うろこの家 (角川ホラー文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041893012

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  • 図書館から借りました


     ホラー。耽美。短編集。時代物系。

     舞台はいろいろ。
     琉球王国っぽいところ、インドっぽいところ、戦国時代、中国の阿片窟。大正時代ぐらいの貴族のお屋敷?

     読みにくいところも多いが、絢爛豪華。
     絵を先に貰って物語を書いたり、話が先行して物語ができたりと。
     双方がこれでもかっと相手が困るような作品を出していったとかいう裏話。(仲良しだからできるんだろうな

     印象に残ったのは美貌の小姓と、若い殿が緋毛氈の上で舞うシーン。切腹の直前に、そうして舞えることが綺麗。そして、抱き合うように死んだ二人の血をぐっしょりと吸い込む緋毛氈・・・。
     老尼(殿の愛人だった踊り子)の思い出話の中にしか出てこないのに、なんてまあくっきりと思い浮かぶんだろう。
     でも、彼女は身分が低くて、その愛した殿が死ぬところを見ていないから、それまた伝聞でしかないのだが。
     このシーンが二・三日頭から離れなかった。

  • これが皆川博子さんの世界だ。
    匂い立つ、言葉達。
    言葉が、妖しく誘う花々が意思を、魂を宿したかのように。
    篤と酔いしれる、至福で濃密な時間が、静かに口を開けて私を待っている。

  • 「挿絵がある小説は必ずしもラノベじゃない」
    岡田氏の挿絵が物語を傑作としている。
    妖気漂う何かに呪われそうだが美的な絵。
    芳醇な花の香りを放っているお話。
    地獄曼荼羅、十二話。

  • 美しい言葉たちに導かれて、怪異の世界に踏み入り、妖しい絵に背を押されて、恐怖の扉を開ける…。安土桃山時代の振袖鼠、琉球の紫の小蟹、マハラジャの黒い面紗の王妃、アールデコの雛人形―が芳醇な花の香りを放っている。わずか二十枚に封じ込められた絢爛華麗な地獄曼荼羅、十二話。

  • 耽美系怪談小説12作品
    岡田氏の繊細な絵と、皆川氏の美しい言葉が織り成す怪談の世界は実に色っぽい。

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著者プロフィール

1930年旧朝鮮京城市生まれ。1973年に「アルカディアの夏」で小説現代新人賞を受賞し、その後は、ミステリ、幻想小説、歴史小説、時代小説を主に創作を続ける。『壁 旅芝居殺人事件』で日本推理作家協会賞を、『恋紅』で直木賞を、『薔薇忌』で柴田錬三郎賞を、『死の泉』で吉川英治文学賞を、『開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU―』で本格ミステリ大賞を受賞。2013年にはその功績を認められ、日本ミステリー文学大賞に輝き、2015年には文化功労者に選出される。

「2021年 『OTOGIBANASHI』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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