暗い宿 (角川文庫)

著者 : 有栖川有栖
  • 角川書店 (2003年10月1日発売)
3.45
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  • レビュー :179
  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041913079

暗い宿 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 宿にまつわる話を集めた短編集。非常にまとまりが良く、良く読み返す本の一つです。
    「暗い宿」「異形の客」でのアリスの自由気ままな行動には憧れます。思い立ってどこかに行ったり泊まったり、楽しいですよね。殺人事件に出くわすのはごめんですが。
    この短編集で一番好きなのは「ホテル・ラフレシア」全体の雰囲気と後味の悪さがたまりません。

  • 作家アリス〈火村英生シリーズ〉の短編集。〈宿〉をテーマに4本の短編が収録されている。全体を通して仄暗く、哀愁のある作品が多く感じた。その中でも、最後の火村先生が主役の第三者視点から描かれる話はアクション要素(!?)があるので楽しく読むことができた。有栖川有栖という作家の情景描写は凄まじく、中でも表題作である〈暗い宿〉では暗闇の中背筋がぞくりとするような感覚を感じることができ、アリスと同じくその場にいるような感じさえした。

  • トリック自体は面白いんだけど、伏線が少なく、終盤の推理で全て解決してしまうのがちょっとな。。

  • 火村が単独で活躍する「201号室の災厄」が面白かったですね〜。火村単独って珍しい。全四話。どれもトリックは明確にされてません。推理してるし、恐らくこういう事なんだろうという流れは提示されてるけど、犯人が認めなかったり、少なくとも有栖川の前で自白はしてないので、あくまで推測で終わってる。動機も曖昧。だけど実際の事件ってそんな感じですよね。探偵役が詳細を語るのって不自然だし。その不自然さも好きだけど(笑)人って思いがけず罪を犯してしまうものなんですよ。

  • 宿、がテーマの短編集。
    ホテルとか宿とかって、ミステリーが似合うんだなぁ、と再認識。

    ホテル・ラフレシアの後味の悪さ、不気味な感じがえもいわれぬ風味でとても好き。
    この作者の筆の上品な感じは、陰惨だったり後味の悪いような話で際立つと思う。

  • 初めて読んだ有栖川有栖。作者と主人公が同一人物っての、初めてだわ。火村シリーズって言うんだね。「ホテル·ラフレシア」が印象に残った。ラフレシアって花はボルネオなんかで見れれる世界で一番大きな花。花の方を知ってて名前をこの小説で初めて知る。
    アリスの性格がなんか好きだわ。行動派なんだけど、ちょっとネチネチみたいな。
    宿にちなんだミステリーばかりだったけど、どれも読み応えがあって短いのになかなか練られててあっという間に読み終えてしまった。「暗い宿」「ホテル·ラフレシア」「異形の客」「201号室の災厄」の四本立て。

  • 宿縛りの短編集。
    『暗い宿』
    廃線になった(正確には違う)線路を散策するうち引き始めていた風邪を悪化させたアリスは引き払う寸前の宿に助けを求める。一夜、横になれればいいと懇願する病人を放っておけず、一夜の宿を貸してくれた元女将。風邪薬も手伝って夢現の夜中、アリスは階下で不審な音を聞く。その音の正体は?--後日壊された宿の床下から男の死体が掘り起こされた。
    『ホテル・ラフレシア』
    ホテルのミステリーゲームのモニターとして片桐に連れられてやってきた石垣島の高級ホテル。火村も同行していたそのホテルで、ミステリーのイベントが盛大に行われている同じ夜、火村は浜辺で一組の夫婦と出会う。奥さんのほうが倒れており、夫はその隣で口の中で何かを咀嚼していた。--彼らの間に何が。
    『異形の客』
    一仕事終えたアリスが足を運んだ小さな温泉宿では、包帯をぐるぐる巻きにし、サングラスにマスク姿の男が泊まっていた。男が翌日散歩から戻ってこない間に、男が泊まっていた離れの部屋で若い男が殺されているのが見つかる。包帯の男の意味は?--人の顔についての考察が事件を紐解く。
    『201号室の災厄』
    それぞれの用事で東京で落ち合った二人。火村は同僚から譲り受けた優待券でいつもはけして泊まらない高級ホテルに泊まっていた。気分が高揚していつもより飲んだ酒のせいで一つ下の部屋に間違って入ろうとした火村は、外国人に腕を掴まれ、部屋が間違っていることに気付く。そしてその外国人が、今来日しているロックミュージシャンだと気付く。それが彼の不運の始まりだった。--ミュージシャンの部屋で死んでいた女。彼女を殺したのは…

    少し薄暗く、ほのかに明るい。有栖川さんらしい短編集。やわらかな文体がほんとに好き。それでも情景の描写はかっちりとしている、ギャップも。アリスのうっかりした性格がちょこちょこ。一番好きなのはホテル・ラフレシア。物悲しい終わりがミステリらしい。

  • 短編集。「作家アリス」シリーズ10作目。
    「異形の客」
    人目を引く格好をしていれば、当然人々の記憶にも残る。
    包帯男の中が誰なのかはわからなくても、包帯を巻いた人間がいたことだけは確かだ。
    「自首するんじゃないよ」
    火村が犯人に向けて言い放つこのひと言が、彼の深い怒りを表している。
    策士、策に溺れるといった感じの事件だったが、犯人の酷薄さが際立つ物語だった。

    いろいろなテイストの物語が収録されている短編集である。
    ホラー風味あり、サスペンス風味あり、ミステリー風味あり。
    どれも違う味付けで読んでいて楽しかった。

  • 廃線をたどって訪ねた先でー暗い宿
    南の島の楽園にてーホテル・ラフレシア
    鄙びた温泉宿に現れた包帯男ー異形の客
    ロック・スターと鉢合わせー201号室の災厄

    上記四本を収録。
    異形ーと201-はドラマになってましたね。
    最近やっと火村先生の推理のおもしろさが染みるようになりました。あらゆる可能性から論理的に不可能なものを削ぎ落としていって、一つの真実にたどり着く。
    これまではアラアラって感じで手品みたいに謎がとかれてしまって、キャラクターや雰囲気は好きなのに推理そのものは「?」ってなってたんですが。
    今回の四本で一番好きなのは「暗い宿」です。
    洞察、論理、それだけで真実を曝け出す。
    タイトル通りの暗さも好みでした。

  • 作家アリスシリーズ#10

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