眠れるラプンツェル (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 289
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041970133

感想・レビュー・書評

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  • 昔々、たくさん山本文緒の本を読んでた。久しぶりにまだ読んでなかったようなこの本を手にとってみた。1990年代の本だから、相当前の小説なのに、どんどん読み進めてしまった。人の根本的なところは、今も昔も変わらない。良い本はいつまでたっても色褪せないんだなぁ。

  • いろんなところで胸がしめつけられます。

    「はっ・・・私のことだ」

    と、胸が苦しくなります。

    「今日も暇ですなー」
    と言いながら、

    現実から目をそらして
    自分の世界に逃げ込む。

    困ったときに
    「難しくて、わからんねー」
    と逃げる自分のようです(笑)

    そんな彼女も
    現実から目をそらせなくなり
    歩き出さざるを得ない。

    最後、

    彼女が自分の気持ちを爆発させ、
    そこから一歩踏み出すまでの姿を読むたびに

    いつも

    「私も頑張ろう」

    と思うのです。

  • 山本文緒さんが描く女性は、惨めで哀れでリアルで痒いところに手が届く。
    私は何もしない専業主婦になりたくて結婚したから、「今日も暇、明日も暇」に幸せを感じるタイプ。これが私の欲しかった暮らし、ここにルフィオのような若い男の子が現れたら…溜め息がでるくらい羨ましい出来事だけど。不倫はこの暮らしを脅かすことがわかるから現実ではしない。でもこの主人公が私の代わりに「もしも」の行方を教えてくれた、だから星5をつけました。

  • 現実にこの話があるかないかといえば、「ないだろー」かもしれない。
    でもなんか妙にエロくて、せつなくて、
    心のどこかで「あるかも」と思ってしまってる?自分。
    ちょっと犯罪くらいに年下だと、こんなにエロくなる??
    欲望りありてぃ。
    そろそろもう一度読んでみようかなと思った、28歳の年末。

  • なんだかタイトルも好き。
    本編とは関係ないあとがきの一言。
    「猫の恋、というのは春の季語だそうだが・・・」ってところがなんだかどきゅんときた。
    それはあたしが猫を飼っているからだろう。
    「慣れの恐ろしさ」についての例えが鉛筆の先の話で、分かり易い例えをする人だなと思った。
    あたしは好きな話。寂しくて愛おしいけど。
    6年過ぎて、2人が一緒に暮らせるといいなと心から願った。

  • 久しぶりに1日で一気に読んでしまった本。
    山本さんの書く女性はなんか生生しいく生きていると言う感じがする。
    人生何がきっかけで動き出すか分からない、それが悪い方へなのか良いほうへなのかはもっと分からない。
    でも、そのどちらでも人は歩き出せる、そんな風に感じた本でした。

  • 棟に幽閉され、長い髪を垂らして王子を待つラプンツェルの童話と専業主婦でマンションの一室で日々を過ごす女性を重ね合わせた作品。『あなたには帰る家がある』の作品ででた緑が丘グリーンヒルズが舞台。二作品を続けて読むとより一層おもしろい。
    CMディレクターを夫に持つ主人公はほとんど家に帰らない夫を心のどこかで待ちながら、一人マンションで自由気ままに過ごす。働く気持ちなどさらさらない。そんな姿にどこか自分自身と重ね合わせながら読み進めた。
    空虚な気持ちをごまかしながら自分のペースで過ごす。社会とのつながりは週一回の生協の時。子どもはなし。28歳という年齢の割にぐっと年を重ねた中年女性のような雰囲気。読み進めれば読み進めるほど、どこか他人事とは思えなかった。最後は決してハッピーエンドとは言い切れないが、すがすがしい感覚。

  • 結末びっくり!

  • 面白かった
    専業主婦6年目の汐美ちゃん 手塚さん
    夫は仕事で留守
    ある日、夫が猫を持って帰ってくる
    隣の家の息子ルフィオと知り合い、家にくるように
    その後父親のダニーも家に来るように
    そしてある日ネコをベランダから突き落とす…

    あなたには帰る家があるの真弓と同じマンションに住んでた!

  • かわいいし夢がある

著者プロフィール

1987年に『プレミアム・プールの日々』で少女小説家としてデビュー。1992年「パイナップルの彼方」を皮切りに一般の小説へと方向性をシフト。1999年『恋愛中毒』で第20回吉川英治文学新人賞受賞。2001年『プラナリア』で第24回直木賞を受賞。

「2023年 『私たちの金曜日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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