ブラック・ティー (角川文庫)

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  • 角川グループパブリッシング (1997年12月18日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784041970041

作品紹介・あらすじ

結婚して子どももいるはずだった。皆と同じように生きてきたつもりだった、なのにどこで歯車が狂ったのか。賢くもなく善良でもない、心に問題を抱えた寂しがりたちが、懸命に生きるさまを綴った短篇集。

みんなの感想まとめ

日常の中に潜む小さな罪をテーマにした短篇集は、心の奥底にある感情に深く迫ります。登場人物たちは、賢くもなく善良でもない、どこか寂しさを抱えた人々であり、彼らの懸命な生き様が描かれています。特に印象的な...

感想・レビュー・書評

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  • 日常の中の ふとその気になってやってしまった
    ちょっとした罪の短編集

    第一話 ブラックティーから
    第十話 水商売 全10話
    少し重い罪から 無自覚な罪まで 様々な思い

    「ブラックティー」は 薔薇の名前
    山手線で置き引きで生計を立てる女性が
    手をつけた大きな薔薇の花束
    その花束の送り主との遭遇
    彼女の罪の意識が張り裂ける

    好きな作品は、第8話「ニワトリ」
    横を向くだけでいろいろ忘れてしまうニワトリの
    脳ぐらいの女性
    過去の様々な事を忘れて周囲に迷惑をかけてきた
    それを自分で確認して後悔する
    だけど それを気づかせた妹も振った彼氏も
    彼女のそんなゆるさが好きだったのだ

    あとがきで 山本さんが自分が犯した、ちっちゃな罪を告白している
    そうですよね、余程の善人でもない限り
    日常生活の中でも何かしら罪を犯してしまっている事がある
    1話短めの短編ですが、ぎゅっとしておもしろかったです

    • おびのりさん
      私だって読みたくないです。
      100ページから進みません。
      そして、特に好きでもないのに
      今場所も国技館行っちゃうもんね。
      風物詩です。人生で...
      私だって読みたくないです。
      100ページから進みません。
      そして、特に好きでもないのに
      今場所も国技館行っちゃうもんね。
      風物詩です。人生です。
      2024/09/14
    • 土瓶さん
      今、ものすごく読み進みづらい本を読んでいて放棄しようかどうか迷ってます。
      うちんとこの図書館は幼稚園と小学校と中学校に近距離で包囲されてる...
      今、ものすごく読み進みづらい本を読んでいて放棄しようかどうか迷ってます。
      うちんとこの図書館は幼稚園と小学校と中学校に近距離で包囲されてる立地にあるのに、なぜか子供はほぼ見かけず、年寄りが多いです。
      臭くはないので助かりますが、狭くて蔵書も少ないです。
      国技館はずいぶん昔に一度、とあるミュージシャンのコンサートで行きました。
      升席で知らん人と同席になって、なんだか集中できなかったです。
      それもきっと人生ですね。
      2024/09/14
    • おびのりさん
      読んで⭐︎1つけてください

      そうそう枡席は知り合いとセットでないと息苦しいよね
      私もダメなので イス席にしてます
      読んで⭐︎1つけてください

      そうそう枡席は知り合いとセットでないと息苦しいよね
      私もダメなので イス席にしてます
      2024/09/14
  • ふと出来心でしてしまった、人には言えない自分の小さな罪(大罪ではない)。正直読むのが恐かったです。
    過去にした些細なそれら、年月が経っても、その時の心情は甦り、胸が痛むと思ったから。
    地道な日常に潜むささやかな罪を引っ張り出し、心の闇に入り込む10話の短編。頭ではやってはいけないと認識していても、少しくらいならとか、誰も見ていないからとか。歯車が狂って意図的にしてしまうものまで。きっかけがあり、一歩間違えば、大罪になりかねない危うさを含んでいる。「はずみ」ってのは恐い。
    例えば自分が理不尽な(辛いことが)目にあったりすると、あの時のあれが返ってきたのか…なんて後悔に苛まれることがあるから、やはり真面目に、できることは精一杯するのがいちばんだと思いました。
    あとがきを読みどれだけ救われたかわからない。
    おそらく(大抵の人は)そういう思いを抱えてますよね。と、一安心…。
    「百年の恋」この男女は全てをさらけ出し、結果とても幸せそうで、素敵。
    「誘拐犯」と「夏風邪」は何とも後味が良くはないが、少しぞくっとする感じが結構すき。

  • 上手いな〜どうして人の心の底にこんなに上手く入っていけるのだろう。
    短編集でどの話も身近にある事だったり似たような気持になった事あるよな〜と。
    でもそこはあまり触れられてほしくないとこなんだけどと思う場所。
    人が今まで犯した事のある軽犯罪にまつわるお話です。
    現実離れしていない誰にでも1つはありそうな軽犯罪の話にドキリとしてしまうかも。
    山本文緒さんらしいちょっとチクリと刺してみたり、暖かかったり、人ってそうだよねって思える小説でした。

  • 読みやすい短編集で良かった。
    内容は期待しすぎちゃったけど、身近にある小さい【罪】わかるわーと思いながら読んだ
    "ブラック·ティー"が1番好きかな

  • 短編集。再読。独特の世界観がある作者さんだと思う。生きること、って大変だなぁ、人の数だけ、世界がある。『ニワトリ』に出てくる、自分が他人にしたイヤなことも、他人から自分にされたイヤなことも忘れてしまう主人公には、愛着が湧いた。なんだか、ニコッとしてしまう。

    • yosshiさん
      忘れることって時には良いなと思いますよね!
      忘れることって時には良いなと思いますよね!
      2026/01/06
    • ブック・ラ・りえさん
      そう思います!忘れることで生きていける。歳をとると、ますますそう感じます。
      そう思います!忘れることで生きていける。歳をとると、ますますそう感じます。
      2026/01/06
  • あなたは、自分が罪を犯さず真っ当に生きていると100%言えますか?

    本作は10人の10種類の小さな罪がテーマ。
    置引き、立ち小便、借りパク、盗聴。ちょっとした寂しさから、弱さから、気付かぬうちに、やってしまった罪。読んでるうちは常識とかけ離れた人たちの話と思ってたけれど、思えば殆どの人間が法の世界の全てを知らないし、私自身も軽犯罪法に違反してしまったことあるのかも...と怖くなった。
    明日は我が身。まずは借りたままになってるものがないか確認しようと思う。

  • いわゆる大罪ではない。
    誰しもが人生の中で思い当たるような、人には言えないちょっとした罪。
    その罪を見つめ淡々と描く山本さんの文章は、内容は違えど胸がチリリとする。
    リアルにこういうことは起きる、それがわかるからこそ自分の過去の行いを振り返ることができる一冊だ。

  • 人間の重ねる「罪」の短編集…というと暗く聞こえるけれど、実際はなんだか読んでいて自分にも似たような経験があるなと思い出す身近なお話が多かったです。

    罪悪感や恥ずかしさ、後悔などもありありと蘇ってくるように感じましたが、それと同時にその時は特に悪いと思ってやってなかったんだなぁ…と思い出しました。誰にも言えないというか、言うほどでもない秘密がどこの誰にでも潜んでいると思うと少し気が楽になります。

  • いくつかの話で共通して感じた「明らかに汚い方が比較的汚くない(でも汚いところも確実にある)方の汚さを責める」感じが、やけにリアルで納得した。

  • 2026/03/14-15 どの話も短編なのに、ぐっとその世界観に惹き込まれてしまう。さすが山本文緒さんだなと思った。必ず1話のなかに主題だな、読んでいてグサッと刺さるなという一文があった。必ずしも共感ではなくても、理解できる、どこかで感じたことがあるようなシーンもあった。どの話も決してハッピーエンドではないのに、読後の気持ち悪さやもやもやというものがない。時代感はやはりひと昔前なのだけれど、人間の感じ方や反応は変わらないものだなと思った。この歳で読めて良かった。第ニ話「私達は純真でもなく、賢くもなく、善良でもないけれど。できることを精一杯するだけ。ただ精一杯するだけ。」本当にそうだ。汚いところや不器用なところ、どうしょうもないところも全て受け容れて生きていくのだ。それぐらい図々しくていいのかもしれない。

  • 山本文緒さんの短編集
    この方の文章は読みやすいから、短編なら尚更あっという間に読み終わった軽犯罪だからこそ、余計に人間の悪意は怖いと思った。ちょっとした見栄や人間関係のトラブルで法を犯す可能生があると思うと怖い

  • 〜1周目〜
    2024.02.06
    すごく面白かった。
    日常に潜んでいそう。
    だけれども聞いたりすることはほぼなさそうな内容の話。
    でも面白い。
    正直短編集が勿体なく感じる。
    でも短編集だからこそのテンポ感なのかもしれない。

  • 人間の罪を並べた短編集。
    誰もが経験したような罪から、「おいおい」と思うような罪まで。そしてその感じ方は人それぞれ違うのだろう。
    読み始めは自分と比べて、この子よりマシだなと思って自分が落ち込むことはないと思ったけれど、読み進めていくうちにあんまりそう思えなくなった。なんだかんだ登場人物の心情が分かるように上手に書いてあるから、ズーンとした心持ちになった。
    山本文緒の人間の書き方、やっぱりうまい。

  • 山手線で置き引きをして生活している女の子の話など、短編集。

    そんなんで生きていけるのか、と突っ込んでしまったが小説だからと流して読みました。
    そしてやっぱり犯罪を犯していることへの後ろめたさはあるのかな、いずれこの生活はやめるのかなと思いました。

    初めての彼氏で男のだらしなさに文句を言う女や、彼氏がいるのにお見合いしたらエリートだったのでそっちと結婚する女とか、家庭から逃げるように推し活にハマる母親とか、頭悪そうな女の人が出てくる話は面白いけどショートショートみたいだなと思いました。
    母親に離婚しよう!と持ちかける女子高生はカッコよかったな。

    「夏風邪」は不倫してた人がフラれるんだけど、そこから立ち直る時に、あの恋愛が覚めていく時の感じ、恋は風邪のようなものだったと思う感覚を思い出しました。

    共感出来ない恋愛観もあったけど、どれかは刺さるだろうみたいなチョイスなのか。
    読みやすくはありました。

  • 短編集だけどそれぞれインパクトがある。
    というのも、どの作品も
    犯罪やマナー・モラル違反な行為が含まれているから。

    表題作のブラックティーという薔薇の名前が心に残ったのと、
    夏風邪がドキッとした。

    著者のあとがきも印象的だった。
    誰しも過去に多少の悪事はあるものだし、一線をこえかねないことだってあった。
    この作品は30年くらい前のものだけど、
    昨今はその頃以上に、過去も含めた潔白性を求められるから怖いなぁと思った。

  • 本当に本当にだいすき!短編集界でナンバーワン。
    軽犯罪という、小さいけれど絶妙に苦しいひりひり感がたまらん。
    他人に迷惑かけるような人は心が寛大だから、自分が相手に何かされても知らないままに許しちゃってるよね〜 皮肉

  •  軽犯罪縛りの短編集らしい。短編集は苦手な方だが、山本文緒さんの短編集はテーマがあるので読みやすい。冒頭3作がクスリと笑える部分もありお気に入り。『少女趣味』や『誘拐犯』、『ニワトリ』は少し背筋が寒くなるような、頬がひきつる短編。寂しさを紛らわせるためだったり無自覚だったり、ほんの些細なきっかけで一線を越えてしまう人たち。決して褒められた行為ではないのは重々承知の上、彼らの生きづらさもわかってしまう。刊行当時よりさらに不寛容で息苦しい社会になっているような気がする。今読んでもまったく古さを感じない。

  • 2024.03.09
    「間違わない人間なんていないよ」この言葉が自分を救うため、あるいは自分を慰めるためなのか、それとも、相手のことを真に思いやっていっているのか、その解釈はあなたにお任せします。と山本先生は言っているようにわたしは受け止めている。
    軽く読める一冊だが噛み締めるべきフレーズも多い。こうした一語一語を紡ぎだしたからこそ、寿命を削られて早くに天に召されたのかなと思う。もう先生の新作は読めないのだと改めてその事実を噛み締める。

  • そんなに面白くはなかったです。
    小さなしてはいけなかった事を、少しだけ忘れない。そんなお話の集まり。
    誰かを陥れたり、仕返しだったり復讐だったり、気持ちがわかるけれど、気持ちの沈む感想でした。

  • 初めての山本文緒さん。
    ポケベルが出てきて、そんなに古いお話なのかとびっくりしました笑
    表題のブラックティーのラストは希望がなさすぎて吐き気がしました。短編でよかった。
    吐き気がしそうになったり、これ自分もやっちゃってるかも…と少しドキドキしたり、ドン引きしたり、おもしろかったです。

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著者プロフィール

1987年に『プレミアム・プールの日々』で少女小説家としてデビュー。1992年「パイナップルの彼方」を皮切りに一般の小説へと方向性をシフト。1999年『恋愛中毒』で第20回吉川英治文学新人賞受賞。2001年『プラナリア』で第24回直木賞を受賞。

「2023年 『私たちの金曜日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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