マエストロ (角川文庫)

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レビュー : 21
  • Amazon.co.jp ・本 (342ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041959046

感想・レビュー・書評

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  • 素性があやふやなヴァイオリンをめぐる、殺人のような事件が起こらないミステリーと言えばいいか?
    ミステリー要素が出てくるまで少し長いと感じたけど、後にちゃんと読んでおいてよかったと思った。
    哀しさ、苦しさ、切なさが各登場人物から感じられる。
    ヴァイオリンについての知識や音楽界の裏側も垣間見れておもしろかった。
    もう少し重厚さがあるとよかったかな。あっさりした感もした。

  • 煮え切らないバイオリニストと、思いつめたバイオリン製作者。そして、悲しい楽器商。活きるということは、何かを捨てることか、それともそれを抜けたところに何かがあるのか・・・。できれば、あそこまで悲しいことがなくても突き抜けた人生を歩めればよいのに、と思った。

  • 作者が「死体の転がらないミステリを書いてみたかった」というように、
    殺人事件も謎解きもない、ヴァイオリンに関わる人たちのミステリーである。
    演奏は一流半と言われる美貌のヴァイオリニスト、パトロン、楽器商、職人、など様々な人たちの様々な感情が絡みながら起きる事件が、この作者独特の空気で綴られていて、やはり引き込まれる。

  • 単行本「変身」と同じ内容。
    加筆、修正してあるとのこと。
    文庫版あとがき
    池上冬樹による解説
    が加わっている。

    バイオリン演奏者の物語。
    大学での講義が引き金に、職人のちょっとしたいたずらが
    急展開する。
    楽器店の担当者が亡くなるのはちょっと辛いかも。

    バイオリンの種類、楽曲がたくさんでてくる。
    ヴィヴァルディ
    ベートーベン
    オンブラマイフ
    コレルリ
    チャイコフスキー
    ラファリア
    トリスタンとイゾルデ
    クロイッツエルソナタ
    ブラームス

    ピエトログアルネリ
    グアルネリデルジェス
    ストラディヴァリ
    エギディウスクロッツ
    アマティ
    チエリーニ
    ルネムイエール
    ランドルフィ

  • 逗子図書館で読む。この作家はうまい。無理なく読めます。登場人物の類型化は、山崎豊子さんを連想します。鼻につく人もいるでしょうが、これぐらいが読みやすいです。

  • 最初に出版された時は「変身」という表題だったそうで、その本をずいぶん探したが見付からず、改題されたのを知ってやっと見つけた。

    この「変身」という題のほうがわかりやすいかと思うが、それゆえ結末が早めにわかってしまうような気がするので、改題はよかったかと。

    主題は高価なものは何億もするという、オールドヴァイオリンについて。

    コンクールなどでは、腕は同じなら楽器がよい方が評価は上になるという事を聞いた事があるが、素人にはわかるものなのだろうか?

    自分の経験ではいいものといわれる楽器の方が、弾き易いと思う。

  • 2012/3/17 メトロ書店御影クラッセ店で購入。
    Amazonでは品切れになっていたのを発見。
    2014/4/3〜4/8

    篠田さんの音楽ものの原点とも言える作品。美貌のバイオリニスト神野瑞恵の心の葛藤を描きつつ、彼女が陥った罠とそこからの再生の物語。
    私も古いギターを弾くが、古楽器に関する記述は首肯することしきり。この後に続く音楽ものの作品(十数年ものの積ん読本)も楽しみである。

  • なかなか巧妙。 取材がしっかりしている。
    登場人物は、女流バイオリニスト、バイオリン商、バイオリン職人、音大生など、 それぞれにリアリティがあって、いかにもありそうな話。
    ドラマの方も観月ありさ主演で、忠実に再現されている。

  • 2011.08.20

  • 殺人なきミステリー。
    ミステリーとしては弱いけれど
    音楽小説として面白かった!
    苦味の効いた成長物語かな。

    普段縁のないヴァイオリンの世界が分かって
    まるで音楽が聴こえてくるような描写を堪能しました。

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著者プロフィール

1955年、東京都生まれ。90年『絹の変容』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。97年『ゴサインタン‐神の座‐』で山本周五郎賞、『女たちのジハード』で直木賞、2009年『仮想儀礼』で柴田錬三郎賞、11年『スターバト・マーテル』で芸術選奨文部科学大臣賞、15年『インドクリスタル』で中央公論文芸賞を受賞。ほかの著書に『夏の災厄』『美神解体』『静かな黄昏の国』『純愛小説』『長女たち』『冬の光』『竜と流木』など多数。

「2018年 『インドクリスタル 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

篠田節子の作品

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