- 角川書店 (2005年5月25日発売)
本棚登録 : 50人
感想 : 8件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784041911075
作品紹介・あらすじ
甘美な恋の思い出と裏切りの痛みをたどりなおす、グレイハウンドの旅を描いた表題作はじめ、ふとした感傷が時をへだてて突きつける人生の哀しみを綴る「歳月」など、乾いてせつない珠玉七編を収録。
AIがまとめたこの本の要点
この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
甘美な恋の思い出と裏切りの痛み、そして人生の哀しみを描く短編集は、若さの未熟さや孤独感、希望を織り交ぜた作品です。特に表題作のラストは多くの読者の心に残り、深い感動を呼び起こします。各短編は異なる味わ...
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
とても若さを感じる短編集です。若さと言っても溌剌とした若々しさではなく、若さゆえの未熟さ・せつなさ・孤独感・そして希望を感じました。
一番気に入ったのは表題の「タンポポの雪が降ってた」のラストかなぁ。
ただ、
「時速百キロ以上で走るバスと、たぶん同じぐらいのスピードで走っているにちがいない列車がすれ違うのに、四分も五分もの時間がかかるなんて、いったいどのぐらい多くの貨車を引き連れているのだろうか。」
という文は、理系としてちょっと気になります。
仮に、主人公が乗っているバスが時速百キロだとすると、時速二百キロの差となります。
時速二百キロということは、60分で200kmですから、1分で3.3kmです。4分なら13.3kmの列車となるわけです。
1両の貨車の長さはどんなに長いと言っても40mでしょう。
ということは、13.3km*1000/40=333台
機関車1両を含む26両連結の車列が、5編成連結でも130台なので、333台はないでしょう。 -
始めての作家さんで短編。
この作家さんの初期の作品はハードボイルド系と知ったのは読了後の解説を読んでで知りました。
かなり心に来るしっとり、しんみりが多かったので。
しかし、カタカナが多いのと海外が舞台ってので、わかるかもって思うところもあります。
作品の中では「空と大地」が好きです。
女性が一生懸命に夢に向かうが、社会は上手く夢に繋がってくれない。
歳を重ねるうちに成長と寂しさを経験する、主人公に女性ならではとも思える気持ちが感じられました。 -
◎◎ 要約 ◎◎
切ない思い出を綴った作品。変わらないと思っていた幸せのもろさ、日常を抜け出した先で見た夢の終わり、など、興味を惹くテーマ設定。
◎◎ 感想 ◎◎
のんびりと話が進むため、すべて読みきることができず。キャラクターの個性があまり読み取れず、思い入れて読めない作品だった。 -
本棚にあった本。再読。もうちょいドラマを求めてたのかも。短編。[09/02/02]
-
短編集。
「不良の樹」はズシッときた。
他のものは、なんだか・・・。 -
どことなく切ないストーリーが魅力だと思います。
そして短編集と言う事で違う味のある話が読めるのも魅力ではないでしょうか。 -
久々に、「面白い」と思える文章を書く作家さんに出逢えました。
全部の書き方が、出し惜しみしてて悔しいくらい長編が気になる。
個人的に、[世界は冬に終わる]という話が1番好き。
『世界は冬に終わる そんな気がしていました』のフレーズが大好き。
[タンポポの雪が降ってた]
昔の短い恋が終わった春、タンポポの綿毛がまるで雪のように舞っていたー…。懐かしい人からの手紙で、あぁ、確かにあの恋の終わりはタンポポの雪が降っていたのだと感傷にふけた。
[大空と大地]
失恋した自分を慰めてくれたのは、趣味で行った旅行先の空ではなく、いつもと同じ東京の空だった。
[世界は冬に終わる]
田舎から都会に出てきた郵便局員が、同じ郵便局で働いていた異国の人と、1枚の年賀状から人名を救う話(こう書くとなんかなぁ…)。
都会を夢見て、そして挫折した女性。その女性が出した、転居先不明かなにかで戻ってきた年賀状には、去年も確かにこう書いてあった。[世界は冬に終わる。 そんな気がしていました。]と。
『年の始まりってやつは、ひとりでいる人間には残酷なんだ。あん時、(略)ほんとはどうしていいかわからねえほどに、寂しかったのさ。故郷へ帰りたい。なつかしい人たちの顔を見たい。雪景色のシンジュクをながめていると、たまらなくそう思えてならなかった。
だから、理由じゃなく、あの人の孤独がわかったんだ。』
命は救われた、けれど心まで救われたのかはわからない。
けれど、不思議と温かい話だった。
著者プロフィール
香納諒一の作品
