マリー・アントワネット 下 (角川文庫)

制作 : Stefan Zweig  中野 京子 
  • 角川書店
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レビュー : 25
  • Amazon.co.jp ・本 (380ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042082088

感想・レビュー・書評

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  • やっと読み終わった。
    マリーアントワネットのことを良く知ることができた。これから、フランス革命や、マリーアントワネットに関するものを見たり聞いたりする時、今までよりもっと面白く感じれるだろうと思うと、勉強できて良かった。

  • 不幸になってはじめて、ひとは自分が何者かを知るのです。

    マリー・アントワネットはようやく自分が何者なのかを知る。しかしそれは遅すぎた。
    運命の歯車はもう止まらない。
    時間は戻せない。

    華やかで幸福だったマリー・アントワネットは、大切なものを次々と失っていく。
    友達も子供も夫も、自分の地位も名誉も、最後には自分の命までも。

    歴史において何かを成し遂げたわけでもない平凡な女性であったマリー・アントワネット。
    それでも歴史上の女性の中で最も有名なひとり。

    ルイ16世とマリー・アントワネットが断頭台で命を落としても、一度起きたフランスの動乱は収まらない。
    国民から王室が否定されたことを表すこと以外には、歴史においては特に意味もなく消された命とも言える。

    フェルゼンが最後まで愛し、まさに命懸けで救おうとした女性がマリー・アントワネット。
    おそらく、そこまで深く愛されたことそれだけで、アントワネットが生きてきたことに意味はあっただろう。

    最近になってマリー・アントワネットの二人目の王子、未来のルイ17世になるはずだったルイ・シャルルが、母親と引き離されたのち不幸なまま小さな生命の灯を消したことがわかってきたようだ。
    それこそ小さな未来のフランス王は、自分が何者であったのかも知ることもなく命を落とした。余りにも切なく哀しい。

    フランスに行ってみたいなと思う読書だった。

  • 読み応えのある伝記?物語?でした。
    ツヴァイクの熱く、それでいて冷静な語り口は読んでいてとても味わい深く、ハラハラドキドキしながら読書を楽しめました。
    歴史に“もしも”はないとは知りつつも、色々と空想してしまいます。
    その空想してしまう、という奥行もまたツヴァイクのマジックなのかもですが。

  • 下巻のマリー・アントワネット、つまり人生後半の彼女は、とても上巻と同一人物とは思えない程一変している。まさに苦悩の人。

    本書はアントワネットに同情的…というか、少なくとも革命派の野蛮さへは非難めいた論調が感じられるのだけど、結局のところ後世のフランスにおいてこの一連の出来事はどう評価されてるんだろう。革命自体は否定されないだろうけど、シマゴーグが過ぎたというか、やり過ぎだった、という風潮があるのかな。

    あとがきで、回想録ブームが巻き起こったとか、ルイ18世治下ではみんな手のひらを返した、とかあって、さらにはそこにサンソンの名前も挙げられていて、狼狽した。サンソンもそいつらのうちの一人かい、みたいな。もう何を信じたらいいのかわからない。いや、振り回されすぎだ。所詮私なんぞが目にできるのは誰かのフィルターが何重にもかかった幻影みたいなものなんだから、信じたいものを信じることにしよう。

  • 良かったです。シュテファン・ツヴァイクも訳者の方もほんとうにすごいなあ。海外の、しかも歴史上の人物についての本なのに、比喩がわからなくなったり、つまらなくなったりするところが一切ない。注釈も少なくて的確なので感情移入を妨げるわけじゃないし。

    容赦ないエピソードはどこまでほんとうなんだろうなー、描き方が絶妙でした。死に近づくほど、扱いがひどくなるほど王妃らしくなっていく様子が痛々しく、切なく、けれどとても魅力的。

  • まるで演説を聞いているかのような文章で、登場人物の息遣いまで感じられる。

    上巻の最後にフェルゼンが漫画の王子様のように颯爽と現れ下巻への期待を高めている。

    下巻は更に歴史が動き、息つく暇もない程に緊張状態が続く。

    そして、アントワネット処刑までの重く長い日々。

    登場人物全員とお近づきになれる天下一品の本である。

  • 下巻はヴァレンヌ逃亡のあたりからアントワネットの最期まで。
    つまり、暗く辛い。
    1年間かけて、他の本を読む合間に読み、ようやく読破。

    愚鈍なルイ十六世、平凡すぎた王妃、そして愛に生きたフェルゼン。
    ルイ十六世の愚かさを詳細に記しており、アントワネットが最期に見せた聡明さと対比があざやか。
    ツヴァイクの描写を読んでいると、アントワネットがフェルゼンに惹かれたのもとてもよく分かる気がした。

    自業自得とは言い切れない、アントワネットの悲劇。
    どこまでも平凡な女性が、非凡な運命をたどった皮肉をツヴァイクはたびたび指摘する。
    ただ、それだけが原因ではなく、革命というまさに非凡なエネルギーが、ちっぽけな人間たちを飲み込んでいったのだと思った。

    アントワネットの子どもたちの末路は、読むに耐えない。
    何かが変わることは何かが滅びること。
    滅びの内実を考えさせられた。

  • フランス革命における人間心理の描写が秀逸。徐々に理念を失い残虐なバケモノと化していく革命に反し、人間として王女としての尊厳を身につけていくアントワネット。フェルゼンの揺らぎなく深い愛情に支えられ、断頭台までその気高さを貫いた意志の強さに感動せずにはいられない。アントワネットへの印象が一変した一冊となった。

  • 普通の女性が王妃としての威厳に目覚めたのは革命でした。彼女がマリー・アントワネットでなかったとしても、フランスは王家の打倒に向けて走り出していたのです。

  • 昨年の12/9より読み始めて、ようやく昨日、1/26に読み終えました。
    いや~~~長かったです。
    (初版は1989年)

    内容が重いうえに言い回しが固いっていうか二重否定とかけっこうでてきたりして意味が理解できず、結局何が言いたいのかじっくり読み返しているうちに眠たくなって・・・・。



    ま、マリーアントワネットっていやもう知らない人はいないって言うくらいの歴史上の人物なわけですが、それもなぜかっていったらその処刑された方法がものすごいから。
    そう。いわゆるギロチンでの死刑ってやつです。


    この本では、マリーアントワネットがオーストリアからフランスへ嫁ぐときからそのギロチンで処刑されるまでの歴史物語がまあまるでその世界をのぞいてきたかのようにドラマチックに描き出されています。
    時代は1700年代後半。
    200年以上も前のお話をここまで詳細に語られている(事実かどうかはさておき)っていうすごさにも感動( ;∀;) カンドーシタ
    (その苦労に関しての著者のお話はあとがきにてつづられています。)




    それからこの本を読むにあたって重要なことは、この著者は彼女のことを凡人と呼んでいるってこと。
    この定義づけもすごいけど、私にはちょっとこの意味が理解できませんでした。


    それは読みすすめていくと(歴史上の出来事を理解すると)なんとなくはわかるようになるんですが、やっぱり私には彼女が凡人だったとはとても思えませんでした。。。



    特に最後のほうの囚われの身となってからの彼女の崇高な態度の描写とか、人に与える印象だとかを読むととても凡人だったらそんなことはできないって思えたんです。
    凡人だったら、きっとわらの女のように自殺してるんじゃないかって思ったりもします。
    もしかしたらそれは映画を見るとよくわかるのかもしれません。


    けど、この映画効果でプリンセスのゴージャス気分が味わえるっていう意外なサービスが行われてるんだってさ。
    実際はそこがスポットじゃないんですけどね。。。
    最後のほうは涙がでそうになりましたから。
    余談ですが、最後のほうマリーアントワネットが一人囚人となっていたとき、その厳しい持ち物チェックがあった中ひとつだけ許されていたものがあります。
    それはなんと・・・!!( ; ゚Д゚)







    仔犬

    これには驚きでしたヽ(;´Д`)ノ


    それにしても、結末がわかってるとはいえ、ここまでいろんな事実があったんだということに改めて自分の無知さを思い知らされたわけです。
    いつも思うんですが、そのときはいやいややってたことが、今になるとなんでもっとちゃんとやっておかなかったんだろうっていうことが往々にしてありますよね。
    世界史がその一つで、今学生時代に戻ったら興味津々で授業聞いちゃうんだろうな~~って思えるんですけど。


    ちなみにマリーアントワネットに関する書物はたくさんでてるんですけど、映画の原作っていうことではもう一冊、ハヤカワ文庫からも出版されています。

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