ランボオの手紙 (角川文庫)

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本棚登録 : 81
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042015024

感想・レビュー・書評

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  • 新書文庫

  • ランボオという一筋の彗星が残した作品に生きた精神は宿っているが、その手紙にしたってやっぱり精神は宿っている。田舎出身による不作法などではなく、極度のはにかみ屋の青年が唯一安らぎを与えられるのが、書くという行為だったのだと思う。
    他人を前にして、どうしていいかわからなくなるほどの深淵を感じてしまう。広がるのはどこまで行っても自分という存在。
    だからこそ、砂漠に落ちた水のように他人というものを渇望せずにはいられない。そんな欲望が満たされるというその境地(場所)をこの目でたしかに見てやりたい。書くということでその場所にたどり着いて見せよう。そんなひとつの精神が飛び出して去っていく様がひとつひとつの手紙を通して感じられる。
    みる、そこにたどり着くまでは、金だの、仕事だの、生活など、どうでもいいのだ。金がなければ、持っているひとからもらえばいい、あるものを売ればいい。彼にとってはしょうがないから、そうした生活事にかかわっていたのだ。
    そんな彼と共鳴してしまったヴェルレーヌ。好きという感情よりはお互いの好きなものを数え上げていったら見事に一致してしまったようなふたり。ランボオにとってヴェルレーヌがいなくなるということは、もうひとりの魂を失うことに他ならない。悲しいというよりは、自らの痛みに耐えられないことを予期したからに他ならない。おそらく、銃撃事件がなくても、ランボオのことだから、遅かれ早かれ、ヴェルレーヌとは決別したに違いない。
    書くたびに何かが失われ、一心に見続けることを望み、惰性で行う習慣というものを何よりも嫌い、涎を垂らして船尾に横たわった彼の心は、一所にはとどまれるわけなく、それはモーツァルトの音楽のようにとどまることを知らず、飛んで行ってしまった。

  • ランボーの圧倒的な敵意が伝わってくる。当時の生活状況とかそういった事象だけでない作品。たった3年しか文学活動をしていないのが勿体ないと思ってしまうけど、極端さと見切りの良さあってこその今のランボーの評価なんだと感じた。ランボーという異端者が書いたからこそ詩の迫力が増すんだなと。

    手紙ってやっぱりいいですね

  • ブクログの名言集tweetに惹かれて、どこにもないので探して借りた本。

    若き日のランボオの持っている熱気が伝わってくるような書簡集でした。ちょっと斜に構えているところも格好いいです。この人の言う「俺」ほど、格好いい「俺」という口ぶりも、私はちょっと思いつかなかったですね。ヴェルレーヌへの書簡は、映画になったりしたので、ちょっと事件は知っていましたけど、こんなに熱っぽくて愛情に溢れたものだとは知りませんでした。

    家庭も名誉も女性も振り捨てて、それでも二人は一緒にいたかったのですね。男同士の愛情というより、天才詩人同士の運命の邂逅のように、私には見えました。純粋な者どうし、お互いの天才を理解するものどうし性別を超えて惹かれあうものがあっただけで、ただの同性愛というにはあまりに純粋で一途な思いがあったと思います。

    激しく儚いものには、必ず終末がやってくる―。個性の強い二人ですから、やがて破局してしまうのは解っていた気がします。でも、終りがあるからこそ初めてしまう関係もあるので―。

    解説の部分というか説明の部分の文章が、かなり知識がないと十分に理解できなかったので星は三つです。だけど書簡の部分は☆4つなり5つでいいですよ。ランボオの肉声が聞きたかったら是非読んで欲しいです。

  • ランボーの手紙がたくさん載っている、資料的にとても貴重な本。特にヴェルレーヌが拳銃でランボーの左手首を撃った有名な『ブリュッセル事件』前後の手紙はたいへん貴重。ランボーが取り調べで、極めて冷静に自分が撃たれた状況を語りながら、それでもヴェルレーヌを悪くいっていない点は注目。ただし、その当のヴェルレーヌ本人に宛てた手紙では酷いことを書いている。ロンドンに戻るといってきたヴェルレーヌに「こっちに戻ってくるの? でも君の荷物全部売り払ったよ!」と、手紙に書いてます(苦笑)。あと他の本では見たことない、「ランボーが教科書に書いた落書」も載ってます(笑)。

  • 『地獄の季節』を読む前にどうぞ

    読もうとした時に絶版だったのですが
    何故か高校の図書館にありました
    ラノベばっかり置いてたわけじゃなくて安心したわー(^ω^ )

    擬古文?みたいな版と現代訳版があるのでお好みで^^

  • 2009/3/15購入

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