三毛猫ホームズの正誤表 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041879795

作品紹介・あらすじ

片山晴美の友人の新人女優・恵利が、見事主役の座を射止めた。だが、片山兄妹たちとの祝いの席で、「私、殺されるかも」と不吉なことを口にする。その言葉通り、恵利は稽古に向かう途中で襲われるが……?

感想・レビュー・書評

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  • 3.4
    →サクサク読めて、あっという間に読み終わりました!ホームズは本当にすごい猫だと思います‪☺︎‬
    犯人は思ってもいない人物でしたが、中心の事件以外でも話全体が面白く、楽しめる作品でした。

  • 中学生の頃によく読んでいた三毛猫シリーズでしたが、
    何故か家にこれだけ積読されていたのがあったので読破。

    FAXでのやりとりが時代を感じるミステリーだった。
    正誤表で殺害予告みたいなのは自分にとっては新鮮で面白かった。
    本格ミステリーではないので深く考えずに楽しめるシリーズであると改めて感じた。

  • グループカウンセリングを受けるメンバーは色んな問題を抱えているが、それぞれのメンバーにとっての正誤表に基づいて、関係者に次々と事件が発生する。<BR>
    三毛猫ホームズシリーズの第28作目だそうで、このシリーズも久しく読んでませんでしたが、相変わらず、安心して楽しく読ませてもらいました。<BR>2007/2/26

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/747560

  • これは犯人はすぐ分かった。登場人物が少な目だからかな。あの脱獄犯?のお父さんがお母さんを恨む理由がよくわからなかった。ほんと、連れ子を育ててくれた人を悪く言うか?心理出身としてはグループカウンセリングは興味深いけど、こんなバラバラなメンバーをそろえるか、とは思う。そもそも一少年は誰のお金で通ってるのよ。教育ママがそんなところに通院するなんて許さないと思うけど。ライバル室田君はただただかっちょいい。頭が良くて喧嘩も強く、性格もいいなんて、そんな中学生いるか?帰国子女だからか? それにしても片山はモテすぎだろう。

  • 警視庁捜査一課の刑事・片山義太郎と妹・晴美、そして飼い猫のホームズたちは、晴美の友人・野上恵利の祝いの席を設けた。恵利は劇団の新人女優。今回主役を射とめたのだ。席上、恵利は「私、殺されるかもしれない」と聞き捨てならない独白を。心配した晴美は劇団の主宰者・黒島とのデートに同席したが、黒島のかつての恋人・しおりが現われ…。しおりは主役と恋人を恵利に奪られて、心理療法のグループ治療に参加していた。そこには、上司の罪を背負ってクビになった男、浮気願望の妻、首席を奪われて心身症になった優等生が通っていたが、その関係者たちに殺人続発。がんばれホームズ。著者が全力で書き下ろした超人気シリーズ第28弾。

  • 再読。やはり、ホームズの活躍が楽しい。

  • 片山晴美の旧友・野上恵利は新人女優。次の舞台の主役に抜擢され、晴美はお祝いの会を開いていた。その席で恵利は「私、殺されるかもしれない」と不吉な言葉を口にする。一方、恵利に主役の座を奪われたベテラン女優・丹羽しおりは傷ついた心を癒す為、グループカウンセリングを受ける。しかしそのグループの関係者に次々と事件が発生して・・・。三毛猫ホームズ第28弾。


    三毛猫ホームズの正誤表
    人は誰しも自分の中に人生の正誤表を持っている。夢や理想だけではなく、ささやかな日常にさえ、挫折や後悔、そして喪失はついて回る。自分自身が招いた失敗は勿論、何もしていないのに降りかかる理不尽なことも私達人間には数多くある。


    その度に「あっちを選んでいれば・・・」「あんなことが起きなければ・・・」「あのひとがいなければ・・・」と思うわけで、長い人生を歩むとそれだけ正誤表の枠は増えていく。この正誤表に対して人間は様々な反応をする。例えば正誤表を書き変えようと苦心するもの、そんな姿を見て代わりに書き変えるあげようとするもの。しかしそれが人間にとって最善なんだろうか?


    この正誤表が今回のホームズ物語の大テーマです。またこのテーマに大きな影響を与えるものがカウンセリングです。この精神への関与と正誤表が密接に絡まっていて、正誤表を書き変えることを臨んでいても果たしてそれが正しいのか?本当にその書き変えが自分の望んでいることなのか?を読者に語りかけます。この作品を読むと「正誤表に囚われない生き方をしよう!正誤表に誤が書き込まれてもうつむかない!」と思います。


    しかし、いくら正誤表に囚われない生き方をするのも今回のようなケースになるとなかなか難しいと思います。特に登場人物の南原氏にはとても同情しますし、あれを受け入れて生きろなんて私にはすぐ言えません・・・。また私は一君の思考はとても理解できますw、そして一君と共に私もあの思考から脱したと思っています。


    そして最後の疑問。あの父親の異常な執着は何だったのか・・・。


    そこが分かりませんでした。

  • 三毛猫ホームズシリーズ第28弾

    片山晴美の旧友である野上恵利が舞台の主役に抜擢されたので片山兄妹は食事会を企画してお祝い会を開く事にした。その席で恵利は浮かない顔をして「私、殺されるかもしれない。」と片山兄妹に告げる。

    恵利に主役の座を奪われたベテラン女優の丹羽しおりは心の傷を癒す為にグループカウンセリングを受けていた。
    そのグループメンバーには出席の道を奪われた会社員や塾のトップの座を奪われた少年、夫婦関係に悩む主婦など色々。メンバー同士で愚痴の言い合いをする事で悩みを解決していこうとカウンセリングを続けていたが、メンバーの関係者に次々と事件が起こってしまう。そして、事件の前後でメンバーに正誤表が届けられる。


    片山兄妹が周りに与える暖かさはかけがえの無い物だと思えました。
    この二人はいつも周りの人の為にも奔走している気がする。
    そして、必ず事件に出くわしホームズや石津とともに事件を解決へと導く。
    今回も片山晴美は旧友の恵利だけでなく、しおりの為にもカウンセリングに同行している。そして、案の定カウンセリングメンバーに事件が起きている。
    まぁ〜事件が起こる事に関してはミステリーの宿命であり、片山兄妹に責任はありませんが。。

    それにしても今回も片山義太郎は関係者によくモテてた。義太郎の魅力は一見ではなかなか分からないのであろう。事件関係者と接すれば接する程義太郎はよくモテている。
    そこには妹思いで裏表の無い性格と面倒見が良くまわりに温かみを与える内面が感じられるのであろうと思いました。
    もちろん晴美の影響も否定出来ないですけれど。。(笑)

  • 三毛猫ホームズシリーズ初めて読ませていただきました。読みやすくていいですね。
    今度はシリーズ一作目読んでみようかな。

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著者プロフィール

1948年、福岡県生まれ。1976年「幽霊列車」でオール讀物推理小説新人賞を受賞。『東京零年』で第50回吉川英治文学賞受賞。「夫は泥棒、妻は刑事」シリーズ、「三毛猫ホームズ」シリーズなどミステリーの他、サスペンス、ホラー、恋愛小説まで幅広く活躍。

「2023年 『黒鍵は恋してる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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