ある流刑地の話 (角川文庫クラシックス)

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制作 : 本野 亨一 
  • 角川書店 (1963年9月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (321ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042083030

ある流刑地の話 (角川文庫クラシックス)の感想・レビュー・書評

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  • 内側へと向かう迷宮


     続けて何冊かカフカを読んだ。
     カフカとは、チェコ語でカラスという意味であることを覚えた。
     著者の顔写真を何度も目にした。カフカは尖った耳をしていた。
     恐ろしい顔立ちというわけでもないけど不安にさせられるのは、小説の印象を重ね合わせて見てしまうからだろうか?

     カフカの本って、不安のような不幸のようなうす暗い感じがあって、手にしたままふと立ちすくんでしまうのだ。でもよく読むので、結局はそのうす暗ぁい感じを幾度もよみがえらせることになってしまう。

     それでも『ある流刑地の話』は短篇集なので、無限とも見える迷路の中にも、区切りのよいところで非常口が見つかる。からくも脱出。「あれは一体なんだったんだろう」と、さきほど見てきた奇怪な光景を振り返る。

     それは、砂漠の中に横たわる壊れた死刑執行台だったり、テーブルの下に墓石を置く洞窟めいた喫茶店だったり。せっかく逃げてきたのに、またその場面のことを考えてしまう。
     不安があちこちに転がっていて、逃れたと思っていても絶えず引き戻されるのだ。

     このカフカって人は、一体どこにある世界のことを描いているのだろう……?

     その答えの一つが
     ――"内側"。

     カフカの小説を読んだ私は、自分の内側へと向かって歩き出してしまい、そのせいでどこにもたどりつけないのだと思う。自分の中に自分が迷い込むアホなのです。
     自分の内側、奥へ奥へと無限に広がっていく迷宮。そうかと思えばこっちに向かって接近してくるように感じられる時もある。自分の内臓でも覗いているようなものかな。

     それで、時々不安になる。

     しかし、この小説は設定ほど非日常的なことを書いているわけじゃなさそう。日常というものが大概、ちょっとずつ不安で不幸にできているってことだろうな、と思ったりもする。

     日常生活のなかで育まれた、"内側"にある不気味なものとは、つきあいたくなくても必ず長いつきあいになる。少し、困ったな。

     感想になっているでしょうか?

  • 再読。

  • 村上春樹の『海辺のカフカ』の中で大島さんがカフカで1番好きと言ってた変わった処刑道具の登場する話。どんな話なのか気になって気になって、でもどうやら絶版ぽいし…偶然見つけた古書店で購入。カフカの意味わかんない感じ結構やみつきになる。2011/065

  • その周辺を丹念に、時に執拗に描き、本質を浮き彫りにする。そして本質は、絶対に言葉にしない。

  • 流刑地にて。

    理不尽な罪で人を裁いていく将校。道徳や倫理観はさておき、自らの使命?のようなものから、その任務を遂行していく。ある時にはそれが間違っていることと知りながら。

    人が生きるとはどういうことなのか。

    その他、解釈不能な内容、生き物が続々登場してくる。これはなんなのか、何から考えていけば良いのだろうか。それすらわからない。良い意味でしこりを残された作品。イッツ・カフカワールド!

  • すいません買ったきり読んでないです。だって買ったときにはカフカ熱が冷めてたんだもんじゃあ買うなボケ。

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