海のある奈良に死す (角川文庫)

著者 : 有栖川有栖
  • 角川書店 (1998年5月1日発売)
3.31
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  • Amazon.co.jp ・本 (402ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041913024

作品紹介

半年がかりで書き上げた長編が、やっと見本になった!推理作家・有栖川有栖は、この一瞬を味わう為にわざわざ大阪から東京へやってきたのだ。珀友社の会議室で見本を手に喜びに浸っていると、同業者の赤星学が大きなバックを肩に現れた。久しぶりの再会で雑談に花を咲かせた後、赤星は会議室を後にした。「行ってくる。『海のある奈良』へ」と言い残して…。翌日、福井の古都・小浜で赤星が死体で発見された。赤星と最後に話した関係者として、有栖は友人・火村英生と共に調査を開始するが-!?複雑に絡まった糸を、大胆にロジカルに解きほぐす本格推理。

海のある奈良に死す (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • あとがきでも著者自身書いておられるけど、本シリーズにしては珍しく日本各地を行脚する内容になっていて、わたしも小浜行ってみたくなったし、人魚のミイラも見に行ってみたくなった。

    地域にまつわる雑学や日本古来の伝説も豊富に登場して紀行モノとして楽しんでる自分がいて旅に出たくなった。笑
    そして行くならば本作の火村アリスコンビのように軽口を叩き合える相手と行きたいものである。

    個人的な読み方としては推理や謎解きの内容にさほどカタルシスを感じないし作品においての重点を置かないのでその辺については触れないでおく。
    (2016.2.29)

  • シリーズ長編。

    有栖川有栖の同業者が、若狭湾で死体となって発見される。彼は海のある奈良に行くというメッセージを残していた。

    トラベルミステリー。
    日本のあちこちを捜査する。

    結末が、アッサリしすぎ。
    伏線を張っておいて、回収がさっぱりなので、寂しい感じではある。

  • 有栖川有栖の作家アリスシリーズ、『海のある奈良に死す』を読了。

    本作のタイトルだが、もちろん奈良に海は存在しない。そこでアリスと火村が少しの手がかりを頼りに、小浜を始め様々な土地を訪ね歩く。

    色々な地域の伝説や伝承などもけっこう詳しく話に盛り込まれており、地元や周辺の人にはより一層楽しめる作品に仕上がっている。ある意味でトラベルミステリとも呼べるかもしれない。

    トリックに関しては、現在では不可能に近いものが使われていた。当時はDVDやブルーレイは存在せず、ビデオが主流だったからできたのだろう。

    全体的に見てさすがにうまく出来ていた。一読者の目線に過ぎないが、楽しめたことには間違いない。

    そして、火村が犯罪学者を志した理由、「人を殺したいと思ったことがある」の謎も、今回でさらに深まった。続編が楽しみである。

    他の作品でも書いたが、シリーズを通しての謎を作ることで以降の作品も読ませる手法は、正直かなり大切な要素だと言える。

    現在では作家アリスシリーズもかなり先に進んでいるので、少しは明らかになっているのかな。

  • タイトルが印象的な作家シリーズ長編。
    あとがきで有栖川先生がおっしゃっているとおり移動の多い作品だが、その地理描写の多さと歴史蘊蓄に中弛みしてしまった。
    二回目の殺人のトリックと『海のある奈良』の真相、いつもは魅せてくれる犯人の動機絡みなどのオチがいまいちだったので、評価は低め。
    しかし、本作を読みながら「携帯のない頃は大変だったんだなー」と、しみじみ思った。

  • トリックに納得いかない…。そんなのありなのか。どうなんだ。荒唐無稽な設定の建物とかを舞台にしてても、トリック部分では「おおっ!」ってなることが多いのに、今回ばかりは「…え?」って感じになりました。
    火村先生の過去はいつ明かされるんでしょうね。地味に気になります。

  • トリックが無いわーとしかww話的には好きなんだけど…

  • 再読。うっすら犯人を覚えているだけの状態だったので、人魚の伝説含め楽しめた。この火村シリーズを読んでいてわたしが「好きだな」とおもうのは、“理解できる”や“理解してやれる”という、自身に向けての確認のことばが嫌味に響かないところ。いずれかの短編でアリスと火村が「理解できるな」「ああ、理解できる」と確認し合っている場面があったとおもうのだが、受け入れられずとも理解してみようと思考することが、犯罪への手向けになるのではないかとおもえて。もう何年も関西方面には行っていないので、旅ごころを刺激されてそわそわした。

  • タイトルから惹かれるものがありました。海のある奈良? でもトリックはそれ?! ってなりました。ミステリと言えるのでしょうか…? 好きですけどね有栖川作品。

  • 火村英生×有栖川有栖シリーズ4作目です。長編ならではのスケールですが、出て来る物事すべてに細かすぎる説明文が続くのが時々苦痛でした。絡まってほどけない糸を火村英生と一緒にほどこうと試みましたが、難しくも面白い。やっと後半部分で火村先生が謎解きを一つ披露して、これから加速するのかな、と思いきや意外なラストで、ちょっと消化不良です。どういうやりとりがあったか、当の本人達にしか分からない、とかで締めくくられてもなぁ、という感じでした。そこを明かすのが推理物では?今回も有栖の軽妙な語り口は絶好調でした。

  • これはちょっとズルい展開でしたねw
    福井県小浜市へのミスリードがあってから、殺害現場はやっぱり奈良でした、っていうオチで、アリス本人もそれは無理があるんじゃっていうツッコミをさせることで収めようとしているのが、なんかちょっとズルいなってw
    ストーリーのタッチは軽快なのに、犯行動機が案外ウェットなのがとてもアンバランスな感じがして、それが逆に残る感じはあります。今回は15の時に産んだ息子に惚れられた母親が、その息子と同世代ぐらいの相手に恋をするんですけど、実母とは知らずに惚れられている息子は、恋敵を嫉妬から殺害っていうすごい展開でした。

    萌えポイントは東京のホテルで相部屋になる准教授と作家。夜中に火村先生が叫んで飛び起きるんだけど、アリスはその後の火村の探るような気配に寝たふりをしてやり過ごすっていうくだり。とてもいい。

    興味のある場所や映画、本などもいろいろ出てきてそういうところも有栖川作品の魅力だなあって思います。今回は小浜、高野山の麓の人魚のミイラのある寺、『エクソシスト』、『ヘルレイザー3』。
    そういえば、元は双葉社から出版されたらしく、その時の解説は我孫子さんだったようですが、角川からの出し直しには収録されておらず、うーん、読みたい。

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