ナンシー関の記憶スケッチアカデミー (角川文庫)

  • 角川書店 (2003年3月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (192ページ) / ISBN・EAN: 9784041986097

作品紹介・あらすじ

「記憶スケッチ」とは、提示されたお題を記憶のみに頼って描くこと。全国から寄せられた大量のサンプルが、人間の記憶のあやふやさを暴き出す。「何でこんなになっちゃうワケ」と笑ってばかりもいられない!?

みんなの感想まとめ

記憶を頼りに絵を描く「記憶スケッチ」というユニークな企画が、思わず笑いを誘います。全国から寄せられた投稿作品は、カエルやぺこちゃん、ウルトラマンなど多彩なお題に挑戦したものですが、その結果は予想以上に...

感想・レビュー・書評

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  • 最近『変な絵』という本が人気だが、本書の絵は"変"という表現を超越したものばかりだ。

    3歳~94歳まで幅広い年齢の人に、何も見ずに記憶だけで絵を描いてもらっている。
    お題は「カエル」「ペコちゃん」「エビ」など20個。

    とても上手いものから、何を描いたの?という酷いものまでイロイロ。
    まあ、ひと癖もふた癖もある絵を選んだのでしょうが、ナンシー関さんがそれらの絵にコメントを書いている。
    素晴らしい絵は絶賛しているが、酷い絵に対してはボロクソです。

    こいのぼりの絵では「重たそうだし生臭そう」、鬼の絵では「近所のバカのよう」、サンタクロースの絵では「この人は盗人で背中の袋の中は盗品」など言いたい放題です。
    歯に衣着せぬコメントを読んで再度絵を見直すと実に的を射ており面白い。

    面白いので他にも幾つか紹介しておくと、
    小便小僧の絵では「単に小便をする一般の小僧」、自由の女神の絵では「場末の金髪ストリッパー」、フランケンシュタインの絵では「何か悪い病気にかかった人」といった感じ。

    酷い絵には笑ってしまうが自分も同類だ。「金太郎」を描けと言われたら……「んっ?どんなだっけ?」となる。

    第二部は考察で、第一部で紹介した絵をもとに、「画年令」や「眉毛問題」「擬人化」「自分化」「余白」など絵から読み取る人間性?について掘り下げている。
    第三部は、押切伸一氏といとうせいこう氏を交えた座談会。

    孫のためなら何でもするじいさんも、「じいちゃん、絵描いて!」と言われると「ばあちゃんに頼みなさい」となる。
    これは字が下手と絵が下手は異なるからだ。大人は絵を描かなくても生活していける。絵は嫌なら避けて通れる。

    パソコンではテキストは少ない容量で済むけど、画像になると急に容量が増える。
    ちゃんと絵が描けないのは、多くの人は画像をテキストで記憶しているのではないかと考察している。
    確かに「金太郎」を描けと言われたら、姿はぼやっとしているが、お腹に金という字が書いてありマサカリを持っていると特徴は文字で記憶している。

    絵では顔のあるものは左向きになりがち、自転車なども進む方向(前)が左になりがちという傾向がある。
    そういう絵が多いし、自分もおそらくそのように描く。これは利き手が右のせいかな?
    普段から見慣れているからかも知れない。よく見ている「野鳥図鑑」の鳥も左向きだ。
    右向きで描けと言われたら難易度が増すな。

  • 先日読んだ平松洋子さんのエッセイに登場して
    面白そう!と借りてみました。

    「〜記憶のあやふやとスケッチのうやむや〜」
    雑誌で1996年に始まったというこの投稿企画。
    お題があって記憶だけを頼りに絵に描く。
    今ならすぐに検索しちゃうところでしょうが
    まだインターネットも普及していなかった時代。

    いやはや…
    その、はちゃめちゃな絵(失礼!)にビックリ。
    でも実際やってみたら、わたしも全然描けないだろうなぁとは想像がつきます。
    「カエル」「ぺこちゃん」「小便小僧」「スフィンクス」とお題を出されても、果たして線さえ描けるのだろうか。。。たぶん全くダメでしょう

    投稿された絵に添えた
    ナンシー関のコメントがまた超・面白い!
    細かい所まで観察。ばっさり、痛快です。

  • 抱腹絶倒というのはこういうことをいうのだろうと、この本を読みながら思った

    提示されたお題を記憶だけに頼って描いてみることを
    「記憶スケッチ」というのだそうだ
    『通販生活』に投稿されてきた絵から厳選したものにナンシー関さんがコメントをつけられたもの

    今回のお題は
    カエル、ぺこちゃん、海老、ウルトラマン、小便小僧・・・と20にもおよぶ

    自分が描けもしないのに、投稿されてきた絵を見て、お腹を抱えて笑わせてもらった
    涙まで出して・・・本当にごめんなさい

    お題とは似ても似つかぬ不可解な絵のおもしろさと相まって、その人一つ一つに添えられたナンシーさんのコメントが最高なのだ

    例えば「ぺこちゃん」に投稿された一枚の絵に対して

    「これは大空真弓さんです。そっくりです。『週刊朝日』の山藤章二の似顔絵塾に出したら入選するかもしれません
    ぺこちゃんじゃないことに関しては、もはや言うまでもありませんが」
    とのコメント

    なるほど、本当だ!大空真弓そっくりと唸ってしまい、最後のバッサリ一言に吹き出してしまう

    また、「カエル」の絵に対して

    「上手く見せようとか、少しでもカエルに近づけようとか、そんなことより元気が一番。子供のうちはそれで十分、と思ったら45歳!? 何という大人気なさ。奇跡かもしれません」

    ページをめくると、次から次へと楽しい絵とコメントが続く
    何か肩の力が抜けて、心の底から笑わせてもらった

  • かなり笑える。

    出されたお題を、記憶だけに頼って書くことを「記憶スケッチ」と本書では呼んでいる。お題は、例えば、カエル・ペコちゃん・海老・ウルトラマン、等。読者の「記憶スケッチ」の投稿を、ナンシー関がコメントをつけて解説している本。
    実際に、例えば、海老を記憶だけに頼って書いてみて欲しい。私も書いてみたが、とても海老とは思えないものしか書けなかった。人間の映像記憶が、すごく曖昧であることが、よく分かる。
    読者の投稿した絵も笑えるが、ナンシー関の解説も同じくらい笑える。

  • シュールな笑いが好きな人には、聖書のような一冊。
    作者のような鋭い返しができたら良いなと思って、たまにこれ読んで勉強してます。

  • 産経新聞のビブリオエッセーに紹介されていたので、読んでみようと思いました。提示されたお題を記憶のみに頼って書くこと。なのでこちらの本を読むときはすっと笑いながら紙とペンをご用意ください。思い込みって怖い。あれここ、こんな感じだったかななどいろんな人とコミュニケーションを取るのにいいかも。このご時世ズームとかでもお互いにお題を出して遊べそうですね。

  • なんでこうなっちゃうの~!?と思いつつ、
    自分で描いた絵も似たようなものだったり。

    投稿作品のヘロヘロぶりと理事長の絶妙なコメントに笑いすぎて息ができなくなり、
    休み休み読みました。
    そんな理由で、薄いのにやたらと読むのに時間がかかった一冊です。
    笑って免疫力アップできそう☆

  • 最高!
    笑いがとまらない。
    絵もおもしろいけど、添えてあるコメントのセンスのよさよ。

  • 本当におもしろい。

    きちがいじみた作品が並びますが、それだけではただの「ファニー」。そこにナンシー関の絶妙なコメントが加わることで「インタレスト」に昇華しています。

    ゲラゲラしますので、電車など旅の友にはなりません。

  • 購入した当時、めちゃくちゃ笑った記憶がある
    たぶん今引っ張り出してきて読んでも笑うと思うw

  • 面白い(笑)

    記憶はあるけど絵心のない人
    絵心はあるけど覚えてなくて描けない人
    はたまた、その両方か…

  • 本書は、記憶を頼りに一般人が描いた絵を批評する企画である。

    あやふやな記憶が絵になるとき、何が起こるか、記憶とは何かといったことに迫れる面白い企画ではあるが、もはや記憶以前の問題であるような作品が多い。例えるなら「立方体」がお題でも丸を描くようなレベルである。そこまでいくと、観察眼や記憶力・画力というより、誠意の問題な気がした。

    文章があまりに下手で支離滅裂だと、仕事に差し障る場合もあるし、伝える気すらないような文章しか書けないなら、社会生活すら危ぶまれることもある。
    一方、絵は下手だと「画伯」などと呼ばれ、面白おかしくもてはやされることすらある。
    作文にしろ、作画にしろ、認知機能やら手先の運動能力やらで上手くいかない場合は仕方ないとして、それ以外は純粋に技術の問題だと思う。名文や名画でなくても、最低限は伝わるものを書ける(描ける)に越したことはない。

    本書とは関係がないが、絵が下手なことと、文字が下手なこと、図表を描くのが下手なことは相関するのか気になった。字は一文字一文字が楷書で美しいこととは別に、癖字だけど揃っていて読みやすいとか、バランスがいいとかデザイン力が問われる気がするけど、どうなのでしょう。

  • 友人から借りた本。
    「通販生活」で連載されていたナンシー関の「記憶スケッチアカデミー」の総集編なのだけど、もうもう、絵はもちろんのこと、ナンシーの一言批評が絶妙すぎて、お腹を抱えて笑いまくったよ。
    こんなに切れ味の良いコラムニストが、なんで早く逝ってしまったのか。生きていてほしかったなあ、と何度も何度も思ってる。

  • アンビリーバブル。爆笑間違いなし。すごく馬鹿馬鹿しいのに、世界の真理と向き合っているような気持ちになるのは、ナンシー関さんの素晴しいツッコミのおかげか。

  • 当時我家で通販生活を購読していた時期と記憶スッケチアカデミー掲載時期がかぶっていた為、毎号家族で楽しみに見ていました。明らかに孫や子供にだまされたり、そそのかされて描いたと思われるお年寄りの絵が他を圧倒していておかしいのですが、少しかなしい・・・それらに対するナンシーさんのコメントが情け容赦なく絶妙です。中途半端に上手い絵って魅力ないしおもしろくないと思い知らされる本でもあります。

  • 一緒に絵を描きながら読みたい一冊。

    クスクス笑いながら読める(眺められる?)お気軽な本です。

    記憶力は確かだけど、画力のない人。
    記憶力はあいまいだけど、画力はある人。
    そして、どちらもない人。。。

    不思議作品がてんこもりです。


    絵がうまくなりたいな。。

  • 投稿された記憶スケッチの絵で笑い、解説文を読んでもう一回笑う。まさに抱腹絶倒。2巻も勢いがとどまりません!
    (悲しい時に読むと、悲しさがどこかへ行ってしまいます)

  • 「通販生活」で連載されていたもの、ときいて、なぜ?それおもしろいの?と思ったけど、大間違い!お年寄りのうろ覚え絵描きはなかなかお目にかかる機会が無いし、わざと変に描くような下心が無いから本当におもしろい。でも投稿作品のみの本だったら、立ち読みで笑っておしまいだけど、後半の最高にばかばかしくて真面目な考察と座談会は本のタイトル通りアカデミックでおもしろびっくりした。贈ってくれた友人に感謝。

  • お題を元に、何も見ないでそれを描く。ただそれだけ。
    素人たちの何も狙わない、それだけで笑えるでたらめな絵が、ナンシー関の珠玉のコメントを添えられると見る度に大爆笑に変わる。何度見ても最高の企画。
    ナンシー関のコメントが無ければここまで可笑しくはならない。爆笑した後に、失った才能の大きさを改めて感じさせられ、ちょっとならずしんみり。

  • 大学の授業でテキストとして配られた時には、教室内にいた150人くらいが大爆笑の渦に巻き込まれた思い出深い本。投稿してきた人の記憶に頼った、うろ覚えのカマキリの前衛的なことと言ったら!そこに入る冷静なナンシー関のコメントがまた笑いを誘います。人生投げたくなったら読みたい一冊。

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著者プロフィール

1962-2002 青森県生まれ。法政大学中退。消しゴム版画家。雑誌のエッセイや対談でも活躍中。著書に『ナンシー関の顔面手帖94夏』『信仰の現場』『小耳にはさもう』ほか多数。

「2014年 『語りあかそう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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