本日は悲劇なり (角川文庫)

  • 角川書店 (1995年6月22日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784041879146

みんなの感想まとめ

悲劇をテーマにした二つの物語が描かれ、読者は深い感情に触れることができます。特に「社宅」を舞台にした話では、家庭内の緊張感や暗黙のルールがストーリーにリアリティを与え、登場人物の強さや絆が際立ちます。...

感想・レビュー・書評

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  • 悲劇のお話2つ。
    赤川さんは簡単に読めるので、ちょっと読書したいなーってときにおすすめです。

    どちらのお話も最後はちょっとジーンっと、でも悲しいお話でした。
    「社宅」っておそろしいなーと。
    確かに家に帰っても安らげることなく、会社の延長で気も使うし、暗黙のルール(旦那の役職による格差とか)があって、、、
    だけど奥さんは強かった!そしていい夫婦だなと素直に思いました。

  • 『本日は悲劇なり』は短編で、女子高生の自殺という衝撃的な場面から始まり、真相を追うミステリーのように見える。読み終えると大人達が高校生の掌で踊らされている滑稽さがある。「好奇心は猫を殺す」という諺が思い浮かぶほど、白木の行動は危うかった。
    アナウンサーの白木は好奇心に負けて違法な行為で遺書を手に入れた。ここまでは理解できる。しかし、白木がその遺書をディレクターに渡した理由には、強い違和感を覚えた。他人の人生を壊すことに躊躇いがあり、番組で取り上げない方が良いと思っていたら、「遺書を渡す」という選択肢は上がらないはずだ。所詮は対岸の火事、他人事という想いや、苦労して手に入れたアイテムをなかったことにするのは惜しいとでも思ったのだろうか。
    一緒に収録されている『1/2の我が家』は会社と社宅の繋がる人間関係を描いている。夫の会社での地位が、家庭生活にまで影響を及ぼす社宅という空間は、私には想像しがたい。長い物には巻かれろと言うが、心を殺してまで従う事に何の意味があるのだろう。どこにでも居そうな三谷夫婦と虎の威を借る社長の娘、後悔を募らせた岡田夫婦が物語の中心であり、権力者と弱者、窮鼠猫を嚙む、下剋上みたいな。描写はないが、三谷夫婦は社宅を離れ、岡田夫人は夫の死を追うように命を絶ったのではないかと感じた。高柳も社宅を追われ、何もしなかった人達が厄介者が居なくなるという漁夫の利を得た。

  • 私自身、幼い頃からメディアという存在に
    違和感を抱いていました。
    表題作「本日は悲劇なり」はその違和感を全て文学として
    表現しており、終始共感ばかりでした。
    一般人目線ではなく、業界人目線というのもまた良いな、と。

    ネタ、視聴率、ウケ...
    そんなもののために一般の人々を苦しめる業界人に
    嫌悪感を抱く主人公が
    真実の究明のために一般の人々を苦しめる。
    「人間の愚かさ」のようなものが表現されています。

  • 個人的には二つ目の〈1/2の我が家〉の方が面白かった!
    さすがにここまで酷いものは少ないかもしれないけど、社宅ってわりとドロドロしてるのかな?メンタル強くないとやってられないなー
    赤川次郎さんの本はスキマ時間に軽く読めて良い^^

  • 手放し本。

    表題作より「1/2の我が家」が良かった。

  • 「本日は悲劇なり」
    2つの短編が収録されています。


    本日は悲劇なり
    TVやそれに関わる人間が「例え人が死んだとしてもそれは芸能人の色恋と同じく結局は視聴率を取る為のひとつの話題にしか過ぎない」と考えている。そして彼らを嫌っている今回の主人公(TVレポーター)。そんな彼がある一人の高校生の自殺の事件をレポートすることになるが・・・というあらすじです。


    結末はやはり予想した通りでした。しかし、妙にTV世界の現実と人間の悪を見た気がしました。騙される方が悪いという視点が練り込まれた登場人物には腹立たしさも立ちます。三毛猫ホームズ好きは少し嫌かも知れないですね、この短編は。


    1/2の我が家
    舞台はある一流企業の社員団地、主人公は若くして課長に昇進した男。そしてその妻(個人的には2人とも主人公だと感じました)。夫は課長に昇進した為に会社で問題を抱えるようになり、一方妻は団地の組合会長にまさか選ばれてしまった為に今まで隠蔽されてきた問題に気づくことになり・・・というまさに最悪な展開です。


    この短編は今の現実、そしてこれからも変わらない現実(そういう社会を好んでいる人間が作る現実)を凄く突いた作品だと思います。私はそういう社会が嫌いですし、それを変えたいと思う人間です。ですので、この2人の主人公には凄く共感できました。特に妻が権力主義と戦う、そしてその主義を打ち破り友情を守る姿には震えました。


    こういう切り口の赤川作品は読んだことが無いので、他のもチャレンジしてみたいです。

  • 本日は悲劇なり
    1/2の我が家
    の2本立て。

    本日は悲劇なり は,女子校で亡くなった学生をめぐる話。

    1/2の我が家 は,課長昇進と社宅の自治会長の就任。
    その裏にうごくさまざまな悪意を乗り越える。

    時のアラベスク,罪深き緑の夏,黒猫遁走曲,シメール,ハムレット狂詩曲,この闇と光,一八八八切り裂きジャック,レオナルドのユダ,ラ・ロンド 恋愛小説などの推理小説を書いている
    服部まゆみ が 「軽みの構造」という標題で解説を書いている。

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著者プロフィール

1948年、福岡県生まれ。1976年「幽霊列車」でオール讀物推理小説新人賞を受賞。『東京零年』で第50回吉川英治文学賞受賞。「夫は泥棒、妻は刑事」シリーズ、「三毛猫ホームズ」シリーズなどミステリーの他、サスペンス、ホラー、恋愛小説まで幅広く活躍。

「2023年 『黒鍵は恋してる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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