緩やかな反転 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
3.11
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本棚登録 : 81
感想 : 18
  • Amazon.co.jp ・本 (517ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041916148

作品紹介・あらすじ

最後に覚えているのは、訪問者を玄関に招じ入れたこと。次に気付いたとき、亜紀子は野球のバットを握り、床に倒れた自分を見下ろしていた。入れかわった二人の女性の人生を描きだすサスペンスミステリ。

感想・レビュー・書評

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  • ★3.5

    三十一歳のOL・亜紀子は、ある日、見知らぬ女性の訪問を受ける。
    亜紀子が最後に憶えているのは、その女性を玄関に招き入れたこと。
    ―そして次に気付いた時、亜紀子は血の付いた野球のバットを握り、
    床に倒れている自分自身の姿を見下ろしていた。
    鏡を見た亜紀子は、自分の外見がその見知らぬ女性の姿に変わっていることに気付く。
    信じられないことに、亜紀子は彼女に殺され、
    そして何かのはずみで亜紀子と彼女の体が「入れ替わって」しまったらしい。
    加害者の姿のままで行き場を失った亜紀子は、
    免許証からその女性が野田光代という名前だと知り、光代の住所を訪れてみることにするが―。

    魂の入れ替わりのお話は小説でも映画でも沢山ありますが、
    これは怖い!怖い!
    自分を殺したと思われる見知らぬ女性になっている。
    被害者の自分が加害者になっている。
    加害者として追われる立場になってる。
    想像しただけでもとっても怖い。
    その上、亜紀子が絶対になりたくないと思っていた40歳それ以上の女性だ。
    相手は夫も子供もいるらしい主婦。
    どうしてこの見知らぬ女性に自分は殺されなければならなかったのか。
    その原因を探るために相手の家に行くことを決意する亜紀子。
    自分がその立場だったらどうするだろう…。
    きっと狼狽えてパニックになってとてもそんな事をする勇気無いだろうって思った。
    亜紀子は凄く強いなぁと恐れ入りました。

    新津さんの長い長いお話。
    いつもの新津さんの女性の心を抉る様な心理描写。
    リアリティ―があり過ぎて、心が暗く沈んでしまうという事は無かった。
    亜紀子の元夫の婚約者は最低だったけど(笑)
    意識不明の亜紀子の姿を見て死んでしまえばいいと思ったのでしょうね。
    ほくそえんでるんだよね٩(๑òωó๑)۶
    こんな女性を婚約者にしている元夫も残念な人だなぁそれだけの人って事なんだね。

    本当に不思議な不思議なお話でした。
    結末は、えっと驚かされましたが、
    自分探しのお話だったような気がしました。

  • 古い鏡を介して二人の女性が反転する。読み込みが浅いせいかどうもスッキリしなかった。

  • Kindle unlimited にあったので読んでみた作品。

    前半部分が私には怖すぎて耐えられなかった。
    ラストに向かっていくに連れて、温かみのある物語に。

    描写がとてもリアル。

    SFサスペンスでもあるけども、
    2人の女性の物語でありました。

  • 新津さんで長編、楽しみにしてたが。
    中身が入れ替わった話に最初から読みにくく、いまいち。売る。

  • 体が入れ替わった女性。記憶はない。一体何が起こったのか?
    ミステリー調だが、推理ものではなく、話を読ませる作品。
    特に可もなく不可もなく。

  • 三十一歳のOL・亜紀子は、ある日、見知らぬ女性の訪問を受ける。亜紀子が最後に憶えているのは、その女性を玄関に招き入れたこと。―そして次に気付いた時、亜紀子は血の付いた野球のバットを握り、床に倒れている自分自身の姿を見下ろしていた。鏡を見た亜紀子は、自分の外見がその見知らぬ女性の姿に変わっていることに気付く。信じられないことに、亜紀子は彼女に殺され、そして何かのはずみで亜紀子と彼女の体が「入れ替わって」しまったらしい。加害者の姿のままで行き場を失った亜紀子は、免許証からその女性が野田光代という名前だと知り、光代の住所を訪れてみることにするが―。「反転」というふしぎな現象を通じて、二人の女性の生きる姿を細やかに描き出す、著者渾身のサスペンス・ミステリー。(BOOKデータベース)

  • ビール会社に勤め、利き酒師の資格を持つ31歳の高木亜紀子。ある日、「吉田」を名乗る女が「マンションの下の階に引っ越してきた」と訪ねてくる。玄関の壁に掛けられた全身鏡で2人の視線が交錯したとき、亜紀子は意識を失う。目覚めると、そこには倒れている自分自身の姿。姿見に映るのは、吉田と名乗った見知らぬ女だった。

    精神と身体が入れ替わってしまう、という設定は小説や漫画によくあるが、このように「被害者」と思われる主人公が「加害者」に乗り移ってしまう(しかも、相手のことを何ひとつ知らない)というのは珍しい。43歳で2人の子を持つ専業主婦になってしまった亜紀子の戸惑いと違和感は、自分が亜紀子に近い立場だけに何だかとてもリアル。

    実際には、物語の半分くらいで「野田光代」(吉田と名乗った女)としてのスリリングな数日間は終わり、その後は無事、主人公本人の身体に戻れている。少しずつ謎と彼女たちの関係性が判明していき、物語に引き込まれる。新津きよみさんの他の作品でも見かけた「不思議な鏡」のエピソードが終盤に登場するなど、少しホラー要素もあり面白かった。

  • 読みにくい。
    ミステリーだけど、謎解きができる訳じゃないので、読み進めるしかなくて。
    文章はゴツゴツと角張った印象。

  • 長編だけど一気に読めた。入れ替わった二人の話が交互になっていて最初は戸惑うかも。
    二度読みがお薦めです。

  • 突然自分と他人が入れ替わってしまう物語。
    それも事件の犯人と被害者が・・・2人の女性の人生どうなってしまうのか、最後までハラハラさせられました。

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著者プロフィール

長野県大町市出身。青山学院大学文学部仏文科卒業後、商社勤務などを経て1988年に作家デビュー。女性心理サスペンスを基調にした作品を多数手がける。『二年半待て』で2018年徳間文庫大賞受賞。近著に『始まりはジ・エンド』『セカンドライフ』『ただいまつもとの事件簿』などがある。

「2021年 『妻の罪状』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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