嵐が丘 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 138
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (528ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042112013

作品紹介・あらすじ

ブロンテ三姉妹の一人、エミリーは、このただ一編の小説によって永遠に生きている。ヨークシャの古城を舞台に、暗いかげりにとざされた偏執狂の主人公と、その愛人との悲惨な恋を描いた傑作。

感想・レビュー・書評

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  • これほどまでにひねくれたラブロマンスはない。けっして性格のいい登場人物はひとりもいないのに、なぜかそれで成立してしまうという、とても面白い名作である。ゴシック風の古典。語り手と聞き手、舞台のひなびた田舎建築、両家を対比した設置、幼少期からの時の流れ、引き込まれるはずだ。エキストラのめんめんもいい味を出していて壮大さがある。もちろん嵐が丘の辺りの自然の美しさや厳しさも含まれる。

  • 誰もかれも救いようのない性質で、ヒステリックで、愛に対してバカがつくほど純粋で、そのため憎しみがひたすら連鎖して、勢い良くころげおちていくような話・・。先が気になって止まらなかった。
    それなりの家系に生まれついたそれなりの生まれの登場人物たち、その誰もかれもが憎しみにかられて何の遠慮もなく人を罵るこの感じ、なかなかないように思います。かなり終盤までそんな感じなのに、最後はすべての風がやんだような、穏やかな終わり方で、それがまた何とも言えず心に残る。

  • 2012.12.19 読了

  • 一つの家庭の崩壊が、世代を超えて連鎖していく話。
    子ども達はそれぞれ、アルコール中毒者や半狂乱の女性、DVを起こす残虐な男性へと成長する。

    「異常性」が渦中の人物によってではなく、隣人やメイドやDVに遭った女性(血族ではない)によって語られるのが興味深い。

  • 湖水地方、イギリスなどを舞台とした作品です。

  • お互いの魂の合一を求める。世界最高の恋愛小説。

  • アンショー家3代に使えた家政婦ネリーが倫敦からやって来たロックウッドに語るアンショー家とリントン家に纏わる物語。キャサリンとヒースクリフを始め、どの登場人物も、愛や憎しみその他の感情をすぐ赤裸々に表に出してしまうのに戸惑う。全員が自分に原因がありその結果がはね返っているとしか思えない。核を為すキャサリンとヒースクリフのお互いが自分以上に自分だと言う愛も、欲しい物を手に入れたい子供の我が儘の様。登場人物達のまるで童話に出てくるお婆さんの様な「〜かえ」という語尾の話し方と、てにをはがおかしい日本語に違和感。

  • 2008.10.27 読了

  • もう色々あるとおもうけど個人的にものすごいものすごい面白かったんだ!訳は確かに読みにくいのだけれど逆にあの文からくる雰囲気がたまらなく私は好みでした。というかヒースクリフ様の言動にいちいち泣きそうになった私はどんだけ趣味がおかしいのか。ヒースクリフはキャサリンを愛していたに決まっている。

  • 嫌な奴ばっかりだったのに、最後には誰にでも同情できる不思議なお話。
    読み終わった後にケイト・ブッシュの嵐が丘を聴く事をお勧めします。
    全ての登場人物が救われる様な素晴らしい楽曲。
    2007/1/15

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