十三番目の人格ISOLA (角川ホラー文庫)

  • 角川書店 (1996年4月18日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784041979013

作品紹介・あらすじ

賀茂由香里は、人の強い感情を読みとることができるエンパス。あどけない少女千尋の多重人格障害に胸を痛める。やがて十三番目の人格〈ISOLA〉の出現に、彼女は身も凍る思いがした。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

人の強い感情を読み取る能力を持つエンパスの女性が、多重人格障害を抱える少女と向き合う物語は、阪神淡路大震災を背景に展開されます。少女の中に現れた十三番目の人格「イソラ」は、彼女に関わる人々に不可解な出...

感想・レビュー・書評

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  • 1996年第3回日本ホラー小説大賞佳作

    貴志さんの作品の中で「青い炎」「黒い家」に次いで好きだった記憶ですが、未レビューだったので再読してみました
    多少は記憶に残ってましたが、阪神淡路大震災に影響されていることはすっかり失念していました

    幽体離脱の経験がある少女は12の人格を持つ
    大地震の後イソラと呼ばれる新たな人格が出現
    彼女を救おうと奮闘するエンパスの女性
    大震災の時亡くなった精神科医の女性の存在
    彼女と共に幽体離脱の研究をしていた研究者
    十三番目の人格は幽体離脱している時に震災にあい、戻る身体を無くしてしまった女性のものだった

    大地震という災害からくる精神への影響
    ホラー的だけど多重人格について
    面白く読みました

    当初、イソラを雨月物語の「磯良」と考えていた
    雨月物語は江戸後期の怪異小説
    今回はISOLAとし、別物となるが
    梅雨物語とか秋雨物語とか他作品に影響しているのかな

    • yukimisakeさん
      新世界は好き嫌い別れますもんね。ゆーきさんには強くお勧めしましたが、他の方にはあまりお勧めはしませんね。
      新世界は好き嫌い別れますもんね。ゆーきさんには強くお勧めしましたが、他の方にはあまりお勧めはしませんね。
      2025/03/09
    • おびのりさん
      この小説の中に古典の「雨月物語」の磯良が出てきたから、貴志さんの梅雨物語等は何か影響されているのかしら?って思ったんです
      新しいのは予約して...
      この小説の中に古典の「雨月物語」の磯良が出てきたから、貴志さんの梅雨物語等は何か影響されているのかしら?って思ったんです
      新しいのは予約しているんですけど
      作家さんも大変ねえ
      2025/03/10
    • bmakiさん
      新世界、私はハマりましたけどね(*^▽^*)

      ゆーきさんがいいって言った本は全部面白いです!
      新世界、私はハマりましたけどね(*^▽^*)

      ゆーきさんがいいって言った本は全部面白いです!
      2025/03/10
  • 終盤、結末はゾッとするものがあった。多重人格の少女の中の攻撃的な人格・磯良がいなくなり、穏やかな日々が訪れたかと思いきやその攻撃性が別の人格にも伝染していた。

    人の感情を読み取れるエンパスの賀茂由香里の職業が終盤まで明かされずに"家出" "休んでボランティアに参加" "制服" "処女" "癒す仕事"などなど伏線を終始散りばめてあったが職業とそれが明かされたタイミングがちょっとな…。最初にさらっと職業を明かしてストーリーにそこまで絡ませない方が良かったのでは?と個人的には思った。

    • yukimisakeさん
      懐かしい!!ここから貴志さんの伝説が始まったんですね!
      今は…アレだけど…。
      懐かしい!!ここから貴志さんの伝説が始まったんですね!
      今は…アレだけど…。
      2024/12/05
    • アンシロさん
      yukimisakeさん、こんにちは。
      何気なく手に取ったのでデビュー作って知らなかったです笑。『さかさ星』を順番待ちしている間にあれこれ読...
      yukimisakeさん、こんにちは。
      何気なく手に取ったのでデビュー作って知らなかったです笑。『さかさ星』を順番待ちしている間にあれこれ読んでます。
      『新世界より』を読み出しちゃったので間に合うかうのか…笑。
      2024/12/05
  • 何故貴志祐介のオカルトには耐えられるのだろう...。恐れ慄いているので耐えれてはいないのだが、何度も手に取ってしまう。呪い??

    イソラの恐怖は最後まで続く。
    思い返すだけでそこかしこの隙間が恐怖対象になる。カーテン閉めなきゃクローゼット閉めなきゃベッドは脚無しにしなきゃ。

  • 阪神大震災直後の神戸が舞台。
    多重人格の女子高生『千尋』と、人の強い感受性を読み取る能力を持つ『由香里』を中心として展開するホラー小説。
    千尋の中の13番目の人格『磯良』が出現すると、千尋と由香里に関わる人々に不可解な出来事が次々に起こる。
    『磯良』はなぜ現れたのか。そしてその目的とは何か。

    多重人格と怨霊をミックスした、オカルト寄りのホラー。ラストはゾクっとする結末で、その後を想像すると絶望的な気持ちになる。
    『黒い家』『天使の囀り』を読み終えていた為、本書はホラー小説としては全体的にマイルドな印象を持った。

  • 心理学の本のようでした。多重人格と幽体離脱とエンパシー

  • 久しぶりの貴志祐介作品。
    やっぱりやっぱり面白い。
    中盤からは展開も早く、想像もしていなかった方向に話は進む。
    昔から興味があるある分野ではあったが、心理学は奥深くて面白そうだ。

  • 貴志祐介さんデビュー作

    主人公の由香里は強い感情を読み取るエンパス。
    震災によりボランティア活動をしている最中に多重人格障害である千尋と言う少女と出会う。

    13番目の新しい人格ISOLAが出現したことにより由香里、千尋、2人に関わる人々の周りで不可解な出来事が起こり出す。

  • 人の強い感情を読み取ることができる、エンパスの能力を持った由香里。彼女はその能力を活かして阪神大震災後、被災者の心のケアをしていた。そして、そこで一人の少女と出会う。少女は多重人格であったが、その中にはある恐ろしい人格が潜んでいた……。

    都合が悪ければ殺してしまえばいい。一度問題を簡単に解決する方法を学習してしまったら、どうしようもない。最後は暗澹たる思いで本を閉じた。

  • 久々の貴志祐介作品を読んで、やっぱり好きだなぁと改めて感じた。

    悪の教典が著者の作品との出会い。

    他の本を読んでいた為、ながらく積読になっていましたが、ホラー小説大賞受賞作はダテじゃない。

    確か日本ではまだ学術的には多重人格は正式に認められてなかったのでは?

    ただ、見事に書ききったって感じです。

    途中少し中弛み感もあったけど、ラスト手前の由香里と真部が千尋を発見するあたり(正確には探していたのは千尋の13番目の人格である磯良ISOLA)からの緊迫した臨場感はさすが!

    そして、真部が自らに注射針を刺すところは予想していたが、まさかその後の千尋に新たな13番目の人格である憧子が現れるとは...

    そしてそこには間違いなくISOLAがいた。

    やはり今後も著者の作品を読み続けていこう。

    <あらすじ>
    『十三番目の人格 ISOLA』は、貴志祐介による**サイコホラー小説**で、多重人格と超常現象をテーマにした緊迫感あふれる物語です。

    舞台は阪神・淡路大震災後の神戸。人の感情を読み取る「エンパス」の能力を持つ主人公・賀茂由香里は、心のケアを目的にボランティア活動に参加します。そこで出会ったのが、12の人格を持つ女子高生・森谷千尋。彼女の中には、震災後に現れた“13番目”の人格「ISOLA(イソラ)」が潜んでいました。

    ISOLAは他の人格とは異なり、**人の命を奪う力を持つ邪悪な存在**。千尋の周囲では不審な死が相次ぎ、由香里はその謎を追ううちに、ISOLAの正体と目的に迫っていきます。物語は、心理学、霊的現象、そして人間の闇が交錯するスリリングな展開へと進んでいきます。

    この作品は映画化もされており、ホラー好きにはたまらない一作。


    説明
    商品の説明
    こちらの商品は2012/10/22にカバーデザインが変更となりました。
    ご注文いただくタイミングによっては、
    お届けする商品のカバーとサイトに表示されている画像が異なる場合がございますが、ご了承くださいませ。

    賀茂由香里は、人の強い感情を読みとることができるエンパス。
    あどけない少女千尋の多重人格障害に胸を痛める。
    やがて十三番目の人格・ISOLA・の出現に、彼女は身も凍る思いがした。
    内容紹介
    こちらの商品は2012/10/22にカバーデザインが変更となりました。
    ご注文いただくタイミングによっては、
    お届けする商品のカバーとサイトに表示されている画像が異なる場合がございますが、ご了承くださいませ。

    賀茂由香里は、人の強い感情を読みとることができるエンパス。
    あどけない少女千尋の多重人格障害に胸を痛める。
    やがて十三番目の人格・ISOLA・の出現に、彼女は身も凍る思いがした。
    内容(「BOOK」データベースより)
    賀茂由香里は、人の強い感情を読みとることができるエンパスだった。その能力を活かして阪神大震災後、ボランティアで被災者の心のケアをしていた彼女は、西宮の病院に長期入院中の森谷千尋という少女に会う。由香里は、千尋の中に複数の人格が同居しているのを目のあたりにする。このあどけない少女が多重人格障害であることに胸を痛めつつ、しだいにうちとけて幾つかの人格と言葉を交わす由香里。だがやがて、十三番目の人格「ISOLA」の出現に、彼女は身も凍る思いがした。第三回日本ホラー小説大賞長編賞佳作。

  •  
    積み本から選んでみた、従来の貴志さんの不気味に構築された恐怖譚だろうと思ったがちょっと期待外れだった。
    一時、二重人格や多重人格の本や映画をよく見かけた。この本はその頃買ったのか、題名のせいか作者の貴志裕介さんの名前をみたからなのか、積んである理由は覚えていない。平成10年発行で12版になっている。人気があって重版になったのかもしれないので、読んでみた。

    加茂由香里は人の強い感情がキャッチできるエンパスだった。特殊能力があるための悩みがあったが、能力を使って心に障害を抱えることになった人々を助けられないだろうか。
    被災者を助けるボランティアを志して神戸に来た。

    両親のない少女が、阪神大震災で怪我をして西宮の病院に入院していた。
    少女・千尋の学校のカウンセラーと協力して相談相手になった。そこで千尋の中に顕著な12の人格がいることに気が付く。
    暫くして異質な13番目の人格が見つかった。12までの人格には名前をつけたが、13番目の人格「ISOLA」は強い憎悪を秘めて、他の人格を圧倒していた。名前は「雨月物語」の、復讐する女の怨霊から「磯良」と名乗った。

    幼い時の事故で大きなトラウマを持つ千尋を、苛めてきた人たちが、次々に心臓発作で死んでいく。

    全ての人格を統合して千尋を救いたいと思う由香里は、「磯良」について調べ始める。
    そして「ISOLA」は「R]が「L]になっていたことに気づいた。

    千尋に面会に来た医師から、彼女が「ISOLATION TANK」と名付けた装置を使って、幽体離脱の実験をしていたことを知る。指導していた助教授の真部も関係した実験であった。
    彼女は真部に近づいていく。

    千尋に憑依した「ISOLA]が凶暴な姿を見せはじめる。

    まさに手に汗握る展開だったが、真実性(科学的な根拠)が少し弱い。
    それらしい装置や話を絡めただけ、「雨月物語」から名づけられたという怨霊の「磯良」が不気味だが、それも単なる怪談話の引用で、二人が由香里を迷路に誘い込んだところで、本体から「磯良」を分離する治療法を試すために、幽体離脱の実験装置を動かすがそれも軽い。

    後半の研究者二人の関係も、千尋の悲惨な体験を利用するような部分があったが、話の幕切れは、なにもかもなだれ込んで終わった。ホラー要素を詰め込んではいるが、少々不消化のままになった。

    第3回日本ホラー小説大賞長編賞佳作。

  • 多重人格に潜む恐ろしい人格の話。
    幽体離脱とかエンパスとか、予想してなかった切り口でこれはこれで面白かった。
    身体を持たず精神だけで人を殺せるって言うのが超人過ぎる気も…笑
    ラストはゾッとしました。

  •  人の強い感情が読み取れるエンパスの主人公が多重人格者の少女と出会い、その中に猟奇殺人者の人格がいるのではないかという疑念を抱いていく、ホラーを科学的に考察していく流れが面白く、貴志祐介先生特有の後味の悪いラストもデビュー作から健在だった。

  • 貴志祐介さんのデビュー作ということで読んでみた感想。
    黒い家やクリムゾンの迷宮などと同様、この作者は伏線回収の仕方が凄い上手だ。一気に伏線を解き明かすのではなく、徐々に徐々に意味がわかって、じわじわと鳥肌がたつ感じ。 
    やっぱりホラーやミステリー系は貴志祐介が一番面白いと思う。

  • 面白かった。多重人格者にうってつけの主人公でワクワクした。主人公もまた大変に辛いものを持っていて共感できた。映画でも見たい。

  • ★★★★☆ハズレがない。感情を読み取ることができるエンパス賀茂由香里、多重人格障害少女森谷千尋。研究者高野弥生さんが後半ああいう形で関係してくるとは思いもよりませんでした。相変わらず好みのホラーで、一気に読み終えました。読み終えた後もまた、不安ですね。

  • ホラーと思って読んだんですが、そんな感じではなかったです。勘違い。
    多重人格と幽体離脱がどんな風に絡まっていくのか興味を持ちながら読み進めました。面白く読めました。

  • 怖いのを期待したけど
    怖くなくて残念

  • 文句無しに面白いです!
    古典ホラーと科学がここまで上手く融合されている例は無いんじゃないかなぁ。

    ホラーというジャンルを好きにさせてくれた一冊。
    今の40代はこの一冊か、鈴木光司さんのリングからホラーにハマった人が多いのでは。

  • 大御所ながら、あまり読んだことのない貴志祐介作品二作目。
    タイトル通りの内容。舞台は阪神大震災直後の西宮。ボランティアで被災者の心のケアをする由香里は、解離性同一性障害の少女 千尋と出会う。他人の感情を感じとる能力をもつ由香里は、千尋の中の複数の人格の中に、攻撃性の強い十三番目の人格「ISOLA」の存在を知る。

    何となく映画を見たような気がするけど、舞台が震災後の西宮だったことは知らなかった。同じ震災を経験した者としては、それだけで思い入れが強くなってしまう。

    本のレーベルも映画のジャンルもホラーになってるけれど、終盤ISOLAを封じることができるか、日が沈むまでというタイムリミットサスペンスの要素が強い。全体的に予想通りという流れだけれど、ラストはホラー映画のような怖さがある。

  • 阪神大震災の後、人の強い感情を読み取ることができる「エンパス」の力を持つ賀茂由香里は、その能力を活かして被災者の心のケアをしていた。

    由香里が被災者の苦しみを見抜く抜群の共感能力をもっているという噂は、ボランティアの間で広まり、そのことがきっかけで長期入院中の女子高生、森谷千尋を見てほしいと頼まれる。

    そして由香里は、千尋の中に十三人もの人格が同居していることを知る。十三の人格はそれぞれの性格に関係した名前がついており、それらは千尋が経験した辛い過去から彼女を守るために生まれたようだったが、震災後に生まれた磯良という人格だけは明らかに異質で、激しい殺意のようなものを感じた。

    それ以降磯良は表に現れず、由香里は千尋の通っている学校の臨床心理士である野村浩子と協力して、千尋のカウンセリング(人格の統一化)を進める。他の人格たちも協力的で、カウンセリングは順調に進んでいるように思えたが、千尋を苦しめていた父親や学校の教師や生徒たちが続けて謎の死を遂げる。

    由香里は磯良の謎を解くため、精神薬理学の研究をしている大学助教授の真部和彦と出会い、磯良の正体を知ることになるが…





    ホラーというよりは超能力対決感が強かったため、あまり怖い感じはなかったように思う。

    読んでいて磯良の謎だけでなく、エンパシーの能力者と多重人格者という癖のあるキャラクターを通して、人の心についても考えさせられた。

    多重人格者と話す場合は、別の人間と話していると思って接すればイケると思うが、エンパスの人だと心を読まれていると意識してしまい、雑念を抑えられる気がしないと思った。

    どういう結末になるのか、終始楽しみながら読み進めることができた。良い作品だった。

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著者プロフィール

1959年大阪生まれ。京都大学卒。96年『十三番目の人格-ISOLA-』でデビュー。翌年『黒い家』で日本ホラー小説大賞を受賞、ベストセラーとなる。05年『硝子のハンマー』で日本推理作家協会賞、08年『新世界より』で日本SF大賞、10年『悪の教典』で山田風太郎賞を受賞。

「2023年 『梅雨物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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