やんごとなき姫君たちのトイレ (角川文庫 き 23-1)

著者 :
  • KADOKAWA
3.15
  • (7)
  • (10)
  • (66)
  • (8)
  • (1)
本棚登録 : 196
感想 : 23
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041938034

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • すごくおもしろいです。
    のけぞる事実が多く書かれています。

    17世紀に作られた 美しいハイヒール。

    それは、ご婦人が、糞尿まみれの道路を渡る時に必要だったから だとか・・。

    その時代のハイヒールは、つま先の部分も高くなっていて(下駄に靴がくっついている感じとのこと)

    中には、ヒール高60cmのものもあったそうです。

    それくらい うず高く溜まっている糞尿・・

    60cmのヒールを そこに埋めながら一歩一歩進む 美しいドレスのご婦人を想像すると・・恐ろしくなります。

    ドレスの裾に、つかなかったんだろうか。。


    ヴェルサイユ宮殿の、あの広いお庭で皆さん用を足していらしたというのは、有名ですけど、

    一般市民は、糞尿を、窓から道路に捨てていたそうです。

    どれだけの匂いが・・するんでしょうか。

    はるか昔、ローマ時代には、上下水道が整備されていたのに・・

    ヨーロッパは、歴史の途中(中世あたり)で、一時退化してしまったと いろんな本に書かれていますが、

    このトイレ事情を知ると、本当にそうだな・・と思いました。


    日本では、お城のトイレ事情などが書かれています。

    城の厠で足された糞尿は、お堀に流されたそうな。

    今では 鯉が泳いでいたりする 綺麗なお堀ですが、

    江戸時代は・・糞尿のヘドロ。。


    下水道設備が整っている時代に生まれて、本当によかった。

  • タイトルどおり、シモのお話。
    ヴェルサイユ宮殿にはトイレがなかったとか、
    優雅に思えるフランス革命以前のフランス貴族たち、めっさ臭かったとか。

    終始そういう話題です
    トイレの話。
    娼館の話。
    お風呂の話。
    ファッションの話。
    女性週刊誌みたいで面白かったです。

    歴史のこぼれ話がお好きな方に。

  • 歴史の記述から漏れるこうした生理的な側面が重要なのかもしれないという視点に賛成。ただ、欧米、ヨーロッパに偏りがちなのと、参考文献が末項に掲載されてはいるが、文中での出典が明確でないのが残念。解説はすばらしい。どの程度まで本当かはわからないが、むかしのひとの「トイレ」「風呂」「化粧(美容)」のすさまじさが垣間見える。

  • 10/04/14 雑学的面白さがいっぱい。でも、歴史的誤りも散見。

  • 「やんごとなき姫君たちのトイレ」

    著者 桐生操
    出版 角川文庫

    p26より引用
    “一つの城にあまり長く住んでいると、
    その城があまりに不潔になってしまうからだ。”

    トイレに始まりファッションまで、
    中世ヨーロッパ中心にヘンテコなエピソードや、
    私生活などを紹介しています。
    現在からは想像も付かない様な話が盛り沢山です。

    上記の引用は、
    中世の王様が絶えず城から城へと移動していた、
    理由についての一文。
    いまの人の感覚から言うと、
    掃除を自分ですれはいいのにと思ってしまいますが、
    そういうところを自分でしないところが貴族なのでしょうか?
    タイトルがタイトルなので、
    食事中に読まれる方はいないとは思いますが、
    注意してください。
    ーーーーー

  • 平成7.11.25 1版 ¥500
    どんなに気高く、美しいお姫様にも、なくてはならないもの――その名は“トイレ”。ふだんは薄絹のベールに包まれていた、やんごとなき姫君たちの秘められた私生活を、あなたも少しのぞいてみませんか?貴婦人たちが使ったトイレからお風呂、化粧法やランジェリー、夜の過ごし方など、華麗なるひとびとの私生活にまつわる奇想天外なエピソードを軽やかに綴った、西洋かわや物語です。解説・池田理代子

  • いいとおもう

  • 「寝室」と一緒に、図書館で借りました。
    これは大昔に一度読んだことがあるもの。
    その時は知らなかった世界に「ほお〜」と思いましたが、今読んだらそんなでもなかった。
    でも昔はトイレが今のように完備されてなかったから、宮殿の庭とかに垂れ流しだったとか……。
    「寝室」の感想にも書いたけど、ホント、現代に生まれてよかった。

  • もうパリとか花の都でもなんでもないじゃん!とがっかりしてしまうこと間違いなし!!

  • 中世の姫君たちの暮らしが気になっていたときに購入。このシリーズあと2つありますが、おもしろい!!
    当時の風俗が描かれていますが、タイトル通りのトイレから始まる生活風景のなんと滑稽なこと!
    ビックリします。
    絵画でみるとあんなにも美しいのに・・・

全23件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

パリ大学(ソルボンヌ大学)、リヨン大学にてフランス文学・歴史を専攻。帰国後、執筆活動を行う。人物評伝や歴史の知られざるエピソードを様々な形で紹介している。その作品には拷問や悪女を取り扱うものが多い。主な著作に『本当は恐ろしいグリム童話』『やんごとなき姫君』がある。『本当は恐ろしいグリム童話』はミリオンセラーとなった。

「2016年 『新釈・皇妃エリザベートとふたりの男たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

桐生操の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×