ブラック・ティー (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.39
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本棚登録 : 2116
レビュー : 214
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041970041

作品紹介・あらすじ

結婚して子どももいるはずだった。皆と同じように生きてきたつもりだった、なのにどこで歯車が狂ったのか。賢くもなく善良でもない、心に問題を抱えた寂しがりたちが、懸命に生きるさまを綴った短篇集。

感想・レビュー・書評

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  • 短編集。小さな罪について。弱くて嫌な普通の人達が多数出てくるんだけど、別れた恋人に執着してしまう元彼の話『留守番電話』、が1番キタ、、、アドバイスしてあげたい、気持ちはひじょーにわかるが、今すぐそんなことやめて連絡先を消し次に行け、と。。。とにかく筆者の描く人間像がホントにリアリティ溢れていていつも唸らされる。

  • ママ・ドント・クライで涙。。。私も主婦の気持ちが解る様になったらしい。

  • 一気に読める。ブラックティーはお茶ではない。

    第一話 ブラックティー
    彼女の冷静さが生々しい。

    第二話 百年の恋
    まっすぐな彼女がいとおしくなる。

    第三話 寿
    結婚後が知りたい。

    第四話 ママドントクライ
    母娘の気持ちもわかるが、責任の矛先を間違えている。

    第五話 少女趣味
    離れるべきだし、離れなければいけない。大切なら。

    第六話 誘拐犯
    大人が紛争を拗らせる典型的展開。子供は大人より大人。

    第七話 夏風邪
    むなしい。

    第八話 ニワトリ
    はっきり言ってくれる人こそ善知識。

    第九話 留守番電話
    節操がない、男も女も。友達という言葉は善悪の輪郭さえもぼかす。

    第十話 水商売
    寂しい。

  • 大罪ではないんだけど、誰もが犯してしまうかもしれない「罪」のエピソードを描いた短編集。

    読んでいくうちに、自分の内面までも見透かされていくような、不思議な感覚に陥ります。

  • キセルやDVなどの日々そこら辺に散らばっている軽犯罪の短編集。
    とにかく本当にリアル。

    「私たちは純真でもなく、賢くもなく、善良でもないけれどできることを精一杯するだけ。ただ精一杯するだけ。」
    という言葉が心に残っている。
    少し暗い、闇のようなものがあるのだけれど、読んだ後残らない。
    罪を犯さず生きるなんて難しい。

  • 2009/8/20
    元カノの留守電盗み聞きしちゃう男の人のがよかった。
    最初はキモイって思ったのにだんだん憐れになってきて、最後は元カノの方が問題あるかも…って思うようになった。
    正しすぎる人は怖いよ。
    ニワトリも面白かった。
    そして我が身に照らし合わせてちょっと不安になった。

  • ■■■ネタバレ注意■■■


    罪…といっても殺人とかの重いものじゃなくて、置き引きとかキセル乗車とか身に覚えがある…いや、ないか。キセルはあるけど、置き引きはないもんな…。ただ、誰もが他人事とは思えない様々な「罪」をテーマにした短編集。うっすい本なのに、10話も入ってますから、1話がとても短いです。でも、どれも深い。
    山本さんの描く女性って、すごく共感するんですよね。本当に私と同じ考え方、思考パターンをしているというか。
    大好きな角田光代さんの描く女性にも共感しますが、結構破天荒な女性も多いので「共感するけど、私ではない」感じなのです。辛いものを時々食べたくなるような気持ちと似ています。
    山本さんのは空気のような共感なのです。肌に優しいマイルド処方…というか。しっとり共感するからこそ、読んでいてしっとり癒される感じがします。
    「百年の恋」の話が好きです。恋人同士のやりとりがかわいいので。

  • 色々な意味での「いけないこと」の短編集。刑法に触れるようなもの、道義的、社会的なものから、それぐらい誰だってあるあるまで多岐にわたる。「正しくなければ」という強迫観念に苦しむのが背景にあるのかも。抑圧されえた寂しさ・妬み・劣等感が憑依して、一線を越える様子に引き込まれる。

  • モヤモヤする内容が多い短編集

  • 初読みの作家。
    10編の短編は軽犯罪をテーマにしている。

    短歌の集まりでお薦めされたので読んでみた。
    これは面白い。
    しかし、本が古い、20年前の作品だもんねぇ。
    修理してからの貸し出しって・・
    新しいの見つけたら買って
    図書館に寄付しようかと思ったよ
    いい作品だしね。
    20年前の作品とは思えない。

    確かに、ツールはポケベルで家電で留守番電話。
    でも、人が抱える闇は今も変わらない。

    読んだ後に自分の中の
    ドロリとした部分が見え隠れする。

    表題作の「ブラック・ティー」が一番よかったかな。
    山手線に乗って忘れ物の鞄の中から現金を盗む。
    それが、彼女の生活。
    なんというどんよりさでしょう。

    10篇の全体にグレーのフィルターがかかっているようで
    最後に一つだけ色が差し入れられる。

    それは、もう、なんというか
    人の抱える闇を差し出している感じがする。

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著者プロフィール

1962年神奈川県生れ。OL生活を経て作家デビュー。99年『恋愛中毒』で吉川英治文学新人賞、2001年『プラナリア』で直木賞を受賞。著書に『ブルーもしくはブルー』『あなたには帰る家がある』『眠れるラプンツェル』『絶対泣かない』『群青の夜の羽毛布』『落花流水』『そして私は一人になった』『ファースト・プライオリティー』『再婚生活』『アカペラ』『なぎさ』『自転しながら公転する』など多数。

「2021年 『ブルーもしくはブルー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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