- 角川書店 (2003年1月10日発売)
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感想 : 8件
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Amazon.co.jp ・本 (258ページ) / ISBN・EAN: 9784041879658
作品紹介・あらすじ
本で読んだのとそっくりの洋館が、忽然と空き地に現れて――。不可思議な時間が流れる様子を、切なく美しいイメージであやなす表題作ほか、ファンタジックホラーを集めた贅沢なオリジナル文庫!!
感想・レビュー・書評
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表題作「今日の別れに」他2編を収録した短編集。
「今日の別れに」は「世にも奇妙な物語」などで映像化したら面白そうな作品。それだけ、読むだけで頭の中に像が描きやすい作品。収録された3編の中では、追い詰められていく人間の恐怖感がにじみ出ている。
「あなた」はちょっとした仕掛けが施されている作品。仕掛けの内容は読んでからのお楽しみ。
最初の作品「角に建った家」は、分からないという恐怖を描いた作品だが、恐怖の中にもほんのりと温かさがあり、少しホッコリしてしまう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ジャンルはホラーの短編なのだが、切ない感じなのが多かったように思う。
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シュールな終わり方の話が3つあってショートストーリー仕立ての読みやすい一冊。人間は悪いことするとやはりだめなんだということが啓発されるストーリー。
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ジャンルはホラーだけれど、そんなに恐くない。
本の内容が現実にも出てくる話は、そうでもないが、後の2話は 後味悪い。 -
こういう本って最近30分程度でさらっと読み飛ばしてしまう。文章が平易なのはいいとしても、そんで短編ホラーであることを考慮しても、読んですぐ古本屋に売り飛ばしたくなるような本て問題ありなんじゃないの?まあ私は図書館に返すだけだけどさ。
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赤川次郎のホラーは怖い!そして癖になる後味の悪さがある。
最初に読んだホラー作品が「夜」(角川ホラー文庫)で
新興住宅地が地震のため隔絶するというお話。
極限に追い込まれた住民が狂い出す描写はじんわり怖いし
謎の怪物は跋扈し一人、一人と殺される。
それまで活躍した登場人物でも善人だろうが悪人だろうが容赦がない。
折れた橋の向こうに人影を見つけ接触をとろうとしたら
なんと相手がいきなり飛び降り自殺するという不条理なくだりは
文体がシンプルなだけに震えあがった。
その後「白い雨」「忘れな草」などの他のホラー作品を読んでも
怖がらせ方が上手くて舌を巻いたもんだった。
「今日の別れに」は三篇からなる恐怖小説集。
先のホラー文庫「さよならをもう一度」「滅びの庭」は
自選集なので傑作ぞろいだったけどこの本はちょっとレベルが落ちるかな。
それでも赤川ホラーの特色はよく出ている。
収録の「角に立った家」はある本に登場する屋敷がある日、町外れに出現する話で
恐怖よりも少年と屋敷に住む少女との交流が印象に残り美しい印象。
あとの二編は過去の行ないが報いとなって返ってくるというタイプの物語で
ホラーというより日本の怪談に近い味わいがある。
とくに表題作は元恋人が事故にあったのを見捨ててしまった女性が
怪異に遭う話なんだけど、これシチュエーションの持っていき方が
ほんと上手いんで納得しちゃうんだよねえ。
おれもこの状況なら彼女と同じことしてんじゃないかと思う。
赤川次郎が書くホラーの怖さは誰しもが持ってるほんの少しの
ズルさ、思いやりのなさを抉り出してくるところで
そのぶん、はねかえってきた惨劇に恐怖してしまうんだろうな。
全てが終ってラストを迎えても
そこには新たな恐怖の始まりが待ち構えてたりするんだけど
現実がぐらつく「不安感」はちょっと心地よくてまた味わいたくなる、というわけ。
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何だか切ないお話だったような(うろ覚え)
(2003/3/9(日))
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