審判 (角川文庫)

  • KADOKAWA
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本棚登録 : 374
レビュー : 30
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042083023

作品紹介・あらすじ

ある朝、アパートで目覚めた銀行員Kは突然、逮捕される。理由は判らない。正体不明の裁判所と罪を知らないKのはてしない問答がつづく……『城』『アメリカ』と長編三部作をなす未完の傑作。

感想・レビュー・書評

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  • 『審判』カフカ
    100分で名著。
    これで取り上げて欲しい1冊となりました。

    1.購読動機
    筒井康隆さんの読書の極意と掟のなかの一冊です。プロが影響を受けた書物に関心が芽生えたからです。

    2.本書の内容
    主人公は銀行エリートです。
    30歳の誕生日に逮捕をされます。
    それが物語の始まりです。

    なぜ逮捕されたのか?
    結末は?

    読者の関心を引っ張りながら物語は淡々と展開します。

    無実を信じる被告。
    それがゆえの楽観。
    しかし、時の経過とともに、無実を証明する戦いに体力、神経をすり減らす日々。

    証明するために、自ら情報をとりにいき認識できる現実。

    裁判所なる組織。
    裁判官の上級、下級。
    弁護士の役割と現実。
    そして被告の結末。

    3.読み終えて
    やりきれない感覚と表現したら良いでしょうか?

    40歳と少しで生涯を閉じたカフカ。
    独り身であったカフカ。

    彼が未完といわれながら描いた作品は、法治国家への警鐘というレベルに留まらないと考えます。
    人間の尊厳とは?
    社会そして己でどのように守るのか?

    #読書好きなひとと繋がりたい


  • カフカの未完の長編。同じく未完の長編『城』と同じように、Kという銀行員が理由もわからぬまま逮捕され審判にかけられる不条理を描いたストーリー。Kが何を犯し、逮捕されたのかもわからないし、その辺は『城』と似たような感じ。カフカの小説を読むといつも出口がわからなくて抜け出せない。2012/701

  • 最初から最後まであまりよくわからなかった

  • 訴訟という蟻地獄に落ちてしまった蟻の話。

    途中の章が途切れて全体としては未完だけど、話の最後まで一応書いてある。
    最後は急ぎ足で終わる。

  • 不条理小説と言われているけど、えっ!こんなん当たり前だなぁ~マジありそうな感じがした。
    すごくリアル。

    まぁ…これもわたしが引退しちゃったせいなのかも知れないんだけど…

    Mahalo

  • 再読。Kの罪は最後まで明かされない。誰も理由など分かっていない。ただシステムがあって動いてるだけ。あっけない最期に呆然ショック。人間の尊厳などあったものじゃない。この不条理は現実にも存在するから。恐ろしい。裏返しの暗黒寓話。カフカすごい。

  • <不条理サスペンス劇場>


     ここ最近、カフカの迷宮小説について随分書いてて、またしてもカフカで、今回は『審判』なのです。

     最も人口に膾炙した作品『変身』とよく似た構成で、特に出だしがそっくりなことはもういろんな人に気づかれていそうで、わざわざ書くのも痛いかなと知りつつも自分の言葉で表しますと、

    『変身』も『審判』も、「ある朝、目が醒めたら○○になっていた」というパターンで書かれています★
     ある朝、目が醒めたら虫になっていた話が『変身』。
     ある朝、目が醒めたら容疑者(?)になっていた話が『審判』。
     変身はちょっとホラーっぽくて、審判はちょっとサスペンスっぽい。

     しかし、なぜよ。誰が自分に対する中傷を言ったのか、自分は何のかどで逮捕されたのか、ヨーゼフ・Kには一切説明されません。仮にも自分のことでありながら、自分が何したことになってるか分からない。周囲は自分を理解しようとはしないし、自分も周囲を理解できないのです。

     ヨーゼフ・Kが陥ったこの状況は確かに異常で異様だけど、その不条理きわまりない感覚ならおなじみのもの。
     放置される問い、得られぬ返答。話が通じない苛立ち、伝わらないことの虚しさ。他者への嫌悪感、徒労感……。この果てなき繰り返しが日常を構成しているのです。周りが追いつめるより先にヨーゼフ=Kは自滅しかかっている節があるのも、ああ日常だな★ と思います。

     なんか身につまされる。だからかな、読んでて胃のあたりがむかむかしてくるのは。この世はきっと、繊細な人を胃潰瘍にするために回ってる。

     それでも、時には彼のように「ある朝、目が醒めたら自分の中に抵抗する力が満ちているような気がした」なんてことが起きるかも……!

     そういえば、「ある朝、目が醒めたら○○になっていた」がこんな風にポジティブに使われたことには、少し驚きましたね。いいじゃん。やるじゃんカフカ。と思いました。。

  • 誰もが持っている感覚を、さも特別なことかのように長々と書いたお話

  • 逮捕された男が追い詰められていく過程がスリリング。

    一市民である銀行員のK。
    ある朝、犯した罪もわからずに逮捕されるが、拘束されることもない。今までと同じく自由に暮らす毎日。しかし、それも表面上のことであった…

    逮捕されながら、自由に暮らす男の不自由さ。
    牢獄に繋がれた方が、却って自由であるようだ。
    身体は自由なのに次第に追い詰められていくKの焦燥感に、読者も追い詰められていく。

    ところどころ抜けがあるものの、一応完結した物語なので最後は一安心。

  • たちの悪い夢。人生は恐ろしい冗談の連続だ。『城』のイメージとごちゃまぜになる。同じ世界なんじゃないか。

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著者プロフィール

1883〜1924。チェコのプラハ生まれ。プラハ大学で法学を専攻。ジョイス、プルーストとならぶ現代世界文学の最も重要な作家。著書に「失踪者」「城」「審判」など。

「2013年 『ミレナへの手紙』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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