暗い宿 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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本棚登録 : 1990
レビュー : 191
  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041913079

作品紹介・あらすじ

廃業が決まった取り壊し直前の民宿、南の島の極楽めいたリゾートホテル、冬の温泉旅館、都心のシティホテル……様々な宿で起こる難事件に、おなじみ火村・有栖川コンビが挑む!

感想・レビュー・書評

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  • 宿にまつわる話を集めた短編集。非常にまとまりが良く、良く読み返す本の一つです。
    「暗い宿」「異形の客」でのアリスの自由気ままな行動には憧れます。思い立ってどこかに行ったり泊まったり、楽しいですよね。殺人事件に出くわすのはごめんですが。
    この短編集で一番好きなのは「ホテル・ラフレシア」全体の雰囲気と後味の悪さがたまりません。

  • 作家アリス〈火村英生シリーズ〉の短編集。〈宿〉をテーマに4本の短編が収録されている。全体を通して仄暗く、哀愁のある作品が多く感じた。その中でも、最後の火村先生が主役の第三者視点から描かれる話はアクション要素(!?)があるので楽しく読むことができた。有栖川有栖という作家の情景描写は凄まじく、中でも表題作である〈暗い宿〉では暗闇の中背筋がぞくりとするような感覚を感じることができ、アリスと同じくその場にいるような感じさえした。

  • 火村が単独で活躍する「201号室の災厄」が面白かったですね〜。火村単独って珍しい。全四話。どれもトリックは明確にされてません。推理してるし、恐らくこういう事なんだろうという流れは提示されてるけど、犯人が認めなかったり、少なくとも有栖川の前で自白はしてないので、あくまで推測で終わってる。動機も曖昧。だけど実際の事件ってそんな感じですよね。探偵役が詳細を語るのって不自然だし。その不自然さも好きだけど(笑)人って思いがけず罪を犯してしまうものなんですよ。

  • 宿、がテーマの短編集。
    ホテルとか宿とかって、ミステリーが似合うんだなぁ、と再認識。

    ホテル・ラフレシアの後味の悪さ、不気味な感じがえもいわれぬ風味でとても好き。
    この作者の筆の上品な感じは、陰惨だったり後味の悪いような話で際立つと思う。

  • 宿の短編集。旅には事件はつきものなのね。
    異形の客が好き。

  • ホテル・ラフレシアのラストがすごく印象的だった。

    201号室の災厄は、火村先生の万能っぷりが堪能できる!

    以下、メモ。
    p.24
     女将さんが皿にのせていった羊羹が、ぽつんとある。
    菓子というより、一個の静物に見えてしまう。
    寝る前にさっさと食べてしまおうと思いながら、私は皿を目の高さまでもち上げる。
    羊羹を熟視したことなどなかったが、間近に観察すると、その黒っぽい塊はさながら凍った闇のようだった。
     二つに割り、片方に串を刺して―甘い闇を飲み込む。
    胃の中でそれは黒い光を放つのでは、と思えた。

  • どの作品も最後は火村先生の辛口で終わる・・・みたいな感じでしたね。途中まではふむふむと読み進むのだけど、最後にむかって尻すぼみになっていく感が。このコンビは好きなんだけど。

  • 情けは人のためならずって言葉はこの作品は当てはまらない(笑)

  • 【こころいくまで休んでらっしゃいー】
    家から離れた「宿」という非日常。
    普通なら身体を休め心を整える、リフレッシュの場所。
    でも、どうせの非日常なら、もう少し非日常を足してもいいのでは?
    ぜひ、家から離れた非日常の空間で読んでみてほしい。

  • 殺害動機は取り立てて驚くこともないのだけれど、どこか哀愁漂う結末の3篇。

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著者プロフィール

有栖川 有栖(ありすがわ ありす)
1959年、大阪市東住吉区生まれの小説家・推理作家。有栖川有栖・創作塾の塾長。
同志社大学法学部法律学科卒業後に書店へ就職。それまでも学生時代から新人賞や雑誌への投稿を繰り返していたが、1989年江戸川乱歩賞に投稿した『月光ゲーム Yの悲劇 '88』が東京創元社編集長の目に止まり、大幅に改稿した上で刊行し、単行本デビューとなった。1994年、書店を退職して作家専業となる。1996年、咲くやこの花賞(文芸その他部門)受賞。1999年から綾辻行人と共作でテレビ番組『安楽椅子探偵』シリーズ原作を担当する。
2003年、第56回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)を受賞した『マレー鉄道の謎』、2007年発表作で「本格ミステリ・ベスト10」で第1位、「週刊文春ミステリーベスト10」で第1位、「このミステリーがすごい!」で第3位、「黄金の本格ミステリー」に選出と高く評価された『女王国の城』など、多くの作品がミステリ賞で高く評価されている。
2000年11月より2005年6月まで、本格ミステリ作家クラブ初代会長を務める。

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