ファースト・プライオリティー (角川文庫)

著者 : 山本文緒
  • 角川書店 (2005年6月25日発売)
3.29
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  • 211レビュー
  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041970126

ファースト・プライオリティー (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 31人の31歳女性の短編集。
    テーマは「私自身の最優先なこと」だけれど、必ずしも前向きな話ではなく、空虚で乾いた雰囲気の話が多い。
    社会に出て、恋愛も仕事も一度や二度は壁にぶちあたり、自分の限界を感じたり諦めを知ったりする。
    趣味も仕事も結婚も人それぞれで、これからどう生きるのがいいのかと悩んだりする。
    31歳ってそういう年齢なんだろう。

    でも、まだこれからだと思うんだけどな。
    限界を感じて諦めて、そのうえで再度、スタートを切れる。
    そういう分岐点になる年齢でもあるんじゃないかな。

    わかるわかる!というものは意外に少なくて、読後、あまり自分の中に残っているものがなかったかも。
    最後の話は、きっと山本さん個人の経験が踏まえられているのだろうなと思う。

  • 本屋で平積みにされていた表紙を見て一目惚れ。初の山本文緒さん作品。相変わらず買って満足して(笑)積読してあったものをようやく読んだ。
    31歳の登場人物の31通りの短編集。私の苦手な恋愛小説かと思ったが…まぁ、確かに中には苦手系な話もあったが、概ね楽しく読めた。世の中の31歳って色々思い悩んで大変なんですなぁ…と31歳を経験している私だが他人事のように思ったりして。
    楽しく読んだものの、共感できる話はほとんどなく(笑)読み終わって覚えている話がほとんどない…。31通りの最優先事項なはずなのに、どれにも共感できないのも切ないもんだ。でも、文章は読みやすかったので、他の山本文緒作品も読んでみます。

  • 「31歳」という年齢に立つ女性たちを描いた31の短編集。
    この作品の中にはふと、「これだったのか」と気付く人もいれば、「これでいいんだ」と再確認する人もいれば、「これじゃなかった」と切り捨てる人もいれば、「こういうはずじゃなかった」と苦々しい思いに駆られる人もいます。
    31歳という年齢は改めて眺めると絶妙で、「まだ」と感じるか「もう」と感じるかは本当に人それぞれ。なんとなくでもここまで来れた。なんとなくでも、これが私となった。じゃあ、これから先は何を最優先して生きていこう?
    様々な選択のかたち。

    以下、惹かれたものを簡単に。
    「偏屈」…手にした解放感はニヤケ顔が止まらない。
    「車」…勢いで買ったBMWで車生活を始めたOLは周りがどう言おうと現状に満足する。
    「うさぎ男」…男も女も、死ぬよりはマシ。
    「旅」…悠々とした一人旅で出会った一人の女性の生き方。
    「庭」…31歳の娘が垣間見た、亡き母への父の想い。ぐっときた。
    「禁欲」…何は無くともセックスだった女性の1年間禁欲宣言!「庭」がじんわりした良い話だっただけにふり幅に笑った。
    「銭湯」…辞めた側と辞めなかった側の良し悪し。
    「小説」…ラストを〆る、エールにも似た次への一歩。

    「人は過去には戻れない。私の行きたい道はずどんと目の前にあった」(p317)

  • 短編がたくさん入った作品です。
    特別面白い内容ではないですが
    この本は捨てられないほど大切な本になりそうです。
    自分に当てはまることがたくさん書いてあるから。

    『偏屈』:「働くのが嫌いなわけでもない。人が嫌いなわけでもない。」
    『燗』:「私が飢えているもの」

    自分にとって何が最優先?
    自分にとって何が大切?
    自分にとって今は何をするとき?
    自分にとって必要なものは?

    何かにギクシャクしたら手にとってみて欲しいです。
    特に人間関係に!

  • 31歳の女性が主人公の31の短編ね。
    けっこうシュールなのもあり。
    タイトルのファーストプライオリティからはなんかずれてるような感じを受けるものもあるけど、さくさく読めて電車のお供にはよかったよ。
    私のファーストプライオリティはなんだろ?
    欲張りだから一つには決めらんないな。
    決めたくないし、人生一度だもん、欲張りたいよね。

  • 31歳の女性が主人公の短編集。

    すべて、31歳の女性ですが、
    それぞれの人生、価値観が異なり、
    今の自分が、この本を読むことができ、そして、
    これからを考えることができて本当によかったと思う。

  • ファーストプライオリティー
    =最優先事項

    それぞれのファーストプライオリティーがタイトルになった短篇集。
    共通点は、登場人物が31歳であること。
    そして収録数も31篇。
    生きる上で最優先な事がはっきりしてるのって、カッコイイけど少し生きにくいのかもなぁ。

    私のファーストプライオリティーはなんだろう。

  • 31才の女性それぞれの「ファーストプライオリティ=最優先事項」について。他者多様のそれぞれのおはなしだが、言うまでもなく書いているのは一人。すごいなあ。

    24才の今、31才の自分は何を最優先に生きているのだろうと思って読み始めた、が読んでよかった。「こうしよう」「これはやめよう」の指南話がこの本には溢れている。

  • 気に入ったのは「嗜好品」、「ゲーム」、「庭」、「冒険」、「ジンクス」、「空」、「当事者」、「銭湯」。

  • 三十一歳、それぞれ絶対にゆずれないファーストプライオリティーを再確認させるショートショート集。
    各話きちんと物語がつくりこまれていて、とても短いながら主人公たちのバックグラウンドを感じられました。
    ファーストプライオリティーの発見があり、どうにもならないと思うあきらめがあり、けれどそれを受け入れていく決意がある。
    きっとその先に、その人にとっての幸せとは何かが通じているているような気がする。

    初恋

    禁欲

    当事者
    三十一歳
    小説

    ここらへんが特に好きでした。
    腹がくくれてて、自分も世間もよく知っていて、スタートもやり直しもできる。
    三十一歳って素敵な年齢だ。

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