青の炎 (角川文庫)

著者 :
制作 : 角川書店装丁室 
  • KADOKAWA
3.84
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本棚登録 : 10353
レビュー : 1377
  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041979068

感想・レビュー・書評

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  • きっかけは、やはり重松清「疾走」が好きならこの小説もおすすめです。って感じでググったら出てきました。評価も高いし、私の求める条件である、少年が主人公、閉塞感がある、やりきれない、切ない、哀しい、後味が悪い、が満たされていそうだったので読んでみました。



    結果、読書感想は人それぞれ。

    主人公が少年ってところだけで、それ以外は外れていました。

    殺されるのはどうしようもないオヤジ、読者の誰もがコイツを殺したくなるようなろくでなしです。設定上は実母の再婚相手で同居しています。コイツさえいなければ母親と妹と三人で幸せに暮らせます。

    主人公でこのオヤジを殺害する男子高校生は、割とどこにでもいそうで、推定かっこよくて、少し影があるのですが、そこがまた魅力的でヒロイン役の女子高生も出てきて、エエ感じになります、青春です。羨ましくて同情出来ません。



    この絵に描いた様な悪人のオヤジさえいなければ、絵に描いた様な幸せな家庭で、絵に描いた様な青春学園生活なのに。綱渡りな完全犯罪、読んでいて心配になります。やはりボロが出てしまい第二の殺人。悪人オヤジを殺す切実さに較べると第二の殺人は少し安易ではないだろうか?

    案の定、足が付きそうになり、八方塞がり。ロードレーサーでトラックに突っ込む自殺行為でバッドエンド。



    そこにやりきれない閉塞感はなかった。

    なんとなく展開も予想できて、サクサク読み進む。表現が難しいのですが、グイグイ押されて読み進めるのではなくて、ストーリーに引っ張られ読み進める感じなにですよね。

    第二の殺人の時には行間から血が滲んできました、この筆力は評価できます。

    が、私は行間から焦りが欲しいのですよ、行間に挟まれる閉塞感とかね。この小説にはそれがなかった。



    「疾走」とか吉田修一の「悪人」が好きな読者さんにはお勧めできない小説です。



    この著者の作品はあと「悪の教典」が直木賞候補になったのでそのうち、読んでみてもいいかなと思います。今度は「良い意味で期待を裏切って」ほしいものです。

  • 父親を殺す話、そしてその事実を知ってしまった友達も殺す話。
    殺人の仕方の場面が長くて、言葉も難しくて飛ばし読み・・・

    父親の子供に対する暴力とか、離婚した母親とまだ性的関係を持っているところとか人間味のところは面白かった。

    実際殺してしまって警察から尋問を受けているときに、「知りません」で通している主人公はすごい、精神的苦痛がおおいだろうにね。
    父親は末期がんだったのは、知ったときにはショックだったろうな。だって、待っていれば死んだのに。
    結局自分だって自殺する羽目になってしまったのだから。

  • 普段はのほほんとしたお話ばかりだけどたまにはミステリーも読んでみようかしら、という軽い気持ちで読むのは間違い。名探偵コナンのトリック解説を飛ばして読む人間には向かない本だった。そもそもミステリー・サスペンスを好まないので良し悪しなんてわからない。とにかく合わない。

  • 貴志作品にしては盛り上がりに欠ける作品。

  • よい少年が、助けたい人を命がけで助けようとするが
    やってはいけないことをやってしまい
    最終的に、行き場がなくなり...
    可哀想で可哀想で なにもかもなんとかなりそうな気がして
    読み終わっていい感じがしない!

    • 373akikoさん
      人に話せれば、八割は解決しているそうです。
      いくらでも聞くから、しっかりお話しして下さいね☆
      人に話せれば、八割は解決しているそうです。
      いくらでも聞くから、しっかりお話しして下さいね☆
      2013/02/28
  • 高校生が主人公の一人称で描かれるサスペンス。

    映画にもなった作品(映画は見ていません)。
    予告を見たところ、切なさが強調されているようだが、こちらは貴志祐介さんの作品らしく精神的に追い詰められる(たとえば主人公が友達に対してマインドコントロールするなど)。

    ただ、どうしても「クリムゾンの迷宮」(貴志祐介)と比べてしまう。クリムゾンに比べると怖さも緊張感もないのが残念。
    また、「金閣寺」(三島由紀夫)のように主人公に同情することもできない。どうしてもそこまで追い詰められている感じがでていない。

    これでは頭の良い主人公が早とちりをして人生に失敗しているとしか考えられない。少年法やマスコミへの批判も描かれているが、中途半端感がある。

    だが、しかし!少年が起こす犯罪とはこのようなものかと考えれば納得!

  • 2013/01

  • 主人公=犯人

    このような小説を「倒叙推理(探偵)小説」というらしい。

    主人公の高校生が完全犯罪を目指して、
    策略を練るのだが、そんなに上手くいくかな?
    と首をかしげたくなる展開がいまひとつ。

  • 主人公が高校生なので、多少甘いというか、かるいタッチかなと思っていたが、しっかりしたミステリーに仕上がっていた。
    ただ切なさもあり、読後感は・・・

  • んー…………
    この終わり方には賛否両論分かれるだろうと凄い思った。
    きっと終わり方どうこうより、犯人側からの視点で物語が進んで行く中、これは確かに完全犯罪かも…と思わせておいて、実はこういうとこからボロが出ていてばれてしまうのだよと言う過程を楽しむ話しだと思った。

    ただやっぱり設定が高校生てのは無理があるし、高校生が人を殺してしまっているのだから根底が重かった。

著者プロフィール

1959年大阪生まれ。京都大学経済学部卒。96年『十三番目の人格-ISORA-』でデビュー。翌年『黒い家』で日本ホラー小説大賞を受賞、ベストセラーとなる。05年『硝子のハンマー』で日本推理作家協会賞、08年『新世界より』で日本SF大賞、10年『悪の教典』で山田風太郎賞を受賞。

「2017年 『ダークゾーン 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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