ダリの繭 (角川文庫)

  • KADOKAWA (1993年12月7日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (448ページ) / ISBN・EAN: 9784041913017

作品紹介・あらすじ

サルバドール・ダリの心酔者の宝石チェーン社長が殺された。現代の繭とも言うべきフロートカプセルに隠された難解なダイイング・メッセージに挑むは推理作家・有栖川有栖と臨床犯罪学者・火村英生!

みんなの感想まとめ

複雑な謎が展開される中で、サルバドール・ダリの生涯や「繭」というテーマが巧みに絡み合う作品です。読者は、推理作家・有栖川と臨床犯罪学者・火村のコンビが織りなす緊張感あるストーリーに引き込まれ、手がかり...

感想・レビュー・書評

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  • 一 優しく慈愛に満ちた人口の母の胸に抱かれながら、邪悪な殺人計画を練ったのだとしたら、彼にとって繭とは何だったのだろう?


    数ヶ月前有栖川先生の火村英生シリーズの1作目「46番目の密室」を読み、すっかり大ファンになりました。
    そこでシリーズを順番に読んでいこうと手に取ったのがこのシリーズ2作目「ダリの繭」です。
    今回も前回と同様長編ものだったので少し読むのに時間がかかりました…
    少しユニークな内容でもあり面白かったです。
    やっぱり有栖川と火村のコンビは最高ですね!
    3作目も楽しみです!

  • 「火村シリーズ」第2作目。
    ダリの繭って何?と想像つかないタイトルだけど、読み終わった後にはこのタイトル以外は考えられない。
    謎が一つずつ解けていく面白さの他にも、「サルバドール・ダリの生涯」や「繭」という要素も絡まって、深みを感じた。
    ミステリに別の要素を混ぜる時の混ぜ方が本当に巧みで、そこがとても好き。

    人それぞれに「繭」がある。
    自分の繭は何だろうと考えると、やっぱり読書かもしれない。

    読書メモに残したいフレーズも多かった。
    “共感できなくても、理解は可能でありたい”
    自分も共感できないからといって突き放すのではなく、理解はするようにしたい。

    今回の火村とアリスは、どことなくBLっぽさを感じてしまったのは気のせいかな……。
    調べてみると、この作品はやはりその界隈のファンに人気があるとか、ないとか…^^;

    ダリといえば「溶ける時計」の印象しかなかったけど、妻ガラのことや、手がけた宝石についても知ることができて、とても興味深かった。
    強烈なエピソードを知るほどに、ダリ作品展に行ってみたくなる。

    この作品と直接は関係ないけど、あの「チュッパチャプス」のロゴデザインもダリだったとは驚いた。

  • シュールレアリスムの巨人、サルバトール・ダリに心酔する宝石チェーンの社長が別邸で殺された。繭のようなフロートカプセルの中で発見された死体には、トレードマークだったダリの髭がなくなっていて──。

    作家アリスシリーズ(火村英生シリーズ)2作目。2016年のドラマで取り上げられた作品の一つ。別邸で発見された堂条秀一の死体から、ダリの髭がなくなっているのはなぜか?という殺人事件とは関係なさそうな謎が物語の底を走っているのが面白い。別邸での状況も不可解。突発的な犯行に見えて、計画的な面もあるちぐはぐ感。事件が発覚するまで時間的猶予があるのにもかかわらず、秀一の死体をフロートカプセルに入れたのはなぜか?謎という繭がある一点から解けていくのは爽快。凶器の正体もシュールすぎる。

    事件の糸をたぐっていく火村とアリスは、関わる人々の「繭」を目にする。自分を優しく包んでくれる家庭を再構築しようとする姿勢を指した「コクーニング現象」。蚕と回顧。それを起点として、自己の逃避場所である繭についてもテーマとして語られる。明かされていく繭の形は人それぞれ。アリスの繭──なぜ小説を書くようになったのかも明かされる。あれはぼくだったらトラウマになりそう。ぼく自身の繭は読書と感想を書くことだろうなあ。

    ボタンの掛け違えに始まり、意図のすれ違いが糸となって、明解だったはずの事件が複雑に編み上がってしまう。そういう謎の繭の紡ぎ方が上手いなと。ミステリとしてシンプルに読みやすく、さらに深読みしてダリと重ね合わせて考えることもできる作品。もう一回ドラマで見たいなあ。


    p.220
    「女性の美は千差万別だ。ある男はこの輝きこそ至高のものだと信じ、別の男は別の輝きを発見して詠嘆する。それぞれにとって、自分が見つけた輝きが宝石になるんだ。女を選ぶのに訓練を積んだ鑑定師の技能は必要がない。遊べば目を肥やせるとお前は考えているようだが、そうやっているうちに目が曇っていく男だってたくさんいるに違いない。私は自分が発見した美を信じている。女性の美の条件は、男が見出せるかどうかの一点に尽きる」

    p.347
    私たちは理解理解と繰り返した。彼と私は時々このように、自分が他者を理解していることを口に出して確認し合う。とても共感などできない主義、思想、趣味でも、理解は可能でありたい、という共通の認識からくる二人ひと組の口癖だ。遠い他者と自分たちの間だけでなく、彼と私の間にも当然ながら共感しがたい主義、思想の食い違いは多々あった。死刑に対する賛否などもその一例だ。しかし、お互いに相手の考えることを『それも考えとして成立する』と理解することは放棄するまい、と考えていた。

  • やっぱり短編より長編の方が読み応えがある!
    手がかりが少しずつ発見される過程が丁寧に描かれているので引き込まれる。
    幾つもの要因が絡まりあう謎にはそれぞれの理由があり、無理なく説明がされていて良い。
    最後はしんみりしちゃったけれども、きれいな終わり方だったなぁと思う。
    アリスたちの掛け合いもコミカルで、ミステリも楽しかったので、本当に面白かった!

  • とても丁寧で、ある種の安心感を抱きながら読むことができ、最後には程よい驚きを味あわせてくれる。

    "なぜ遺体にトレードマークの髭がないのか"
    "いつもと違ってなぜフロートカプセルは50分に設定されていたのか"
    などの奇妙な謎を残したまま、一つ一つ手がかりを提示していく。
    それらの謎が綺麗に解かれる様も鮮やかだし、手がかりを基にした推測で犯人を指し示しながらも、最後には失言によってロジカルに犯人を特定しているところも好印象。

    学生アリスシリーズとは少し雰囲気が違うが、このシリーズにも既にハマりかけている。

  • 作家アリスシリーズ2作目。
    アリスの友達が事件に関わっており、
    火村にも依頼が来て事件が始まる。
    この作品は犯人が嘘をついているので、
    読み進めないと話が読めてこない。
    一人の女性を巡る恋の物語。

  • 作家アリスシリーズの初期長編。
    繭を思わせるカプセルの中から見つかった死体をめぐるミステリー。
    死体が見つかった現場の異常さや、なぜか切り取られていた死体のひげの謎を中心に物語は展開していきます。
    事件の背後にある一人の女性をめぐっての人間模様は、どことなく往年のトレンディードラマ感があり、時代感が楽しい作品でもありました。

    前半は証言や動機をめぐって地味目な展開が続きますが、後半から現場の不可思議さの原因が分かったり、凶器が見つかってからのめまぐるしく変わっていく展開が良かった。
    次々と有力な容疑者が移り変わっていく様子は、安定感のある運転だとのんびり車に乗っていたら、急に突然ハンドリングが激しくなって、面食らってしまうような感覚。
    一方でその転換が楽しく、後半は自分の読むペースも一気に早くなった気がします。

    この作品だと繭のイメージも印象的。被害者や容疑者たち、そしてアリスや火村も含めて、みなそれぞれ抱えた心の闇や弱点。
    それから身を守ろうとする心象をアリスが繭に例えて思い巡らすのが、しゃれていて、またアリスのナイーブな面がよく現れていて味がありました。

    Kindleで読んでいると、他の人がハイライトをつけた文章が分かるのだけど、「アリスと火村の仲の良さがより伝わってくる」会話の場面にたくさんの人がハイライトをつけていたのが、ちょっと面白かった。みんな、好きやわねえ……

  • 2021.10.15読了

    犯罪学者火村先生と推理作家有栖川有栖のコンビ探偵。
    ドラマから入ったのですが、雰囲気や世界観はそのまま。

    ワープロ、固定電話などの時代ですが、古さは感じられません。
    久々の本格推理、堪能しました。

  • やっぱり新本格ミステリが好き!火村英生シリーズが読みやすくて好き!二人のゆるっとしたやり取りが好き!
    今回は登場人物が限られていて、全員に可能性がありそうなのに、この中に犯人はいないのでは?と思わせる。ストーリー展開はシンプルだし、ラストは納得できる。

  • なんだかふしぎな話だった。
    ミステリとしては、「えー」って思うようなところがそれなりの理由を持って説明されるので、わりとすっきりした感じで読めてよかったし、ダリと繭のイメージが印象的でそこがよかったな。
    幻想とか妄想とか感覚とかの揺らぎとか現実との乖離とか、TRUMPシリーズの繭期のイメージもあってすごい不安定でもろい感じがしたんだよね。

  • 切ない話です。不可解なモチーフ続出の奇妙な事件の陰から、少しずつ悲しみが滲み出てくるような。第十章の、雨の滑走路の場面の、涙が溢れそうな美しさ!
    あと、鳥羽が出てきて、三重県人の私は、何だか嬉しい。江戸川乱歩繋がりですかね。

  • 中盤くらいまであまり読み進まなかったけど、曝露が始まってから推理がどんどん進んだ。

    火村さんシリーズも好きで、推理の行動範囲が広まるけど、やっぱ大人になるとどうやっても男女のもつれの類が入ってくる。学生アリスシリーズは青年達の奮闘が面白かったんだよなーと思いつつ、大人の推理を堪能。

  • 作家アリスシリーズ2作目。
    火村の33回目の誕生日を祝してフランス料理店で食事をしていた有栖たちは、宝石チェーンのオーナー社長・堂条秀一が若い女性を伴って来店したところを見かける。
    後日堂条は、彼が繭と呼んでいたフロートカプセルの中で遺体となって発見された。
    画家ダリに心酔していた彼が似せていたトレードマークの髭を剃られ、現場には堂条の下着しか残されていない。
    有栖のもとに警察から問い合わせの電話が入る。
    大学時代の知人で、友人の結婚式で顔を合わせたばかりの吉住のアリバイを確認するためだった。
    事件推定時間に友人・吉住には明確なアリバイがない。
    しかも、吉住は堂条の弟で事件現場となった山荘にもたびたび出入りしていたという。
    もともとの犯行計画。
    どんなことをしても手に入れたいもの、他人には譲れないものがあったとしても、人はそう簡単に犯罪に手を染めるとは思えない。
    やはり計画を思いついた時点で、歪んだ感情は狂気に支配されていたのだろう。
    自分の態度がはっきりしなかったからと謝っていた・・・彼らにとっての女神。
    本当に何の計算もなかったのか。
    二人の男の間で、強い意図はなかったとしても、彼女にも事件の責任の一端がある。
    そう思うのは女だからだろうか。
    鳥羽のみやげ物屋にあった手作りの女神像。
    ひとつひとつが手作りのため、よく見れば違いははっきりとわかる。
    計画そのものが杜撰なこともあり、「殺す」という目的だけに目が行き、完璧な計画だと思っていたのは犯人だけだった。
    すべてが思い通りになると、傲慢にも思い込んでいた男の最期を火村はどう受け止めたのだろう。
    誰かを自分だけのものにしたい。
    誰にも渡したくない。
    それは愛ではなくて執着だ。
    正当防衛が認められればいいと思ってしまった。
    過剰防衛だとしても、情状が酌量されればと考えてしまった。

  • 推理作家・有栖川有栖は大学時代からの友人で二人の母校である英都大学で社会学の准教授を務める火村英夫は、フィールドワークと称して警察の協力という名目で事件現場に出向き犯罪者を狩る。"人を殺してみたいと思ったことがある"という彼は、そちら側におちるのを踏みとどまった自分が、飛びたっていった人間を叩き落とすのだ、という火村を、私は密かに彼がそちら側に惹かれて一緒に飛び立つことを恐れている。せめて手を伸ばせるよう、彼のフィールドワークに同行する。
    ダリを崇拝する宝石商の社長が別宅のフロートカプセルの中で死んでいるのが発見された。彼は秘書の女性のことで会社の宝石デザイナーと三角関係だった。そして彼には腹違いの弟が二人いる。愛憎のもつれか、遺産争いか。社長のトレードマークだったダリと同じ髭が切り取られ、衣服も凶器も持ち去られた。果たして犯人は?
    作家アリスシリーズ二作目。

    ドラマを見て、前々から気になっていたこのシリーズ、というか有栖川さんの作品についに手を出してしまった。これからこの楽しくて少しひりひりする関係の二人と摩訶不思議なミステリの世界をたくさん歩けるかと思うと、うれしくて踊りだしそう。でも本の置き場にまた頭痛を抱えたな、と。これ有川さんの本を買った時も思ったな。本屋さんで売り切れていたので、二作目から。

  • この作品は好き。嫌いなところや文句をつけたいところがちょっと見当たらない、というなかなか稀有な作品。
    解明されてしまえば単純な謎なのだが、丁寧に作られ、書かれていて、最後まで楽しめる。主役コンビがただの善人ではなく、奥行きや陰翳を持った存在として描かれているのもいい。
    欲を言えば、筒井康隆『ロートレック荘事件』のように、ダリ作品の図版が挿入されていたら最高だったんだけど。

    冒頭の文章を読んですぐ、ディーン・R・クーンツ『ミッドナイト』、貴志祐介『十三番目の人格』を連想したが、本格的なアイソレーション・タンクではなくフロート・カプセルだった。そういうのもあるんだな。

  • 初めて読んだ火村シリーズは「乱烏の島」だった。こういう本格密室ものを書く人だと思っていたし、最近絵画を題材にしたタイトルが目につくので、気になっていた『ダリの繭』が文庫になったので楽しみに読んだ。
    有栖川有栖さんはちょっと親しみを感じる大阪弁の人で、最近は上町台地の七坂を書いた「幻坂」がある(まだ積んでいるが)だからか火村助教授も相棒のアリスさんも親しみがある。


    タイトルは、ダリに心酔している宝飾会社の社長が使っている、リフレッシュ装置のエポジウム溶液が入ったフロートカプセルを繭にたとえたもの。それは鉄の器にも繭にも見える。
    その社長が、六甲にある六麓荘の別荘でカプセルの中で浮かんで死んだ。額に傷があり他殺だった。狭い容器には開閉口があり、使うときは蓋を引き上げて出入りするが狭い。
    側の脱衣籠は空だった。その上奇怪なことに世間に知られているダリ髭がさっぱり剃り落とされていた。

    創設者の父よりも経営手腕の優れた現社長がテナントを増やして会社を拡大してきた。ダリに心酔するあまり鼻の下にひげを蓄え両端は固めて跳ね上げて、それをトレードマークにしている有名人だった。別荘はダリの模写やレリーフで飾り、仕事を離れると付き合い下手で終末は別荘で一人静かに過ごすことが多かった。

    社長が長男だったが、三人の兄弟は皆母親が違っていた。
    次男は副社長で店を手伝い三男は広告会社にいた。
    三男は姓が違っていたので、付き合いがあるアリスも宝飾店とのつながりを知らなかった。兄弟はそれぞれ仕事も順調で資産もあり、兄を殺す動機は薄かった。

    独身の社長は秘書の鷲尾優子を愛していたがプロポーズの機会がなく、優子の方は仕事上の付き合いと割り切っていた。
    しかし二人の関係は周りがやきもきして見守っていた。
    だが勝手な勘繰り以上のことはよくわからず、事情聴取ということで優子の線を当たり始めたところ、彼女は社内の宝石デザイナーと婚約して間もなく結婚する予定だったことがわかる。

    火村とアリスは科捜研の調べで殺人現場はリビングで、遺体をカプセルまで運び衣類は処分したことを知る。
    しかし、それなら犯人はどうやって見とがめられずに来て帰っていったか疑問が残る。
    なくなっていた二足の靴と凶器の人形が、道筋の河原に捨てられていた。

    火村が見ると凶器になったできの悪い人形の眼に、歪なパールがはめ込んであった。社員旅行の折に土産物屋で買った者がいたそうだ。しかし彼は人形を自宅にそのまま飾ってあった。人形は二体あった。

    回りの人たちはみな曰くがありそうだがアリバイがあり、遺産相続がらみというありふれた原因は兄弟ともになく、恋敵の仕業でもなく、といって決して自殺ではない。凶行時間に別荘に来ていた三男がカプセルに入っていたが、彼も入るのは二度目でタイマ―がいつもより長い50分にセットされていた。その間に凶行が行われたと思われる。彼は音を聞いていない。
    多分血に染まっていただろう衣類は?
    火村は終盤まで混乱していた。

    一体だれがなぜどこでどうやったのか。
    手がかりは血に染まった衣類か、それはどこにあるのか。
    人形から出た指紋は?


    読みやすいが謎は取っ組みにくい。
    火村さんの手引きで終盤になって一気にケリが付いてしまったが。そこまでのこんがらがったストーリーは面白い。地理がよくわかるのもいい。

    謎解きは楽しいし、火村助教授とアリス、二人の関係がほほえましいので次作も楽しみ。

  • 社長の死に関係ないところで個々が抱えた秘密が積み重なって謎が複雑になってるところが、謎解きの難易度上げてて面白いなーと思った

    以下、自分を推理間違い反省会。
    フロートカプセルに死体を入れたのは、氷かお湯で死亡推定時刻を誤魔化すため?→そんなメフィスト賞じみたことではなかった
    ヒゲを剃った理由、実は社長以外の誰かに見せかけるためでは?→半分正解だったのが惜しい

  • サルバドール・ダリ、そして各々にとっての繭。
    ダリを崇拝した男と彼を取り巻く人々。様々な人間の本当の姿や気持ち、弱さが表に出た時に事件は起こって解決するんだなぁ。どんなに強がってもスマートにかっこつけても動機は人間らしい至極普通なところに良さがあった。

  • シリーズの途中を読んでしまったのか関係性がいまいち。

    1人の女性を巡って企てられた殺人。
    返り討ちに遭ってしまい犯人と被害者が逆に。

    疑わしいことが見つかっても、ピッタリとはまらない感じがもどかしく最後の最後に納得。

    シリーズ読んだ上で再読したい。

  • タイトルで面白そうとは思わなかったけど読んでみたら面白くてビックリ。
    ただ実際に出来るのかちょっと疑問な所はあった。
    そしてカナリアが心配になってしまう。

    人が皆繭を持ってるなら、私にとっての繭は何だろうと考える。




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著者プロフィール

1959年大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。89年「月光ゲーム」でデビュー。「マレー鉄道の謎」で日本推理作家協会賞を受賞。「本格ミステリ作家クラブ」初代会長。著書に「暗い宿」「ジュリエットの悲鳴」「朱色の研究」「絶叫城殺人事件」など多数。

「2023年 『濱地健三郎の幽たる事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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