結婚願望 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 61
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041970119

感想・レビュー・書評

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  • 山本文緒さんの小説が好きで、どんなエッセイを書くのか興味があったこと、私自身があまり結婚願望がなかったので、周りの結婚願望がある友だちの気持ちを知りたいと思って読んでみた。
    読みやすく、なるほどなと考えさせられる内容だった。
    特に印象に残ったのは、「みんな結婚してるから結婚したくなる」という話や、人には恋愛体質の人とそうでない人がいて、恋愛体質の人は結婚しても安定した幸せに飽きてしまい、また恋愛に走ってしまうので、恋愛体質でない人の方が意外と結婚が長く続く、という話。

  • 結婚して、子どもを産む事が
    女性としての役目であり正義であるって
    固定概念にとらわれて
    適齢期に突入するとそういう焦る気持ちに苦しみ
    今まで学生時代も中の上、仕事もある程度
    周りの期待に応えられてきたのに(誰にもプレッシャーを与えられている訳ではないが)
    結婚に関して、こんなに遅れて、取り残されてるの?って悩んだ。

    結婚してない=誰にも選ばれない=
    惨めみたいな概念にも縛られて、、、

    結婚が全てではないし、
    私は結婚した子、小さい子がいてが見えていない世界を見えていること、これからいろんなで経験ができるチャンスもあると思う。
    まだ、30歳、もう30歳。。。
    ボーダーにいる今
    この本を読んで少し楽になった。


  • 今の自分を「みじめだな」と心のどこかで思っていることが問題だったのか。と納得した。

    少数派として生きるのは難しい。
    ある年齢になると大多数は結婚して、子供を産んで、家を建てて…そんな生活が想定されている。
    そこから逸脱すること(少数派でいること)は、すごく難しいのだ。

    私は結婚しているけど子供が欲しいと思えない。
    著者は結婚したけど離婚し、再婚した。子供は最期まで授からなかった。彼女の場合は欲しかったけれど、タイミングによるものだった。

    この本の中ではまだ再婚していなかったので離婚後の独身を貫くことについて述べているが、"本来であれば結婚し、子供を育てる期間だったであろう時間を、どのように使ったらよいのか"、"仕事や趣味があればいいが、どちらもそこまで熱意はない。やりたいことがないのに1人で生き続けなくてはいけない"。そんな絶望感に思わず共感してしまった。
    まさしく今の私(たち夫婦)が直面している絶望である。

    私自身"子供を産みたいと思えない自分"をみじめに思ってしまっているのだと思った。自分の心が今の自分の在り方を許してないのだと思う。大多数でありたかったのに、少数派の生き方を選ぶ自分を自分で認められていない。

    あまりに共感が強いので、文章がまとまらない。
    また読み直して、感想を書き直します。

  • 9割くらい、共感です。
    「一人で生きてゆく覚悟」をした上で、結婚願望を持ち続けるのが良いのかな。
    人と人の出会いは、ほぼ、運ですし。

    「結婚をしたいほど好かれている、という事実ほど、その人個人の存在を肯定するものはなかなか他には見つからない。
     他人が結婚をしてくれる。これから先の人生、健やかなるときも病めるときもそばにいて、家族として助けあって生きていこうと他人が誓ってくれるというのは、能力が選ばれたのではなく人格が選ばれたということだ。」
    これが今の私の『結婚願望』かな。

  • とことん考え抜いたその姿勢がいいなぁと思いました。あと私は、男性から友達として重宝されるタイプだと気づいたわよ。

  • 最近浮上しつつあるが、ずどーんと落ち込んだのは人生で2回目で、一度目が27歳のとき、そして今回が34歳だった。
    本書を読み終わって、結婚している人たちにコンプレックスを抱いていたのを認めようと思った。
    そうだよ、私だって「独りでも楽しいもん!」とかいうフリしてるけどホントは結婚したいよ!
    と、開き直れる本でした。

  • 小説が好きな人のエッセイに限って好ましくないことが多いが
    この人はエッセイも面白い(書く内容と文体がたぶん好きなのだと思うけど)

    タイトルも内容もストレートで好きです

  • 結婚してる人、これからの人、しないかも・・・な人。
    いろんな人が読んでもそれなりに楽しめると思う。

  • 結婚後に読みましたが、
    おそらく結婚前に読むより共感できました。

  • 小説とは一線を画す、内容のある一冊でした。

    身近な失敗と成功を見ているせいか、性格か、結婚願望は強い、と思う。その上、うっかり×がついても平気かも、という妙な自信のある私。

    この本は結婚に対してかなり後ろ向きだ。真実もたぶんに含まれているし、一度失敗したからこその意見もある。
    結婚に夢をもっている人にはおすすめしない。
    でも、今の自分とこれからの自分に何かしら不安を抱えている二十代にはおすすめしたい一冊である。

著者プロフィール

1987年に『プレミアム・プールの日々』で少女小説家としてデビュー。1992年「パイナップルの彼方」を皮切りに一般の小説へと方向性をシフト。1999年『恋愛中毒』で第20回吉川英治文学新人賞受賞。2001年『プラナリア』で第24回直木賞を受賞。

「2023年 『私たちの金曜日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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