- KADOKAWA (1996年10月22日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784041985069
作品紹介・あらすじ
インド圏で成立した大乗仏教最大巨篇の一つにして、大乗の精神を生き生きと描き出した『華厳経』。これにもとづき、唐代の中国で開花した華厳宗の思想は、律令国家への変貌をめざす飛鳥・奈良時代の日本において東大寺を建立した聖武天皇や、後には明恵上人に影響を与えた。仏教思想の中に大きな位置を占める華厳宗の語る「無限の世界観」とは何か。華厳宗の複雑な教義を易しく解き明かし、その現代的な意義を考察する。
感想・レビュー・書評
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第1部 華厳思想の本質(華厳思想の形成;華厳思想成立の基盤;華厳思想の至境;華厳思想の役割)
第2部 『華厳経』の特徴(塚本善隆;鎌田茂雄;上山春平)
第3部 華厳思想への道
著者:鎌田茂雄(1927-2001、鎌倉市、仏教学)、上山春平(1921-2012、和歌山県、哲学)
鼎談:塚本善隆(1898-1980、愛知県、仏教学)
解説:河合隼雄(1928-2007、篠山市、心理学)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この巻は限られた紙幅の中で実によくまとめられていると感じたな。
天台とは表と裏のような関係にあること。そして、今では東大寺
くらいしか思い浮かばない華厳の教理が禅の中に息づいているのでは
ないかという考え方が興味深かった。
しかし一口に仏教と言ってもこれだけ多様な相を持っているのには
改めて驚かされる。それぞれがさとりへの方便ということなのかも
しれない。
著者プロフィール
鎌田茂雄の作品
