スカートの風―日本永住をめざす韓国の女たち (角川文庫)

著者 : 呉善花
制作 : 呉 善花 
  • 角川書店 (1997年2月発売)
3.61
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  • 20レビュー
  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041903018

作品紹介

27歳で韓国から留学生として来日した著者。しかし日本人の曖昧な笑顔や態度、韓国人には考えられぬ不思議なその人生観にカルチャーショックを受ける。そんな困惑の中に知り合った、日本で働く韓国人ホステスたち。彼女たちの姿に、日韓文化のギャップの源や意外な真実が映し出されていることに気づき始めて…。一留学生が、李朝以来の韓国人が持ち続けてきた日本人像を打ち破り、日本文化と融合してゆく様と、そこから見出した韓国社会の病根と日本社会の意外な素顔を綴った、衝撃のルポエッセイ。

スカートの風―日本永住をめざす韓国の女たち (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • とある韓国人女性による、日韓比較に基づく韓国批評の本。
    日本という国の特徴が、韓国という近くて遠い国と比較されることで非常に分かりやすい。自分の国の文化や特色は冷静に分析する機会がないことに気付かされる。
    日本について好ましくない部分も書いてはあるものの、非常に日本に好意的に描かれているため、日本人であればちょっぴり誇らしいような良い気分で読めるのではないか。
    彼女が本当に書きたかったことは、おそらく韓国における女性の社会的地位向上を目指すものであり、その比較において日本という国が引き合いに出されているはず。だからか、少し日本が美化され過ぎているような、気もする。

  • 日本人と韓国人のすれ違いには、思想の違いが関係しているということには納得でした。
    韓国人理解に一歩近づけたような気がします。

  • 韓国と日本の文化の違いについて面白く読める。韓国が男性的で日本が女性的という感じは正にその通りだと思う。韓国語は確かに力強い。「カムサハムニダ」(ありがとう)など、最後にニダで終わるのが、インパクトに富む。また贈り物⇒返礼の風習の違いもなるほど!

  • 日本にきたホステスではない韓国女性の、日本に働きにくる韓国女性を一面とした韓国論・日本論。1990年の著述なので表層的には現在と異なることも多いはずだが、多くのことは今も変わらないんだろうな。

  • 衝撃の書。中身は平易な日本語で書かれてあり、且つ20年以上前に書かれたものであるのに、そうか!!なるほど!!と驚きをもって何度も納得させられた。

    お隣の国、韓国から27歳で留学生として日本にやってきた著者が直面したカルチャーショック。ただそれだけを述べられているなら、どこにでもある内容だ。
    ただこの本のすごいところは、日韓の文化的な背景、その上で成り立つ現代の両国の社会的、民族的な特徴まで踏み込んでいて、且つそれが学術的な文化比較論ではなく、また低俗な善悪問題に堕ちるわけでもなく、メディアがさかんに騒ぎ立てる表面的な日韓問題の狭間で実は切実な事柄として横たわっている幾つかの課題を洗い出しているところだ。

    日本人の私にとっては、より日本を理解する上でもとても意味のある本だった。

    余談だが、あとがきで著者が少し触れているが、この本に対する読者の反応のしかたも、両国の特徴が出ているなと感じた。

  • 20年以上前に書かれた本。多少当時と事情は変わっているだろうが、根本的なところはそう簡単には変わらない。異文化の相互理解にはやはり言語を学ぶことが不可欠だ。

  • 1990年に日本留学中の韓国人女性によって書かれた日本・韓国の文化・習慣を洞察した本。


    今2012年、日韓の関係悪化のさなかでたまたま家で発見し一気に読み終えることができた。

    著者は韓国人でありながら、日本文化にかなり精通しているといえ、20年前当時の韓国人ホステス事情を中心に、韓国の風習と日本の風習の違いを際立たせて述べている。


    この本の中では、韓国の経済ががいま発展途上であることを前提に、またその文化が韓国の経済発展や国際的立場の確立を阻害しているとの指摘が多々見られ、彼女の目から見ると日本と比べ未熟であると示唆していると読み取れる。

    韓国ジャーナリズムが日本ばかりを責め、反省を行わないことや、処女性重視の社会、男尊女卑の文化などが批判的に語られている。
    またハングルが持つ弱みを述べ、暗に漢字懐古を望んでいるのではないかとも伺える。

    彼女は今日本に帰化し、日本国籍を持っているようです。

  • 韓国の文化を勉強し始めたときに、偶然、古書店で見つけた本。
    韓日両面からの視点で、韓国文化や生活を見つめた本は、それまでのガイドブックや、難しい評論にはない新しさで、一気に読んだ。大変面白い。

    以来、著者の呉善花氏の作品は、ほとんど読んでいる。私にとっては、どのガイドブックよりも参考になったと言ってよい。

    著者は、私より数年歳上のようだが、いろいろな本を通じて語られる著者の大学、大学院留学時代の韓日関係が触れられるところは、同時代の懐かしさと、緊張感が蘇る。

    韓国で仕事をするとき、「あぁ、このことね」と、うなづくことも多い。私にとっては好きな著者であるが、韓国からの留学生の中には、違う評価をする友人も多いので、ちょっと評価が分かれるかもしれない。

    いずれにしても、私にとっては、韓国文化を学ぶ、最初の本として印象の強い一冊。

  • 韓国からのエリート女性が、残念な日本留学生となり、まじめに日本を理解しようとすればするほどわからなくなるという日々を乗り越えていま、その目で見た日韓の比較文化論的エッセー。
    目からうろこで、日韓情勢のニュースがそうだったのかと今更ながらによくわかる。
    過去の権威を否定して、自らの王朝文化の正当性を主張し、儒教の一側面を固く守り上下の支配体制を固めてきた李氏朝鮮時代の見えざる呪縛が根底にあるという説には納得。そこからはじまる男尊女卑、なぜ女性は韓国を飛び出し日本へと向かうのか。大変興味深く読むことができた。

  • 日本での生活が長い筆者が、日本との比較をしつつ、韓国という国をぶった切っている一冊。

    ちょっと時代背景は古いけど、今でも興味深く読めます。

    当時、これを書いた彼女の勇気に感服。

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