バースデイ (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 1141
感想 : 82
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041880074

作品紹介・あらすじ

同日の同時刻に苦悶と驚愕の表情を残して四人の少年少女が死亡した。この事件からすべてが始まったリングワールド。その三部作における女性たちの闘いを描いた、恐怖と感動の外伝的完結編。

感想・レビュー・書評

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  • 短編集。特に三本目は、ループの後日談となってます。
    ループがあまり受け入れられなかった自分でも、これはこれでひとつの帰結じゃないかと納得するに至りました。
    それ単体では蛇足感がある高野舞の出産を描いた一本目も、最後のハッピーバースデーに繋がると考えれば、綺麗な形の短編集でした。

  • 世界の終わりを見たいとか言ってた高山がまさか、世界を自己犠牲で守るとは…。

  • 鈴木光司による「リング」シリーズ完結編・・・というよりは補間エピソード集と言った方がしっくり来るか。メイン三部作では深く描かれなかったエピソード2編と、シリーズを締めるエピローグ的作品1編が収録されている。

    収録されているのは、1.リングウイルスに感染した高野舞が貞子を出産するまでの姿を描いた、「らせん」の補間エピソード―――『空に浮かぶ棺』。2.舞台女優時代の貞子を元劇団員の回想で描いた、「リング」の補間エピソード―――『レモンハート』。3.「ループ」後の世界を、残された礼子の視点で描かれる「ループ」のエピローグ―――『ハッピー・バースデイ』。

    先述のとおり、シリーズ三部作を補間する内容となっているので、新しい物語を楽しむというよりは、完結した物語の余韻を楽しむといった感じ。シリーズを締めるに重要な内容となっている訳でもないので正直、スルーしても特段問題はないかと。(まあそこまでボリュームがある訳でもないので、三部作読破したのなら本書まで読んでおいて損はないだろう。)

    ちなみに、映画『リング0 バースデイ』は、『レモンハート』の映像化作品となっている。

  • 最後に生まれた子が、今度こそ幸せな人生を生きるということにしたい。

  •  短編集であり、ループの後日談。自分の知りたかった部分はないものの物語はしっかり終わる
     ゾッとするような文や、官能的な表現やら色々書くがロマンチストなのかもと感じさせる。なんだそれはと思わず突っ込みたい部分もあるが、心地よい終わりであった

  • リング→らせん→ループと読んだのでその勢いで。
    最後のハッピー・バースデイは良かった。
    やっぱりあの子はそういうことなんだろうか、、

  • 『リング』『らせん』『ループ』の続編で、三つの短編が収録されています。

    第1話「空に浮かぶ棺」は、山村貞子を胎内に宿した高野舞の物語です。

    第2話「レモンハート」は、「劇団飛翔」に所属していた頃の貞子を描いた物語。

    第3話「ハッピー・バースデイ」は、『ループ』の後日談です。馨の子を宿した礼子に、「ループ」プロジェクトに関わった天野が真実を告げ、礼子が子どもを産むことになるまでを描いた物語。『ループ』のストーリーの完結編ともいうべき内容になっています。

  • 蔵書整理で手放すので、再び出会い読む日もあるか

  • 普通は、ホラーには全く手を出さないのだけど、このシリーズは読み通した。リング、リング2、らせんと読み進んで、このバースデーを読んだとき、謎が解け、長い物語が繋がって、なんか救われた気がした。リングを読んだ人はぜひここまでたどり着いて欲しい

  • 夏のホラー文庫祭。ずっと忘れていたが、『リング』は3部作ではなくもう1作あったのだ(という恐怖)。

    山村貞子のDNAは、映像を通じて見た女性に処女受胎し、新たな生命を得る。一方で、同様にリングウイルスの遺伝子に耐性を持つタカヤマリュウジも世代を超えて生まれ変わる…。

    前作のSF展開を反省するが如く、第2世代になるのか、貞子が生まれる部分については、ホラーでもなく怪談の体にもどろうとする。しかし、遠山とのエピソードがダラダラと続くうえ、遠山を殺す必然性のないまま集結。

    また、後半では高山竜司の生まれ変わりとの子供を宿した女性が、「ループ界」において、貞子ウイルスを克服するさまを眺めるという点が斬新では有る。こちらは怪談ではなく、ちょっと中途半端なSFという風合い。

    両作品とも、怪談のコアとなる「死の恐怖」の必然性がすべて前作以前に残されており、本作を読んでもピンとこないのが大きな減点対象で、その程度のエピソードであれば、前作の後ろにでもつければよかったのではないか。

    リングの謎に気がついて失踪した高山はともかく、せっかく人知を超えた増殖能力を持った魅力的なキャラクターである貞子が、前作もではあったが、必然性のないオカルト・超能力の類に落とし込まれてしまったことで、本シリーズの魅力が大幅に失われてしまっている。

    まあでも、やっぱり『リング』『らせん』の面白さは、『ループ』ですでに失われており、そこからのアウトストーリーに何かを求めること自体が無理なのであろう。

    もう無いよね?

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著者プロフィール

千葉中央メディカルセンター勤務。認定理学療法士(代謝)、呼吸療法認定士、糖尿病療養指導士、住環境福祉コーディネーター2級。

「2018年 『リハビリのプロがすすめる 健康寿命を延ばす1000冊』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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