阪芸術大学放送学科卒。'92年『今夜、すべてのバーで』で第13回吉川英治文学新人賞、'94年『ガダラの豚』で第47回日本推理作家協会賞を受賞。
主な著書に、『明るい悩み相談室』シリーズ、『人体模型の夜』『白いメリーさん』など。2006年7月に短編集『君はフィクション』を刊行。2004年7月逝去。

「2014年 『ロカ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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