新訳 マクベス (角川文庫)

制作 : 金子 國義  河合 祥一郎 
  • 角川グループパブリッシング
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本棚登録 : 193
レビュー : 22
  • Amazon.co.jp ・本 (158ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042106180

作品紹介・あらすじ

卓越した武勇と揺るぎない忠義でスコットランド王ダンカンの信頼厚い将軍マクベス。しかし荒野で出会った三人の魔女の予言はマクベスの心の底に眠っていた野心を呼びさます。夫以上に野心的な妻にもそそのかされ、マクベスは遂に自分の城で王を暗殺。その後は手に入れた王位を失うことを恐れ、憑かれたように殺戮を重ねていく…。悪に冒された精神が崩壊する様を描くシェイクスピア悲劇の傑作。リズムある名訳でおくる決定版。

感想・レビュー・書評

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  •  「きれいはきたない、きたないはきれい」とか "Tomorrow, and tomorrow, and tomorrow" の台詞で有名なシェイクスピア四大悲劇のひとつ、『マクベス』の河合先生による訳。日本語も原文と同じように、口に出すと心地よいリズムを刻むように意識して訳されたもの。
     10年以上前に「演劇集団円」というところの金田明夫がマクベス役の芝居を観て、魔女たちが「きれいはきたない、きたないはきれい」と歌っている声が今でも耳に残っている。
     あらためて読んでみると、色んな人が次々に殺されていく話で、特にマクダフの息子なんか出てきてひとしきり会話したと思ったら暗殺人が登場、「嘘だ。この毛むくじゃらの悪党!」と言ったら「何だ、このひよっ子?謀叛人の雑魚め。」と言われてあっけなく刺されてしまう。「やられたよ、お母さん。逃げて、お願い!」なんて、本当に可哀そう。訳の下についている注を読むのも面白かった。門番のシーン「コミック・リリーフ」というもの(p.48)があることを知った。「エリザベス朝に広く行われていた鷹の調教において、鷹の目蓋を縫い合わせることによって鷹をおとなしくさせるという慣習が広く行われていた」(p.75)って、なにそれって感じだった。「第三の暗殺者」(p.76)についての議論や「当時、帝王切開をした場合、必ず母親は死んだ」(p.147)という話も興味深い。"The night is long that never finds the day."(p.125) という英語も覚えておきたいと思った。『ハムレット』は前に読んだし、『オセロー』は大学の時の授業で読んだので、あと『リア王』を読めば四大悲劇を読んだことになる。ただその前に河合先生の訳で他の作品も読んでみたいなあと思った。(18/04/24)

    • mamofgrandpa5さん
      愚息たちのお芝居を見て、こんな人が死ぬ話だったのかと改めて感じました。新潮文庫版より注釈が多いようですね。こちらも読んでみたいと思います。
      愚息たちのお芝居を見て、こんな人が死ぬ話だったのかと改めて感じました。新潮文庫版より注釈が多いようですね。こちらも読んでみたいと思います。
      2018/06/18
  • マクベスは、あなた

  •  これほど評価が難しい本に出会ったのは久しぶり。この『マクベス』はそれほど長い物語ではなく、更には将軍が主君を殺し王位に就くも、本来の王位継承者に殺されてしまうという簡潔なストーリーである。それも当時の王様に献上した話であるためか、何処か媚びへつらっているような印象を受けてしまう。それなのに『シェイクスピアの四大悲劇』として数えられているのだから始末に終えない。

     この物語はマクベスを主人公と見るのか、王子であるマルコムを主人公としてみるかで大きく変わってくる気がする。マクベスは魔女の甘言から王位を望み、王を殺して王位を奪ってしまう。しかし魔女のもう一つの予言が気になり周囲全てが敵に見えて段々狂っていくという流れ。マルコムは突如として起こった謀反に為すすべなく親類のいるスッコトランドに逃げ込む。そこで機を窺い徐々に集まる忠臣と共にマクベスを討ち、王位を取り戻す。
     マクベスを主人公として見るならこれは正しく悲劇といえるだろう。だが、マルコムを主人公として見ると正義は必ず勝つという勧善懲悪ものになってしまう。まあ、タイトルからしてマクベスを主人公として見る事が正しいのだろうがそうすると物語にはどこか無理があるような気がしてくる。
     そして途中途中に時系列もしくは説明が抜けている部分があるため物語にのめり込む邪魔をしてしまう。これでは作者が作品に込めた意図を完全に読み切るのは難しい。

  • オペラを見に行くから、事前勉強で読んでみた。
    恥ずかしいけど初めて読んだ。

  • 戯曲「マクベス」など、ウィリアム・シェイクスピアが描いた作品は、人間の百科事典を見ているようだから。同一人物でも、ボジティブな面とネガティブな面の両方を持っている。かわいい面もあれば、憎たらしい面もある。

  • いろいろと納得いかない部分はあったなぁとかそこでその行動はどうなんだとか思うものの、罪にさいなまれて幻覚を見る夫婦は好きでした。劇で見てみたい~

  • この版を読みたかったのだけど、図書館にはなかったので、ちくま版を読みました。人間って、何百年経っても、考えていることはさほど変わらないのだなぁ。本能寺の変と同時期のお話だったのも印象的で、どの民族も同じだと思いました。

  • 他のシェイクスピア作品も読んでみたくなりました。

  • いつまでも色褪せない作品。
    シェイクスピアの中でも一番好き。
    韻の踏み方が絶妙。
    独特の作品が醸し出す味が堪らない。

  • No.6の影響をモロに受けた選書。
    ロミオとジュリエット、ベニスの商人と読んだけど、
    マクベスを読んで、シェークスピアがはじめて面白いと思った。

    韻を踏んで書かれているなら、やはりオリジナルの言語で読みたいところだけれど、
    そのリズム感を殺さない、なるほど名訳。

    まるで、シュルレアリスムの絵画を観ているよう!
    韻文を多用しているから、西尾維新好きに受けそう。

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著者プロフィール

1564年イギリス・ストラットフォード生まれ。1592年頃にロンドン演劇界で劇作家として幸運なスタートを切る。およそ20年間劇作に専念し名をなす。1616年没。

「2018年 『新訳 お気に召すまま』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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