蛇神 (角川ホラー文庫)

著者 : 今邑彩
  • 角川書店 (1999年8月発売)
3.35
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  • 本棚登録 :181
  • レビュー :25
  • Amazon.co.jp ・本 (410ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041962022

蛇神 (角川ホラー文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 伝奇ミステリシリーズの一作目。
    神話をモチーフとした話。
    閉鎖的な村に昔から伝わる蛇神信仰。
    集団狂気の恐ろしさがジワジワきます。

    面白いし、楽しんで読めたのですが
    何だか惜しい気がします。
    他の方もレビューで書かれていますが、もう少し丁寧に突っ込んでくれていたら、更に心を掴まれただろうなぁ。

    高橋克彦の作品をライトにした感じ。
    あそこまで口説い方が好み。

  • かつて蘇我氏との勢力争いに敗れて落ち延びた物部氏の末裔が
    長野県の奥深い村で大神信仰を守り続けており、
    そこでは古来から続く陰惨な祭りが現代まで受け継がれており・・・
    といったやや気宇壮大な感のある伝奇神話ミステリーのシリーズ第1作。

    「おいおいホントかよ(笑)感」のある神話の新解釈や神社の縁起、
    蛇神信仰など民俗学的なウンチクなどは楽しめるのだが
    作者の頭のなかに膨らんでいく神話と絡めた壮大な大河ストーリーに
    作者自身が興奮しながらそれを書き記していくことに
    いっぱいいっぱいな様子が伺えやや物語の進め方にぎこちなさがあるというか
    文章そのものがストーリーを展開させるためだけにあって
    読み進めていく中でのワクワク感やドキドキ感の演出まで
    行き届いてないような印象を受ける。

    もっと筆力がある作家が丁寧に書けばもっと面白くなった気がする
    というとちょっと言い過ぎだとは思うけど、ちょっともったいない感じは否めない。

    いやまあ、でも面白いです。

  • 4-04-196202-1 410p 1999・8・10 初版

  • 長野の奥地に、天照大神~物部氏という、日本の神話から創生に関わった子孫が隠れ住んでおり、その隠れ里で行われる奇祭に、村から離れ住んでいた、日女(ひるめ)の「血」を受け継いだ親と子が関わっていく。

    ホラーというよりは、日本書紀を下敷きにした現代版ダークファンタジーで、第一部(親)と第二部(娘)で20年の隔たりが有る。「八日目の蝉」パターン?文章は非常に丁寧で、この直前に安部公房を読んでいたのもあって、読みやすいことこの上なし。

    第二部も、第一部の未解決条項をきちんと消化していて、基本的に破綻もなく安心して読める。

    ただし2点。一つは登場人物がこれっぽっちも人間味がなく、魅力がないため、ほとんどの人が誰にも感情移入できないであろう。非常に非現実的、非人間的な奇習に対して、ほとんど抗うでもなく、エスカレーターのように突っ込んでいってしまう。反論することが危険で拒否すべきであれば、その部分を描いたほうが、恐怖を掻き立てられるのではないか。

    次に、動機が弱いのだな。「物部の頃から続いているから」というだけの奇習で「血を絶やさないために」以外の動機がない。動機がないため、都合よくぽんぽんと人が死ぬのは、過去の伝統以外で説明できないのはいかがなものか。

    また、全体に漂う、狙って描かれた不快感(女性の弱い立場、性的な嫌悪感など)のようなものは、ほとんどが有ってしかるべきというものではなく、おそらくは作者の感情と、その正反対の裏返しの2通りであり、普遍的な気味の悪さというところまで消化・馴化できていないと感じる。

    「痣」で次作へ繋げたのだろうが、うーん、次読むかなあ?という程度の作品だ。スリリングな展開はなさそうだしね。

  • おもしろかったです。現代と因襲とがよく混じっていて納得して楽しみました。

  • 母娘二代の視点から構成されている。

    [日登美の部]
    恩田陸を彷彿とさせるような、引き込まれる導入部。
    民俗学的アプローチは大好きなので高まる期待。
    「ヒノモト村」とか、いいネーミング。
    しかし物語の前提となる知識説明が長過ぎる。
    聞き手である主人公はタクシーの中で寝ているのでは無いかと思った。
    内容的には面白いのだが話のテンポが台無し。
    日本神話の蘊蓄が読みたいんじゃない、ホラーが読みたいんだ。

    その後、ようやく話が進むが主人公に全く感情移入出来ない。
    父親と夫、息子を目の前で惨殺されて1ヶ月だというのに、
    家族の弔いよりも自身の出生の秘密を知るためにど田舎に引っ越す。
    ほとんど死んだ家族に思いを馳せない、フラッシュバックすらしない。
    不躾な酔っぱらいの言葉にも「古傷に触れられたような嫌な気がした」だけって…

    日登美が普通の女性とは違うことを表現する意図かとも思ったが、
    それにしてもあまりに現実感の無い設定で鼻白む。
    神事の秘密も容易に想像出来る内容だった。


    [日美子の部]
    謎解き編のため、流石に話がスムーズに進む。良かった。
    不遜でダークなハッピーエンド。個人的な後味はよろしい。


    最後に唐突なBL描写があるのは何のご褒美?
    でも再読はしないな。

  • 本当に怖い過疎った田舎(宗教団体)
    日本神話に興味がないとかなり辛いと思うが好物なので問題なかった。
    話のスケール大きくなり過ぎな気もする。
    ホラーではなくサスペンスでは?

  • 2010/11/2 2017/4/26

  • 閉鎖的な寒村で行われる、宗教的な行事。即座に「ひぐらし」を思い浮かべてしまった私を許してください。
    村の歪なしきたり、村人の狂信的な態度、気味の悪さを感じながらも、こういうの好きだなーと思っていた自分がいたり。
    構成が上手い。
    日本神話のお話が途中ではさまれていたんですが、ちょっと長かったかな。まあ、面白かったんだけど。
    なんと続編があるらしいです。多分「翼ある蛇」。これは読まないと。

  • 蕎麦屋を営む幸せな一家に起きた凄惨な事件。

    父、夫、息子を住み込みで働いていた少年に殺されてしまった。

    ふとしたことから自分の出生の秘密を知ることになり、残された娘と、亡き母の故郷・日の本村へと帰ることになる。
    その村ではある祭りがあり………

    後編は時代も主人公も代わり、またまた出生の秘密を知った主人公がまたまた母の故郷・日の本村へ。

    そこで暴かれる祭の秘密。
    自分に流れる血の秘密。

    主人公は志し新たに生きる決意をする……

    って終わりかい!って思ったらどうやら続編があるようで。
    早速図書館で予約しました。

    おもしろかったけど、最初の事件が印象的すぎて、後半はちょっとパンチに欠けたかな。
    想定内だし。

    続きが気になります

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