有栖川有栖の本格ミステリ・ライブラリー (角川文庫 あ 26-5)
- KADOKAWA (2001年8月24日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041913062
作品紹介・あらすじ
つのだじろう作、マニアの間でも垂涎の幻の名漫画ミステリー『金色犬』、台湾の隠れた傑作鉄道ミステリー『生命線上』など、入手困難な幻の作品ばかりを集めたミステリーアンソロジー。
感想・レビュー・書評
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再読。ちょっと昔の珍味が多い。名探偵のバディ達が活躍?するW・ハイデンフェルト『〈引立て役倶楽部〉の不快な事件』と飄々とした探偵がいい感じのジョン・スラデック『見えざる手によって』が好き。ロジックが冴えてる巽昌章『埋もれた悪意』とつのだじろうの漫画『金色犬』もなかなかいい。
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アリス氏編の古典ミステリアンソロジー
『五十一番目の密室』と歴代名探偵の【助手】たち勢揃いの『〈引立て役倶楽部〉の不快な事件』面白かった
まぁワトソンさんは助手(引立て役)としての役目は他キャラの追随を許さないしM氏出しゃうと楽だよね(才能はもちろん組織力と統率力があるからね
あとつのだじろうは鬼才(何食ったらあんな凶器思いつくんだ・・・ -
『〈引き立て役倶楽部〉の不快な事件』W・ハイデンフェルト
を目当てに読んだ。
ノックスマシンの引き立て役連盟がきっかけ。
セイヤーズの『ベローナ・クラブの不愉快な事件』のもじり。
黒幕はモリアーティー教授
最近こういうパロディ小説を楽しめるようになってきた。海外ミステリかなり読んだってことかな〜 -
御大のアンソロジー。奇をてらうわけでもなく、かといって退屈でもなく、王道を行きつつ新規性もあり、文句なしの本格本。ジョン・スラディックの短編が読めたのがよかった。
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有栖川有栖が秘密の書庫を大公開!?古今東西の名作ミステリ、しかも極めて入手困難な10作品がこの一冊に!幻の本格ミステリ漫画、つのだじろう『金色犬』、台湾の傑作鉄道ミステリ、余心楽『生死線上』、ロバート・アーサーの『五十一番目の密室』にはなんと日本初訳、エラリー・クイーンによるまえがき・あとがきも収録する。巻末には収録作品について語り合う北村薫氏との対談も。『北村薫の本格ミステリ・ライブラリー』と併せ、この二冊を読まずして本格ミステリを語るなかれ。 (「BOOK」データベースより)
埋もれた悪意(巽昌章)
逃げる車(白峰良介)
金色犬(つのだじろう)
五十一番目の密室(ロバート・アーサー)
「引立て役倶楽部」の不快な事件(W.ハイデンフェルト)
アローモント監獄の謎(ビル・プロンジーニ)
生死線上(余心楽)
水の柱(上田広)
「わたくし」は犯人…(海渡英祐)
見えざる手によって(ジョン・スラデック)
こういった本を読まなきゃ、出会えないような作品ばかりでした。
漫画まで載っていてびっくり。
台湾の作品なんて初めてでしたが、結構おもしろかった。
巻末の対談で北村氏がおっしゃっているように、私も「見えざる手によって」の最後が読解できませんでした。
いくらなんでも的なトリックもありましたが、楽しく読みました。
ということで、現在手元には北村薫氏が編んだものが。
楽しみです。 -
4
内容充実粒ぞろいの本格十選。全て初読だったのでかなり楽しめた。あとがきにもあるが「五十一番目の密室」は「有栖川有栖の密室大図鑑」をパラパラ眺めている時に少し気になっていたので、偶然ではあるがこの機会に読めたのは内容はともあれ幸運。
本筋とは関係ないが、某名作短編の中で小学生がやってしまうくらいに、ジョン・スラデックの話に出てくる透視ネタはメジャーなのだろうか。 -
[北村薫さん関連の記事あり]
あとがき代わりのミステリ対談 VS.北村薫 -
なかなか読めない本格ミステリの短編を集めたアンソロジー。作者が有栖川有栖というわけではないのでご注意。
なかなかマニアックというか、ちょっとミステリについてのうんちくを語りたくなるくらいの人じゃないと、なかなか楽しめないんじゃないかなって作品も多いのだけど、僕は楽しかった。特に密室の2作は、「あ、これが噂の!」って感じで楽しかった。
でも、それ以外の「まっとうな」本格は、「まあそんなもんかな」って感じだった。せっかく「うんちく王」が集めたのだから、もう一声ほしかったところだ。
2006/10/24