春秋山伏記 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 60
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041905029

作品紹介・あらすじ

白装束に髭面で好色そうな大男の山伏が、羽黒山からやってきた。村の神社別当に任ぜられて来たのだが、神社には村人の信望を集める偽山伏が住み着いていた。山伏と村人の交流を、郷愁を込めて綴る時代長編。

感想・レビュー・書評

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  •  藤沢周平「春秋山伏記」、2001.11発行。験試し、狐の足あと、火の家、安蔵の嫁、人攫いの連作5話。山深い村に大鷲坊という山伏が帰村し、月心坊を追い出す形に。山村で起こる事件や事案、不審者の入村、火事、嫁取り、狐憑き、人攫いなどを村民と一緒になって大鷲坊が解決していく物語。読み応えがある作品。5話が全部つながった人攫いが特に秀逸。追い出された月心坊が最後は涙の人助けを。娘を救出した大鷲坊と娘の母親おとしが一緒になる見事なラスト。

  • 藤沢周平、予想通り楽しませてくれた。

  • 東北の山村に山伏がやって来て住み着き、村人たちとの触れ合う物語。生きる事の喜び、他人への思いやりがユーモアを交えて述べられる。読後感の爽やかな作品。2016.12.18

  • やはり面白い。

  • 久しぶりの藤沢周平。
    山伏というものを得たいのしれない少し恐ろしいイメージで見ていた。
    著者もそうだったという。

    でおこの中ではより短で暖かい。
    あえて方言を用いる手法も違和感や読みにくさなく、さすが。

    娘がいる身としては、最初と最後の章を身を切られるような思いで読んだ。

  • 山伏が村に起こる問題を解決していく話。
    この山伏は病気や人間関係のもつれ、事件解決など幅広い知識や見識を持っている。それにより一番良い方法をとる。
    しかし、山伏は決して知識人ぶるような態度をとることもない。そこに好感を持ちました。
    それほど話は長くないし重々しくなく、殺伐としているわけでもないが村にとっては重大な事件を解決するのが面白かった。

  • 江戸時代末期、庄内地方。
    庄内弁がやさしい響きです
    山伏が、普通に生活に溶け込んでいたんだなぁ
    頼りにされ、医者の代わりもし・・・
    こんな時代があったんだね

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著者プロフィール

1927-1997。山形県生まれ。山形師範学校卒業後、教員となる。結核を発病、闘病生活の後、業界紙記者を経て、71年『溟い海』で「オール讀物新人賞」を受賞し、73年『暗殺の年輪』で「直木賞」を受賞する。時代小説作家として幅広く活躍し、今なお多くの読者を集める。主な著書に、『用心棒日月抄』シリーズ、『密謀』『白き瓶』『市塵』等がある。

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