パイナップルの彼方 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
3.26
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本棚登録 : 1162
レビュー : 98
  • Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041970010

作品紹介・あらすじ

都会の片隅でひとり暮らしをし、父親のコネで入った信用金庫で居心地のいい生活を送っている平凡なOL・鈴木深文。上司や同僚ともそれなりにうまくやっていたが、ひとりの新人の女の子が配属された時から、深文の周りの凪いでいた空気がゆっくりと波をたて始めた-。現実から逃げだしたいと思いながらも、逃げだすことをしない深文の想いは、短大時代の友人月子のいるハワイへと飛ぶ…。あなたの周りにもあるような日常を、絶妙な人物造形で繊細に描く、驚くほど新鮮なPL物語。

感想・レビュー・書評

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  • 深文はハワイには行かなかった。けど、結果的に会社は辞めた。逃げたのか逃げなかったのか…
    二択に揺れる心に共感しました。
    自宅電話だったり、円形ハゲに驚く姿に、昔の小説だったと気づく。今読んでも違和感ない。
    大きな出来事はないのに、いつの間にか勢いに乗せられてる。流れるように読めました。

  • コバルト文庫で作家活動をしていた作者が初めて書いた一般文芸書。
    父親のコネで入った信用金庫に勤めて三年になるOL深文(みふみ)。プライドが高く厳しい先輩サユリと、自分勝手でおしゃべりな後輩日比野に挟まれながら、彼らを適当にあしらいつつ、与えられた仕事を淡々とこなす日々。恋人の天堂はやさしく、急な転勤で離れ離れにこそなったが、うまくいっていた。
    何にも不満のない日常、それがある小さな事件をきっかけにみるみる崩れていったとき、ついに「逃げる」ことの誘惑に負けてしまう…。
    それほど精力的に生きているわけでなくても、やっぱり生きているだけで疲れてしまう。どこかで無理しているんだなぁ。何だかヒリヒリ。
    山本氏の描く主人公は、いつもとことん沈むところまで沈んで、最後にプッカリ浮いてくる。

  • 2012/5/21(月) 唯川恵のシリアス版。現実だと思う。夢物語じゃない。

  • 一気に読んでしまったので、読ませ方は上手いんだろう。
    でも主人公にまったく共感できなかった。
    私は人と違う。うまくやっていけない。なんて卑下してるように言いながら、本当は、あの人はこう思ってる。私には全部わかっている。と周りを小馬鹿にしてる。
    すべて悟って諦めてる。だから自分のことはわかってもらわなくていい。と何も言わないくせに、会いにきて欲しい。こうして欲しい。と相手に求める。
    ただの自己中。わがまま。中二かよ、と。
    主人公以外の人はそれぞれわかる部分もあったんだけどなぁ。

  • すっきり読みやすい内容

  • うん、なんか甘ったるくなり過ぎちゃうちょっと手前で留まっててそれなりにわかる気がする。

  • 山本文緒のかなり初期の作品。少女小説から転向して来た頃のもの。すでに十分彼女らしい予想外の展開と性格の悪い登場人物が楽しめる。

  • 2016年1月読了。
    主人公の深文の、人に心を開かない性格は少し共感できるかな。最後、日比野にそのことを指摘されて、自分もはっとした。
    色んなことがうまくいかなくなって、途中読んでて相当苦しかったけど、最後のテンちゃんとのやりとりが笑えて、しかもハッピーエンドで良かったな。
    個人的には岡崎さんが一番魅力的でした。いや、不倫とか最低だし、会社でのいざこざの根源はこの人で本当最低な男なんだけど…
    深文との関係というか距離感がすごく心地よくて、深文がピンチのときにさりげなく手を差し伸べてる優しさとか。
    とにかく深文と最後まで関係を持たなかったのは本当に良かった。一線越えちゃうとあの絶妙な良い関係が変わっちゃうから。

  • この主人公は、エッセーに出てくる等身大の文緒さんほぼそのままで、親しみやすい。文緒さんにしては、おだやかなストーリーの中に、きちんとオチもあって、ラノベを卒業して、やりたいことができた喜びが感じられる。今読むと、宮木あや子のお仕事ライト系小説の原点のようにも見える。

  • 早いうちの結婚
    職場の複雑な人間関係
    恋人との関係

    ぐるぐるした嫌なものに
    巻き込まれたら
    逃げたしたくもなる

    いろんなことを放り投げて
    ぱぁぁっとハワイ
    行きたいなぁ

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著者プロフィール

1962年11月13日横浜生まれ。 神奈川大学卒業後、OL生活を経て、87年「プレミアム・プールの日々」でコバルト・ノベル大賞、佳作受賞。 99年「恋愛中毒」で第20回吉川英治文学新人賞、 2001年「プラナリア」で第124回直木賞受賞。

「2016年 『カウントダウン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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