女友達 (角川ホラー文庫 49-1)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041916025

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  • 夏の角川ホラー強化月間。しかし、もう手持ちがない。

    インテリアコーディネーター千鶴が、別れた男からもらったキャビネットを捨てようとしたところ、向かいのアパートに越してきたという亮子がほしいというので、快く譲った。その後、千鶴が酔った際に亮子をマンションの部屋に上げてから、バカラのグラスが消えた…。

    テーマはわかりやすい、お古を全部奪っていく女の話で、そうなんだろうなという話が続いていき、薄気味悪い状態を解消しないどころか、千鶴がズルズルと悪い方向に進んでいくさまは、角川ホラーには珍しく結構な不安感。

    ただ、あれ?あんまり動かないな?となるのも事実で、中盤まで、読んでいる側のほうが怖い想像をしてしまう。そこへ刑事などが出てきて薄まってしまった感は強い。

    終盤は盛り上がりなんだろうけど、動機も弱ければ、殺人をしたわけでもなく、行動の合理性が感じられなくなってしまった。

    また、「私は○○なのかしら?」という、古い少女漫画の自問自答的な文章が多すぎて、白けてしまった部分がある。1990年代後半の話なんだよね?10年くらい古いイメージだ。

    さらに、唯一出てくる男はというと、思考が全く感じられず、言われたままに動いて悪い状態に陥っていく、小道具でしかなかったのもマイナス。

    ただし、角川ホラーにしては読める方だとは思う。

  • 女性にも男性にも読んでもらいたい1冊。
    女性はきっと共感できること間違いなし。
    男性は女心の恐怖にゾッとしちゃうよ。

  • 千鶴はかなりプライド高めな女性だけれど、
    見栄や、女友達に対する嫉妬など、女の部分がうまく表現されているなあと思いました。
    亮子の不気味さもよかった…!

  • 最初の数ページですでに心奪われる、何かが歪み始めたという予兆。じわじわと侵食されていく様子が心地よさすら感じただけに、最後は少し逃げたかなという印象。

  • ホラーに分けられてた本。
    私の好みのドロドロした本。

  • 新津きよみさんの角川ホラー文庫はだいたいそういう傾向があるのだけど、序盤から中盤までで先の展開が気になって一気に読ませる割には、終盤からラストの展開が少し弱い。ただ本書に関しては憑依などオカルト系ではなく人間が人間のままおかしくなってしまった話で、その点は良かった。29歳の女2人が胸を触り合うという場面が何だか異様に面白い。

  • プライドの高い女の心境が、ものすごく共感できてリアルだった。
    プライドを捨ててでも追えるような人に出会いたくなった。

  • 最後は本当なのかしら??

  • 再読。
    映画「ルームメイト」に「ミザリー」を少し加えたような話。
    前半の推理小説風なのが、後半崩れてしまうのが残念。

  • お約束的におさまってしまったのが残念(´Д` ) 前半がすごく良かったから期待しすぎた部分もあり…

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著者プロフィール

新津きよみ長野県生まれ。一九八八年『両面テープのお嬢さん』でデビュー。二〇一八年『二年半待て』で徳間文庫大賞を受賞。『女友達』『トライアングル』『ふたたびの加奈子』など多くの作品が映像化されている。主な著書に『夫以外』『ただいまつもとの事件簿』『セカンドライフ』『妻の罪状』など。

「2022年 『ここだけのお金の使いかた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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