きっと君は泣く (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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レビュー : 206
  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041970034

作品紹介・あらすじ

椿、二十三歳。美貌に生まれた女に恐いものはない。何もかもが思い通りになるはずだった。しかし祖母がボケはじめ、父が破産、やがて家や職場で彼女の心の歯車はゆっくりと噛み合わなくなってゆく。美人だって泣きをみることに気づいた椿。弱者と強者、真実と嘘…誰もが悩み傷つくナイーヴな人間関係の中で、ほんとうに美しい心ってなんだろう?清々しく心洗われる、"あなた"の魂の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 山本文緒の短編集を除く作品で一番好き。
    魚住さんの気持ちもわかるが、一番椿の気持ちに共感できてしまった

    馬鹿だなぁって自分でも思うが、変に頑固だったり。誰も自分を綺麗だ、可愛いって思いたいんだよなぁ。友達も都合いい時だけ仲良くできたらそれでいいし。我儘な自分を理解して好きになりたい

  • 美しい椿、23歳。憧れの祖母。美人は無敵だと思っていたのに、祖母の入院をきっかけに椿の人生が転落し始める。

    恋愛小説かと思いきや、ミステリーの要素もあります。最後の展開には驚きました。

    何だか容姿や金で全てが決まるのか!と、椿の考え方は腹も立ちますが、体裁とか余計なことを考えないと案外こんなもんなのかとも思います。

    一番怖いのは椿の母、菖蒲…。

  • 美貌に生まれた椿の、奔放かつ寂しいお話。
    こういうひねくれた女性の話、きらいじゃないです。
    きっとむしろ、痛いくらいに素直なんだとも思います。

    あと、文章がとても綺麗。

  • 図書館のリサイクル本コーナーで貰ってきた。

    自由奔放な主人公の女の子。
    ちょっとハチャメチャな内容で
    少しずつ読んだせいか?
    内容がグチャグチャ・・・
    最後は「そんな終わり方なの?」と思うような・・・

  • なんかめちゃめちゃいい気分になった気がします(笑)口の悪さがおもしろい。山本文緒さんは、実はなにもない人を魅力的に書くのがうまいと思います。

  • 山本文緒さんの作品で初めて触れたのは恋愛中毒。あまりにリアルな女性の心理描写に、怖くなりました。

    あの本を読んだ多くの女性が自分のことみたい・・・って思ったらしいです。たぶんこの本もきっとそう。

    でも、それ以来、彼女の世界観にもっと触れたくてなった。

    女性の優しさ、逞しさはとことん美しく、嫉妬深さ、意地悪さ、狂暴さは怖くなるほど正直に描く彼女。
    この本も同様に、主人公の椿がこれでもかってくらい飾ることなく描かれている。(飾ることなくっていうのは、変に描写をごまかしたりしないって意味です)


    オシャレすること、メイクすること、立ち居振る舞いに気をつけること、いろんな演出の仕方があるけれど、それが意味のあることだって、自信なんてない、けど、それが、自分達の鎧でない人なんているのだろうか。

    椿の気持ちも、雛子の気持ちも魚住の気持ちもみんな分かる。だって、彼女達はみんな私の中にいる。


  • 主人公、かなり激しいが、物語上ではなんとなく嫌いにはなれず見守りたくなるようなところがある。人任せで未熟だった精神が、やっと「その先」を意識できるようになってきた。子供が大人になる瞬間のような物語。
    ガラガラと基盤が崩れていった中で、本当に大事なものを見つけることができたと思っていいのかな?
    うまくいくといいね、と声をかけてみたくなる。
    グンゼもだけど、魚住こそ親友になれそう。

  • 美人と世の中的には言われあまり苦労もせず男も取っ替え引っ替え仕事も適当な20代前半女性が主人公。
    壮絶な美人である祖母を崇拝し、母親よりも祖母を信頼し、祖母に言われた「私の若い頃にそっくりだ」という言葉にすがっているが、ある時から急に痴呆が始まる。さらに父親がやっていた会社が倒産。恋愛もうまくいかず自分を失いかける。
    その人の作品はいびつな恋愛が多いのか、真っ当ではない人たちというか奔放な人たちが出てくることが多いので、そうではない部類の人間としては読んでいて疲れるし読後感もあまりよくない。
    しばらくこの人の本を読むのは辞めようと思うが、たぶんまた読みたくなるような気がする。

  • 「絶対泣かない」よりは好きですね。
    顔が綺麗なだけの女性を主人公にする設定は面白いです。

  • この人の本は以前一冊読んでしっくり来なかったのをうる覚えしている。しかし、今回の本は面白かった。人の心の機微を堪能できるまでに自分の心が耕されているのだろうか。それとも、4月の新しい出会いと別れの時期だから、センチメンタルでセンシティブになっているだけなのだろうか。でも、読書ってタイミングは大切だと思う。出逢うべきときに出逢えた本は、心に響く。共感は出来ないが、感情は移入される。人の心の変化を成長と呼ぶのか堕落と呼ぶのかはそれぞれの主観に委ねられるのだろうが、やはりそういう場面は、物語のピラクルなのだと思う。人の本心が曝け出されるときは、やっぱりちょっとドキッとする。そんな場面に溢れた一冊。

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著者プロフィール

1962年11月13日横浜生まれ。 神奈川大学卒業後、OL生活を経て、87年「プレミアム・プールの日々」でコバルト・ノベル大賞、佳作受賞。 99年「恋愛中毒」で第20回吉川英治文学新人賞、 2001年「プラナリア」で第124回直木賞受賞。

「2019年 『シュガーレス・ラヴ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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