- Amazon.co.jp ・本 (468ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041959022
感想・レビュー・書評
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カメラマンの女性が好きでした。
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2019.2.2(土)¥100(-15%引き)+税。
2019.4.11(木)。 -
面白かった。
人生に切羽詰まったフリーの女性ライターが、亡くなったベストセラー作家「夏木柚香」を取材し、彼女の評伝を描く。
人ひとりの人生を書くというのは、やはり大変なことだと感じた。
万智子の「視点」が変わっていくのと同時に読み手のこちらの夏木柚香に対する気持ちも変わっていくのがとても興味深かった。
万智子のライターとしての成長物語としても読めるし、彼女が仕事に真摯に向き合ってきたからこその結末の総合芸術につながったんだなあと思った。 -
モデルとなった女流作家のファンだったので読んでみた。
その人を知っている人なら、誰でも彼女を思い浮かべると思う。
それでいて、この赤裸々な書きざま。
男性関係や夫との関係、借金がいくらあったとか、まさに「死者に鞭打つ」暴露のオンパレード。
確かに彼女は「死んで5年たったら忘れられる」タイプの作家だった。けれども、それなりの矜持を持って書いていたと私は思う。
せめて、彼女の理解者であった能楽師とはプラトニックな関係であったとしておいてほしかった。実際のところはどうだかわからないが、彼女の最後のプライドは守ってほしかった。それが、死んでいった人間に対する、人としての最低の礼儀ではないだろうか。
「ものを書く女性」としての対比は面白かったので、星2つにしておくが、2度と読み返すことはないだろう。
篠田さん、あなたが亡くなったあと、あなたがモデルだとはっきりわかる形で、あなたの男性関係や金銭問題を赤裸々に(それも本当のことかどうかもわからない形で)暴露されたら、どんな気持ちになりますか? -
人妻の恋を描いた小説を量産した果てに早逝した作家、夏木柚香。その美貌と洗練されたセンスゆえに女性たちから絶大な支持を得ていたが、死後数年が経った今、次第に世間からは忘れ去られようとしていた。
フリーライターの万智子は、敏腕編集者の藤堂から、夏木の伝記の執筆を依頼され取材を始めるが、当初バブル作家と侮っていた夏木の様々な面に触れるうち、夏木の実像に近づこうとのめり込んでいく。
40歳間近、独身で仕事も減る一方のフリーライターがきらびやかで伝説的な作家について書くという対比がいい。
万智子の屈折していた視線が次第に熱を帯びていくさまに共感できる。 -
急逝した女流作家の生涯を描く評伝を書くように依頼されたライターが、作家の真実の姿に迫っていく様子を描く。その姿が「神話」として浮かび上がる。
女性ライターや記者に多く取材し、その立場も小説の中に取り入れながら進展していく。
こういう展開は、さすがに篠田節子、うまい。 -
リサイクル市で無料で古本をもらう。
亡くなった女流人気作家の過去が、
主人公のライターの取材によって
次々と覆され、
最後に真実にたどりつく構成が
読み応えがあり、面白かった。 -
物語に引き込まれる。引き込まれてしまうが、途中で投げ出したいような妙に憂鬱な気分になる。
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作家・森瑤子がモデルと噂の小説・・・らしいです。
森さん自体にはそこまで近しくないものの若干興味があるのでメモ!