やさしい関係 (角川文庫 と 8-3)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041921036

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  • 32才の男女四人組。友達歴10年以上。佐代子は一年ぶりに再会した加賀美に対し、違う感情が芽生え始めたことに戸惑う。

    恋している自分に気づきながらも、友情を犠牲にするのが怖くて踏み出すことをためらう佐代子。離婚の後遺症から抜け出し切れない加賀美。

    一方、望月と修子にも秘密があった…

    1996年に発表されたこの作品。

    男女の友情について、個人的には友情は「ある」派だ。でもなかなか危ういものだとは思う。

    下心が皆無でも、相手に恋人が出来たら彼女に遠慮して連絡が疎遠になったりするしなぁ…

    90年代にはセンセーショナルだったであろう修子と望月のような関係も、今は蔓延しているんだろうし…恋愛経験値低めの私には真似出来ませんが。

    大人向けのほろ苦さ。もっと甘酸っぱいのを頂戴な。

  • 男二人女二人の四人の友達関係。ある日、何がきっかけか本人もわからないうちに主人公・佐代子はそのうちの一人の男友達に恋心のようなものを抱くようになる。四人はほぼ固定電話で連絡を取り合っていたので見てみたら、二十数年前の本でした。でも、それは些細な事で、人を好きになった時の心の動きというものは、今も昔も変わらない。相手の言動によって一喜一憂したり、自分の心の浮き沈みによって、前向きに考えられたり悲観的になったり、恋してる時は楽しくもあり苦しくもある。読みながら佐代子に寄り添い、何十年ぶりかの恋心を楽しめた。

  • 結婚して長く一緒にいるという方法もあるし、あえて結婚はしないことで、近くなりすぎず、長く関係を持つという方法もあるか〜。どっちがいいんだろうか。

  • 好きな本。

  • 大人の恋…ですね。
    働き始めて数年経った20代後半以降の男女なら
    ある程度共感できる部分があるのでは。

  • 四人の男女間の友情のものがたり。友情といっても、いろいろな考え方があることを再認識させられる。読むにあたってはすらすら読めるが、話はやや単調である。

  • 食品会社広報室のOL佐代子は、
    十年前からの男友だち加賀美と一年ぶりに再会した。
    しかし仲間を交えて定期的に会ううち、
    佐代子の心に違う感情が芽生えはじめた…。
    恋という一瞬のときめきが欲しいのか、
    それとも友情という永遠の休息を求めるのか?
    自らの気持ちと真剣に向き合い、
    ためらいつつも歩んでいくひとりの女性。
    男女の友情という永遠のテーマに挑んだ、
    心あたたまる物語。

    終わり方は好きです( ^ω^)
    男女間の友情って・・・
    楽しそうで複雑?
    私には 無理だわぁ〜

  • ストーリー展開、叙述のレベルとしては極めて平易。
    中だるみはあるし、なんというか展開までの前置きが長い。時間的な流れは速いんだが。
    でも伝えたいことはすごくよい。
    恋愛が絡むと人は何がほんとなのか、自分の気持ちですらわからなくなる。
    そんな中で、男友達と恋人の間の関係もありなんじゃないかという提示。なるほどと思う。
    結局お互いがしっくりくるようにするのがベスト。
    『精神的余裕、いくらかのあきらめを含んだそれ』

  • 2007/11
    お話の空気がイマイチで断念。

  • 男女の友情をテーマにした小説。
    友人関係と恋愛関係の、どちらでもなく、あいまいだけどスリリングなときめきが漂う関係。
    二組の対照的な関係がとても興味深くておもしろかった。
    たとえばどんなに素敵な恋も、永遠ではない。
    友達から恋人という関係にすすんだ途端、男女の不平等な関係を引き受け、互いに縛り合うようになったりする。
    男女間の結びつきは、恋愛だけではない。
    恋愛なのか、友情なのか、きっぱりと区別できない曖昧さが、実は心地のよい関係だったりする。熱くもなく、かといって冷たくもなく。安定したこころの交流。だからこそ、長続きするのだ。

    またまた野沢尚の「恋人よ」に少し似てる。。。と思った。
    水上洋子の「恋人以上」もこの小説によく似た感じ。

    私は、こういう関係でいたかった。

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