朱色の研究 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 2186
レビュー : 204
  • Amazon.co.jp ・本 (421ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041913048

感想・レビュー・書評

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  • ドラマを忘れたころに読了。

    ドイルの緋色の研究を意識した題名のせいか、友人に勧めようとすると「朱色?緋色でしょ。何言ってんの」とかさんざん言われたのは嫌な思い出…(笑)


    夕焼け、日本人にとって故郷や心の落ち着く場所を意識させるものですが、今回は「夕焼け恐怖症」ともいうべき女子大生が登場。夕焼け=朱色ということで、朱色を見ることさえNG。ひょっとすると心が安らがない様子を表していたのか…。そう考えると、最後のセリフは彼女がやっと安らぎを手に入れることを暗示していたような気もするのですが



    …なぜカットされた^^;

  • 夕暮れの切なさを感じさせる、
    全体的に夕日色に染まった作品。

    トリックや犯人についてはそんなに驚きはなかったけど、
    色彩の美しさがとても印象的だった。

    殺人の動機も切なく純粋。
    シリーズの中でもだいぶお気に入りの作品です。

  • 作家アリス&火村先生シリーズ第8弾。情景が美しくて切なくて、ただのミステリーではない大好きな本。電車の中で、アリスと火村先生の生徒が2人で話をする場面が好き。

    • りいこさん
      探偵は巫女となりって場面ですね。私も強く感銘を受けました。ぼろぼろになるほど読みこまれたとの事、私も久しぶりにまた読み返したくなりました。
      探偵は巫女となりって場面ですね。私も強く感銘を受けました。ぼろぼろになるほど読みこまれたとの事、私も久しぶりにまた読み返したくなりました。
      2012/06/13
    • jardin de luneさん
      シリーズ自体大好きですが、この本は格別ぼろぼろです(笑)何度読んでも飽きません。
      シリーズ自体大好きですが、この本は格別ぼろぼろです(笑)何度読んでも飽きません。
      2012/06/14
  • おそらく、今までに読んだミステリのなかで一番好きな作品だと思う。なにが好きかといえば、トリックでも全体のストーリーでもない。私の心をとらえたのはひとえに、犯人の動機だ。なぜ、その犯人が最初の殺人に至ったのかというその動機に尽きる。彼は、彼女に愛されていた。そして、彼女は彼を必ず手に入れるといった。彼はそれを恐怖した。彼にはほかに好きな女性がいた。それでも、そう断言した彼女に惹かれていく自分がいた。それに彼は畏怖を覚えた。そして、彼は彼女を殺した。この動機こそ、この作品を愛する理由だ。また、途中、日想観を思い起こさせる補陀落渡海などの夕焼け信仰への解釈が差しはさまれ、それが犯人を殺人へと駆り立てた状況を演出しているという部分も興味深かった。全編を通し夕焼け、夕焼け色がキーワードとなっている。すべてを朱く染める夕焼けはたしかに畏怖を煽り、神秘を感じさせる。

    • jardin de luneさん
      私もこの本は大好きです。どれくらい好きかと言うと、持っている本の中で一番ぼろぼろです。どうしよう新しく買おうか、とおもいつつもそのぼろぼろさ...
      私もこの本は大好きです。どれくらい好きかと言うと、持っている本の中で一番ぼろぼろです。どうしよう新しく買おうか、とおもいつつもそのぼろぼろさ加減が愛おしくてしかたありません。
      有栖川有栖の、ミステリとしては本格なのに、さらに情景がとても丁寧に描かれるところが大好きです。
      2012/06/12
  • 読んだのはハードカバーで。有栖川氏を読み始めた頃。

  • 火村英生×有栖川有栖シリーズ8作目です。2016年1月期にテレビドラマ化された際、6話と7話で放送されてます。ドラマよりも原作の方がやっぱり有栖川ワールドを堪能できますね。所々に散りばめられた、有栖の笑いを誘う一言がすごくいい。警察が捜査しても解かれなかった謎が、警察と同じ物しか見てないのにするすると謎を解いていく様はさすが火村先生。トリック云々ではなく、目の前に提示された事実をかみ砕いて真実に辿り着く。地味な感じですが、面白かったです。

  • 火村のゼミ生、黄島朱美から持ち込まれた、二年前の未解決殺人事件の再調査依頼から始まる物語。夕焼けがテーマで、繰り返し描写されてたのが割と印象的かな。なんだか物悲しい物語で、それが夕焼けと相まって寂寥感を掻き立てるのかも。
    アリスのところにかかってきた謎の電話から、二年前の殺人事件の関係者の一人が殺されている現場に踏み込んだ火村とアリス。容疑者に挙がったのは、やっぱり二年前の殺人事件の関係者だった、というところから再調査も兼ねて、関係者の話を聞く二人。どうも二年前の殺人事件と関係しているんじゃないか、さらには、それ以前に起こった、朱美の伯父が死んでしまった放火事件にもつながりがあるんじゃないか、と過去をひっくり返しながら物語は進んでいくんですが。

    犯人は朱美に憧れを抱いていた人物で、その憧れが強すぎて二年前の殺人事件を起こしてしまい、その殺人の事実を知った人も殺してしまった、というオチなんですけど、狡猾でありながら、なんかこう純粋っていうか…それがいいというわけじゃないけど、そういうところもなんだか物悲しいなあ、って思ったのでした。
    イカロスみたいなもんかね、などと思ったりして。

    この話の萌えポイントとしてはー(突然のテンション変更w)、夜を徹して語り明かすこともあった二人、二年前の殺人現場検証ついでに恋人岬を回る二人、夜中に事件のことを語り合いながら酔っ払ってる先生、悪夢にうなされた朱美に自分の見る悪夢について語る先生とかですかね!
    火村の見る悪夢は酷い方法で人を殺す夢で、手に血がべったりついている感触が残っていて、という話をしてから、悪夢のことを思い出したのか、アリスと朱美に気づかれないようにそっとシャツの裾でその手を拭いてたっていう描写がなんかもう、なんかもう!ですよ。あとそういえば、アリスは一番最初にその現場に居合わせた時は、火村に声をかけたんだな、って思ったのでした。それ以降は声もかけられないって相当なことですよね、あんなに打ち解けて見える二人なのに。打ち解けているからこそ踏み込めないのかもしれないですけどね。

    全然関係ないけど、自分はこの物語の中でいうと朱美の従兄の正明に似てるかもしれない…とちょっと思ったのでした。無意識に無神経っていうか。それがある意味事件のきっかけにもなってたりして、ちょっと自分を省みたりしている…そういう話じゃないですけど…。

  • ドラマで放送していたので、読んでみた。
    確かにホームズ、ワトソンのようなちょっと懐かしいミステリー。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    “2年前の未解決殺人事件を、再調査してほしい。これが先生のゼミに入った本当の目的です”臨床犯罪学者・火村英生が、過去の体験から毒々しいオレンジ色を恐怖する教え子・貴島朱美から突然の依頼を受けたのは、一面を朱で染めた研究室の夕焼け時だった―。さっそく火村は友人で推理作家の有栖川有栖とともに当時の関係者から事情を聴取しようとするが、その矢先、火村宛に新たな殺人を示唆する様な電話が入った。2人はその関係者宅に急行すると、そこには予告通り新たなる死体が…?!現代のホームズ&ワトソンが解き明かす本格ミステリの金字塔。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    おおお。
    そうかそうか、現代のホームズ&ワトソン!
    言われてみれば火村先生は気難しそうなところやそのくせちょっとお茶目なところもホームズっぽい!

    ...この作品が例の「緋色の研究」(あとがきで「習作」に訂正されてる)をもじったタイトルだからか~。
    それにしても今まで気づかなかったな~←バカ

    今回は火村先生の教え子が出てきますよ。
    これは新しいですよね~。

    火村先生が学校でどんなのか、すごく見たい♡
    きっと私もミーハー気分でクールな先生の犯罪学の講義を見ちゃうかな...

    それにしても犯罪学って興味深いですよね。
    犯罪心理学、ともまた違うんだろうな。

    「世界の終わりのような」夕焼けから始まり、
    「夕陽ヶ丘」と言う名のマンション(その名の通り夕日がよく見える)
    で起こる不思議な出来事と殺人事件。

    きっと今後、燃えるような夕焼けを見たら
    絶対にこの作品を思い出す、と思えるくらい、
    視覚的にも強い印象を与える作品でした。

    文体の力強さはほんとにさすがです!

    でも、実はこの作品はかなり時間をかけて、途切れ途切れに読んでしまったのでちょっと印象が...
    登場人物が途中で分からなくなったりして印象が薄くなってしまった(´・ω・`)

    完全に自分のせいなんですけどね。

    そのせいでキャラの立ちが弱くなってしまって、
    この人とこの人の関係なんだっけ?みたいになってしまい。

    でこの人どんな人だったっけ?みたいな。
    印象が画一的なんですよ。
    残念です~。

    そのせいで、最後の謎解きといわゆる動機の面において、
    「ふーん(´・ω・`)」くらいの感想しか出なかったのが悔しい。

    ちゃんと登場人物を忘れずみっちり読めば、
    あとがきにあるように「物哀しい」、夕陽が沈み切る寸前のような、
    切ない感情をより深く味わえることでしょう...たぶん。

    なんとなくこの人だろうな、と言うのが割と早い段階でうっすら分かったので、
    この人物の登場の段階でいろいろ無理がありすぎたな...?
    火村先生が言うように、「逃げ道を残した」せいでやりすぎだったな...?

    それにしても、ほんとぎりぎりまで謎解きされない!
    え、もう終わるけど?まだ?まだ?みたいな。

    火村先生がぴんと来るタイミングが今回すごーく遅かった...し、
    すごーく都合のよいタイミングで都合のよいものが現れなければ
    もしかして謎は解けなかった...?

    解けないとまでは行かないけど、確証持つまでには行かなかったろうな。

    犯人、惜しい!
    ほんとに残念だった!

    ちょっとご都合主義な感じも残りますが、夕焼けの情景の美しさに加え、
    リゾート感も味わえて、お得な作品だったと思います♡

    「アリス、ちょっと歩こう」
    ってセリフとその場面が、個人的に萌えでした♡

  • コナンドイルの「緋色の研究」へのオマージュだろうと思われる題名に惹かれて、図書館の棚から抜き出した。作者の名前は、聞いたことがあるという程度。
    少し読んだところで、
    「あ、この話テレビで観たわ」
    と気がついたものの、多分途中で寝てしまったらしく真犯人や動機は全く覚えていなかった。

    読んでいる間ずっとドラマのキャストだった斎藤工と窪田正孝の顔で、火村とアリスを思い浮かべざるを得なかったのですが、まあまあぴったりだったと私は思います。

    肝心の内容ですが、まさにコナンドイルのような、本格的な推理小説で、舞台は素敵だし、トリックは面白く、謎解きを披露する場面も劇的で面白かったです。
    なんだか、懐かしいような推理小説でした。
    懐かしいのはケータイが出てこないからかなー。

    ただ、はらはらドキドキ感はなく、動機に共感もできず、星は3つです。

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