海のある奈良に死す (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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レビュー : 199
  • Amazon.co.jp ・本 (402ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041913024

作品紹介・あらすじ

半年がかりで書き上げた長編が、やっと見本になった!推理作家・有栖川有栖は、この一瞬を味わう為にわざわざ大阪から東京へやってきたのだ。珀友社の会議室で見本を手に喜びに浸っていると、同業者の赤星学が大きなバックを肩に現れた。久しぶりの再会で雑談に花を咲かせた後、赤星は会議室を後にした。「行ってくる。『海のある奈良』へ」と言い残して…。翌日、福井の古都・小浜で赤星が死体で発見された。赤星と最後に話した関係者として、有栖は友人・火村英生と共に調査を開始するが-!?複雑に絡まった糸を、大胆にロジカルに解きほぐす本格推理。

感想・レビュー・書評

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  • 久々に作家アリスシリーズ。
    火村とアリスの旅情ミステリ。旅に出たくなります。穴吹社長は実写化するなら安達祐実かな。トリックはさておき、サブリミナル効果はとても興味深いと思った。
    あとがきを読むと専業作家になって初めての連載と書いてあったから、結構初期の作品でした。作家シリーズは順不同で読んでいるので、読んでない作品が結構あります。
    まだ携帯が普及していない頃の話で、ポケベルやテレホンカードやビデオデッキなんて単語が時代を感じて面白い。永遠34歳の火村とアリスですが、最近の新刊ではスマホやタブレットを使いこなしてたりするんだろうか。

  • あとがきでも著者自身書いておられるけど、本シリーズにしては珍しく日本各地を行脚する内容になっていて、わたしも小浜行ってみたくなったし、人魚のミイラも見に行ってみたくなった。

    地域にまつわる雑学や日本古来の伝説も豊富に登場して紀行モノとして楽しんでる自分がいて旅に出たくなった。笑
    そして行くならば本作の火村アリスコンビのように軽口を叩き合える相手と行きたいものである。

    個人的な読み方としては推理や謎解きの内容にさほどカタルシスを感じないし作品においての重点を置かないのでその辺については触れないでおく。
    (2016.2.29)

  • シリーズ長編。

    有栖川有栖の同業者が、若狭湾で死体となって発見される。彼は海のある奈良に行くというメッセージを残していた。

    トラベルミステリー。
    日本のあちこちを捜査する。

    結末が、アッサリしすぎ。
    伏線を張っておいて、回収がさっぱりなので、寂しい感じではある。

  • 有栖川有栖の作家アリスシリーズ、『海のある奈良に死す』を読了。

    本作のタイトルだが、もちろん奈良に海は存在しない。そこでアリスと火村が少しの手がかりを頼りに、小浜を始め様々な土地を訪ね歩く。

    色々な地域の伝説や伝承などもけっこう詳しく話に盛り込まれており、地元や周辺の人にはより一層楽しめる作品に仕上がっている。ある意味でトラベルミステリとも呼べるかもしれない。

    トリックに関しては、現在では不可能に近いものが使われていた。当時はDVDやブルーレイは存在せず、ビデオが主流だったからできたのだろう。

    全体的に見てさすがにうまく出来ていた。一読者の目線に過ぎないが、楽しめたことには間違いない。

    そして、火村が犯罪学者を志した理由、「人を殺したいと思ったことがある」の謎も、今回でさらに深まった。続編が楽しみである。

    他の作品でも書いたが、シリーズを通しての謎を作ることで以降の作品も読ませる手法は、正直かなり大切な要素だと言える。

    現在では作家アリスシリーズもかなり先に進んでいるので、少しは明らかになっているのかな。

  • タイトルが印象的な作家シリーズ長編。
    あとがきで有栖川先生がおっしゃっているとおり移動の多い作品だが、その地理描写の多さと歴史蘊蓄に中弛みしてしまった。
    二回目の殺人のトリックと『海のある奈良』の真相、いつもは魅せてくれる犯人の動機絡みなどのオチがいまいちだったので、評価は低め。
    しかし、本作を読みながら「携帯のない頃は大変だったんだなー」と、しみじみ思った。

  • トリックに納得いかない…。そんなのありなのか。どうなんだ。荒唐無稽な設定の建物とかを舞台にしてても、トリック部分では「おおっ!」ってなることが多いのに、今回ばかりは「…え?」って感じになりました。
    火村先生の過去はいつ明かされるんでしょうね。地味に気になります。

  • トリックが無いわーとしかww話的には好きなんだけど…

  • 再読。うっすら犯人を覚えているだけの状態だったので、人魚の伝説含め楽しめた。この火村シリーズを読んでいてわたしが「好きだな」とおもうのは、“理解できる”や“理解してやれる”という、自身に向けての確認のことばが嫌味に響かないところ。いずれかの短編でアリスと火村が「理解できるな」「ああ、理解できる」と確認し合っている場面があったとおもうのだが、受け入れられずとも理解してみようと思考することが、犯罪への手向けになるのではないかとおもえて。もう何年も関西方面には行っていないので、旅ごころを刺激されてそわそわした。

  • 再読。わりと当時読んだ時は「こういうトリックもあるのかー」と感心した覚えはあるけれど、今読んでみるとまぁありふれたとまでは言わないまでもよく思い付きそうなトリックだとは思う。よくも悪くも当時の状況だからこそできるトリックだよなぁ。でも犯人とその動機の不明瞭なところが私には逆に気持ち良かった。

  • お勧め度:☆6個(満点10個)。有栖川先生の初期の作品だけど、キーポイントは「海のある奈良」というタイトルだと思うが、少し、こだわりすぎるような気もする。小浜には行ったことがあるので、何か懐かしく思いながら読み終えたけど、結局、○○だったとは?まあ、よくあるひっかけだけど・・・。内容は有栖の同僚作家が海のある奈良へ行くといって死体として発見される、火村シリーズには珍しく二人が被害者の足取りを追うという旅情的なストーリーだった。最後は少し腑に落ちない終わり方だったけど、何かもう少しどんでん返しが欲しかった。

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著者プロフィール

有栖川 有栖(ありすがわ ありす)
1959年、大阪市東住吉区生まれの小説家・推理作家。有栖川有栖・創作塾の塾長。
同志社大学法学部法律学科卒業後に書店へ就職。それまでも学生時代から新人賞や雑誌への投稿を繰り返していたが、1989年江戸川乱歩賞に投稿した『月光ゲーム Yの悲劇 '88』が東京創元社編集長の目に止まり、大幅に改稿した上で刊行し、単行本デビューとなった。1994年、書店を退職して作家専業となる。1996年、咲くやこの花賞(文芸その他部門)受賞。1999年から綾辻行人と共作でテレビ番組『安楽椅子探偵』シリーズ原作を担当する。
2003年、第56回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)を受賞した『マレー鉄道の謎』、2007年発表作で「本格ミステリ・ベスト10」で第1位、「週刊文春ミステリーベスト10」で第1位、「このミステリーがすごい!」で第3位、「黄金の本格ミステリー」に選出と高く評価された『女王国の城』など、多くの作品がミステリ賞で高く評価されている。
2000年11月より2005年6月まで、本格ミステリ作家クラブ初代会長を務める。

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