ダリの繭 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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レビュー : 216
  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041913017

作品紹介・あらすじ

幻想を愛し、奇行で知られたシュール、リアリズムの巨人-サルバドール・ダリ。宝飾デザインも手掛けた、この天才の心酔者で知られる宝石チェーン社長が神戸の別邸で殺された。現代の繭とも言うべきフロートカプセルの中で発見されたその死体は、彼のトレードマークであったダリ髭がない。そして他にも多くの不可解な点が…。事件解決に立ち上った推理作家・有栖川有栖と犯罪社会学者・火村英生が難解なダイイングメッセージに挑む。ミステリー界の旗手が綴る究極のパズラー。

感想・レビュー・書評

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  • 台風で図書館にも行けず、手元にある本を再読中。
    有栖川有栖は好きです。特に火村英生シリーズの、男性二人の仲の良さ・・・あーれーは面白い。

    だって三十路の男性ふたりが、片方の誕生日にフランス料理店でディナーですよ。そのあと路上でラーメン食べてから、マンションで朝まで飲み続けるのを「素晴らしき今宵の予定」ですよ。
    っかー!!!
    何故アテられた気分にならなきゃいけないんだorz

  • 作家アリスシリーズ2作目。
    火村の33回目の誕生日を祝してフランス料理店で食事をしていた有栖たちは、宝石チェーンのオーナー社長・堂条秀一が若い女性を伴って来店したところを見かける。
    後日堂条は、彼が繭と呼んでいたフロートカプセルの中で遺体となって発見された。
    画家ダリに心酔していた彼が似せていたトレードマークの髭を剃られ、現場には堂条の下着しか残されていない。
    有栖のもとに警察から問い合わせの電話が入る。
    大学時代の知人で、友人の結婚式で顔を合わせたばかりの吉住のアリバイを確認するためだった。
    事件推定時間に友人・吉住には明確なアリバイがない。
    しかも、吉住は堂条の弟で事件現場となった山荘にもたびたび出入りしていたという。
    もともとの犯行計画。
    どんなことをしても手に入れたいもの、他人には譲れないものがあったとしても、人はそう簡単に犯罪に手を染めるとは思えない。
    やはり計画を思いついた時点で、歪んだ感情は狂気に支配されていたのだろう。
    自分の態度がはっきりしなかったからと謝っていた・・・彼らにとっての女神。
    本当に何の計算もなかったのか。
    二人の男の間で、強い意図はなかったとしても、彼女にも事件の責任の一端がある。
    そう思うのは女だからだろうか。
    鳥羽のみやげ物屋にあった手作りの女神像。
    ひとつひとつが手作りのため、よく見れば違いははっきりとわかる。
    計画そのものが杜撰なこともあり、「殺す」という目的だけに目が行き、完璧な計画だと思っていたのは犯人だけだった。
    すべてが思い通りになると、傲慢にも思い込んでいた男の最期を火村はどう受け止めたのだろう。
    誰かを自分だけのものにしたい。
    誰にも渡したくない。
    それは愛ではなくて執着だ。
    正当防衛が認められればいいと思ってしまった。
    過剰防衛だとしても、情状が酌量されればと考えてしまった。

  • この作品は好き。嫌いなところや文句をつけたいところがちょっと見当たらない、というなかなか稀有な作品。
    解明されてしまえば単純な謎なのだが、丁寧に作られ、書かれていて、最後まで楽しめる。主役コンビがただの善人ではなく、奥行きや陰翳を持った存在として描かれているのもいい。
    欲を言えば、筒井康隆『ロートレック荘事件』のように、ダリ作品の図版が挿入されていたら最高だったんだけど。

    冒頭の文章を読んですぐ、ディーン・R・クーンツ『ミッドナイト』、貴志祐介『十三番目の人格』を連想したが、本格的なアイソレーション・タンクではなくフロート・カプセルだった。そういうのもあるんだな。

  • ビーンズ文庫版が出る前に再読。いやぁ、新婚ごっこに当てられます(笑)

  • 有栖川さんのミステリというと、助走が長い印象があって、ときどきこのまま何も起こらずに話が終わってしまうのではと心配になるくらいだけど、本作は展開が早くテンポよく読めた。ただ、謎解きとしては二転三転する推理で読者を振り回しているようなところがあり、個人的にはもっと焦らしに焦らしてから最後に一挙に真相が明らかになる、というパターンの方が好き。

  • サルバドール・ダリを愛する社長が殺された。
    不可解な状況、ご自慢のダリに倣った髭も消えていた…。
    臨床犯罪学者、火村と推理作家、アリスが事件に挑む。

    *****

    火村英生シリーズ、2冊目。
    シリーズ作品ながらいくつかの出版社から出ていて、時代設定も少し違ったりするみたいだからどれから読んでいいのかが分からない~でも、できるだけ順番(出版順?)に読みたい~と多分これが2作目だと思って読んでいる。
    違っていたりして。

    さて、私は1作目の『46番目の密室』より本作の方が読みやすかった。
    何でだろ。
    ダリについては本当に“髭”のイメージしかないので改めて検索してみたら独特…。
    小説に出てくるダリの作品を画像検索したりして見てみたけれど、ちょっとグロテスクとも言えるような雰囲気のものもあった。
    奇才ではあるんだろうな。

    最後の謎解きの方は『46番目の密室』と同じく、ちょっと物足りない感じも受けたけれど、このままシリーズをコツコツ読んでみようかなと楽しみになった。

  • 髭が・・・

  • ドラマ見て犯人がわかってたからか全然進まんかった。。 でも表現の仕方はやっぱ小説ならではの面白さがあるなぁと思いました。しかし、なんとも進まなかったので、ドラマ化されてる他の話は見るの考えようと思います。。
    フロートカプセルはいってみたいなぁ。

  • 有栖川有栖の本って、こんなんだっけ。作家の有栖川と、犯罪者火村が殺人事件を解決するっていう。このシリーズ、読んだ事ある気もするけど、記憶が定かじゃない・・・
    内容は、まあ、ふんふんって感じで、登場人物が多くて分かりづらいなーくらいだったけど、発行が1993年でびっくり。もう25年も前の作品!?でも、フロートカプセルとか、今あっても全然不思議じゃない。

  • ミステリーだけど、謎解きより人物たちの感情の流れ重視。
    といっても、謎解きも十分楽しめる。

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著者プロフィール

有栖川 有栖(ありすがわ ありす)
1959年、大阪市東住吉区生まれの小説家・推理作家。有栖川有栖・創作塾の塾長。
同志社大学法学部法律学科卒業後に書店へ就職。それまでも学生時代から新人賞や雑誌への投稿を繰り返していたが、1989年江戸川乱歩賞に投稿した『月光ゲーム Yの悲劇 '88』が東京創元社編集長の目に止まり、大幅に改稿した上で刊行し、単行本デビューとなった。1994年、書店を退職して作家専業となる。1996年、咲くやこの花賞(文芸その他部門)受賞。1999年から綾辻行人と共作でテレビ番組『安楽椅子探偵』シリーズ原作を担当する。
2003年、第56回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)を受賞した『マレー鉄道の謎』、2007年発表作で「本格ミステリ・ベスト10」で第1位、「週刊文春ミステリーベスト10」で第1位、「このミステリーがすごい!」で第3位、「黄金の本格ミステリー」に選出と高く評価された『女王国の城』など、多くの作品がミステリ賞で高く評価されている。
2000年11月より2005年6月まで、本格ミステリ作家クラブ初代会長を務める。

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