狗神 (角川文庫)

著者 : 坂東真砂子
  • 角川書店 (1996年12月発売)
3.46
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  • レビュー :64
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041932032

狗神 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 土俗的な風習や田舎の閉鎖性、憑き物、呪いという
    ある種の和製ホラーの方向性を位置づけた記念碑的作品
    なのだなあということを確認しながら読むような感じだった。

    物語の舞台となる村落の描写を読むたびに
    隣人・村人との不思議な距離感と村全体の閉鎖性と緊密性に覆われた
    小野不由美『屍鬼』の舞台である外場村の雰囲気との酷似を感じたし
    憑き物筋と呪いによる死は三津田信三の刀城言耶シリーズに
    通じるものがあった。

    影響を受けていないのかもしれないが、
    なんとなくそういった後に作られた作品群に
    影響を与えた傑作なのだろうなという思いを持った。

    「血」と「土」を強烈に感じさせる傑作伝奇ホラーでした。

  • 横溝作品のどろっとした部分を抜き出してモチーフにしたような作品。
    憑き物筋という家系に一生を翻弄される女性の諦観や情念がわかりやすく・でも情感たっぷりに描かれていて面白かった。
    最後まで血筋に振り回され、ついに幸せを手にすることができなかった主人公・美希の無念さに涙。

    「死国」に比べると大風呂敷を広げないし視点が主人公に固定されてるので話を集中して追えて、こっちの方がのめりこめたな。

  • まあミステリというかホラー。夏だからってこともあって読んだけど、スーパーナチュラル系だから、そこまで肝は冷やされず。相変わらず、そっち系の感度は鈍いです、わたし。やっぱサイコ系ホラーの方が怖いと思うんです、どうしても。ただ本作は、人間の怖さも同時に描き出していて、村八分(ちょっとニュアンス違うけど)の悲劇みたいな部分もあります。と書きながら思ったけど、どっちかというとそっちがメインか(苦笑)。狗神はあくまで味付けで、魔がさした人の怖さが寧ろ中心かも。小野不由美「屍鬼」の圧縮版。そんな印象でした。

  • 読んでいる時、丁度気分が下がり気味の時だったので美希の気持ちがわかる部分もある気がした。美希の悲しみと苦しみを読んで何度も目が潤んだ。こんな苦労をする人はいるものなのだろうか。昂路の言うとおり晃が狗神に化けたのは錯覚で、生まれる子供も鵺だというのも思い込みだったのかもしれない。何食わぬ顔で読んでいた私は最後の昂路の考えで、確かにそうかもしれないとスッとした。
    美希が交わる人がどれも近親相姦なのは、行き過ぎてるような気がして晃まで来ると面白いと思ってた気持ちが消えてしまった。面白いんだけど、もったいない気がして。そして、昂路が坊之宮の墓参りに来た時、あの終わり方は無理矢理感が否めないのだが。

  • 再読。序章の善光寺のお戒壇廻りは実際行ったことがあるし、怖さと物悲しさが相まって期待が高まるのになぁ。一歩を踏み出せばもっと違う生き方ができるかもしれないのに、年齢と過去の傷を言い訳に後ろ向きで他人を羨む美希にイライラ。先祖だって子孫のこんな姿見てたらイライラしちゃうよ。
    自分じゃどうしようもできない血筋のせいで憎まれるのはかわいそうだったけど、最後はやっぱり自分本位過ぎた罰でもあるんだろう。
    坊之宮一族の忘れ形見=蘇った先祖が廻り巡って村に復讐する続きがあれば、その方が面白そうだ。

  • 坂東真砂子の土着モダンホラー。
    おなじみの自立しているが孤独なシングル女性と、謎のある男性。横恋慕する過去の恋人や、秘められた過去。閉鎖的な田舎の人間関係など。

    ヒロインの血の因果はもの悲しいが、この人の作品はクライマックスでいきなりファンタジーになるのが…。狗神というよりも、恐ろしいのは人の憎悪だと思った。田舎の窮屈さがわかる人には共感できる。海外で亡くなった作家の心境を投影したものだろうなと察する。

  • 登場人物の台詞が私にはあまり聞き慣れない方言で、それがすごく好きです。

    読んでいて、日本の憑き物の文化などに思わず興味が湧いてしまいました。

    内容は、やはり”ロマン”ですね。 胸がドキドキする展開が結構ありました。 けれど、最後の方は悲壮感に包まれます。 決してハッピーエンドではないです。 ですがやっぱり面白かったです。

  • 2014/7/28 読了
    閉鎖的な山村に伝わる伝承×土着信仰×着物=名作

  • 中学生のときに読んで衝撃を受けた作品。
    読み返してみようかな(*´ㅈ`*)
    犬神伝説とかオカルト系好きにはたまらない!

  • 和製ホラー。
    美希に降りかかる恐ろしい出来事たち。
    それでも幸せをつかもうとする彼女に、災厄は訪れてくる・・・。

    とりあえず、やっぱりこういう伝説とか怖いものが多いですね。この犬神伝説以外にも色々な怖い伝説は日本各地に残っていると思います。

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