吊された男 (角川ホラー文庫 32-8 異形アンソロジー タロット・ボックス 3)
- KADOKAWA (2001年6月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041939086
感想・レビュー・書評
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序章 井上雅彦
アウル・クリーク鉄橋での出来事 アンブローズ・ビアス
San Francisco Examiner 1890年7月13日
首吊り三味線 式貴士
CBSソニー出版「連想トンネル」 1980年5月
百物語 岡本綺堂
婦人倶楽部 1924年7月
首つり御門 都筑道夫
小説推理 1986年6月
蜘蛛 ハンス・ハインツ・エーヴェルス
Der Zeitgeist 1908年11月9日~16日
首吊り気球 伊藤潤二
月刊ハロウィン 1994年1月
首吊り病 寺山修司
白玉書房「田園に死す」 1965年8月
ビー玉の夢 ひかわ玲子
太田出版「奇妙劇場3 少年時代」 1991年11月
梟林記 内田百閒
女性 1923年4月
蜘蛛の糸 戸川昌子
小説新潮 1969年10月
絞首刑 かんべむさし
奇想天外 1977年8月
首吊り三代記 横溝正史
探偵 1931年5月
魔法の砂 ロッド・サーリング
「The Twilight Zone」 1961年1月6日放送
終章 井上雅彦
解題 井上雅彦詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
首吊りを基本とするアンソロジー。異形シリーズは読むけれど、こちらに関して話せが食指が動かなかった。
決めてとしては伊藤潤二氏がいたため。内容は一作目二作目は面白かったが、それ以外はうーんと言った感じ。幅が狭く感じられ、単品で読めば好きなのだろうが、連続で読むととても薄くなってしまう。
ただ井上氏の入りの狂言回しや作品を選ぶ目はさすがと言った感じ。 -
タロット・カードの一枚の図案に見立て、それをテーマに組むアンソロジーの第3弾。今回は「逆さに吊された男」のカードから、テーマは「首吊り」。様々な「吊された」人物が登場する。その姿はグロテスク極まりない。
全て過去に書かれた作品だが、中でも伊藤潤二の「首吊り気球」はあまりにも有名だろう。そんな中、式貴士の「首吊り三味線」は首吊りに関わる蘊蓄が盛り込まれて面白いのだが、猫好きの方々にはお薦めできない。否絶対に読んではいけないレベル。 -
ホラー・アンソロジーの魔王がタロットの図案をもとに編み上げるシリーズ、第3弾。今回のカードはアルカナ・ナンバー12、「吊された男」。めまいがするほどの勢いで、次から次へと吊され、縛られ、くくられていく、首、首、首。あるものはほとばしる怨念とともにじわじわと、あるものは恍惚の笑みをうかべつつやすらかに…。良識や正義感までも、逆さ吊りに考察する史上例をみない「首吊り専門アンソロジー」、ついに悪夢の降臨。