トウェイン完訳コレクション 不思議な少年44号 (角川文庫)

制作 : 影山 徹  大久保 博 
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042142096

作品紹介・あらすじ

ぼくは44号、ニュー・シリーズ864962です-。時は1490年。オーストリアの寒村の、古城で営まれる印刷所に一人の少年がやってきた。この奇妙な名前のほか記憶のない少年が巻き起こす、不思議な事件を描く異色の物語は、トウェインの死後第三者の手で改竄され刊行された。本書はその後の研究成果から、トウェインの手による真作にして最高の決定版とされた版を元にした。圧倒的な面白さに満ちた、名翻訳でおくる幻の名作。

感想・レビュー・書評

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  • 「不思議な少年44号」マーク・トウェイン/大久保博 訳
    幻想文学。ビロードの紅。

    ずいぶん長いこと途中で挫折して積んだままになっていたんですが、ようやく読了。
    夢みたいな脈絡のなさ。話の筋がしっちゃかめっちゃかで、会話文あるいは地の文(主人公の少年の語り)も変な言葉回しするし、読みづらいことこの上ない。。という印象がずっと続きます。
    しかし、(若干ネタバレですが)まさかとは思ったけどそんな展開!という終わりかた、でした。いやはや。

    15世紀のオーストリアの枯村にて、印刷職工所に現れた不思議な少年、44号・ニューシリーズ864962。
    彼は印刷所の人々や、主人公アウグスト、村の神父や魔法使いなどを、『魔法』の数々で混乱に陥れる。
    常人離れした仕事ぶり、職工の『複製』をつくる、テレパシーやテレポーテイション。シニカルな宗教観でヒューマンを見下したり、アウグストに頼ったり、見放したり…
    とにかくしっちゃかめっちゃかなんですよ。読めばわかる。
    作者トウェインのペシミズムが反映されたストーリーだと、思いました。

    つけづらいけど、(2+4)÷2の☆3で。

  • 舞台は印刷技術が発明された欧州。教会が独占した知識が複製可能になったとき、印刷工の前に謎の少年が現れ、呪縛を小気味よく撃っていく。ユーモアな作風とそれを支える鋭い批評精神に驚く。完全なる原本が改訂新版で文庫化。

    確かにカート・ヴォネガットらSF作家に多大な影響を与え、時間旅行の言及もあるから、「SF」というジャンルに置かれがちですが、そう簡単なものでもないのじゃないのかなと(加えればSFも読み捨てではないという意味で)。人間とは何かという一つの探究だと思う。

  •  偽物版に比べて、様々な要素が加えられている様に感じた。
    (偽物版の内容は既にほとんど覚えていないが...)
    晩年のマーク・トウェインの思想について大変参考になると思う。
    今後、偽物版を再読してみたいと思う。

  • 序盤はぐいぐい読ませる。特に少年が登場して、名前を名乗る辺りまではもうこれは今年読んだ中ではベストか!と思ったが、中盤で失速した。ティムバートンのダメなときの映画に近く、描かれているイメージが共有できないため、ついていけなくなった。全く予測のたたない筋というのはある意味苦痛。

    ラストの独白は素晴らしかったので、やはりこれは未完成作なのかもしれない。

  • 自分の思想の根本にある本。カオス理論に近いのかな。

  • この本には因縁がある。
    たしか中学生の頃トウェイン『不思議な少年』(岩波文庫)に出逢い、その徹底したペシミズムに衝撃を受けた。これはヘッセの『デミアン』と並んで、少年時代の私に深い影響を与えた本だった。
    ところが、この岩波文庫版『不思議な少年』は、なんと偽作だという。
    編集者と伝記作者が共謀し、トウェインの遺稿を改鋳したらしいのだ。
    なぜそんなことをしたのかまったくわからない。何故だろう?
    偽作版は、この真作と最初と最後、および、いくつかのシーンが似ているように思う。
    さて真作版を読んでみると、偽作とはぜんぜん違うストーリーが入っているが、結局、主人公の「不思議な少年」が語り手の少年を連れてあちこちにタイムトリップし、結局決定論的運命論、厭世観に導くという点はだいたい合っている。が、まるで別物である。
    未完成っぽい小説であり、ストーリーもなんとなくまとまっていないように思える。なんだか、焦点がはっきりしないのである。かえって偽作の方が、端的に厭世観まじりの決定論を表出していて、印象的だった。とはいえ、かなり昔に読んだ本なので、今読んだらどう思うかわからない。

  • その国の文化とか根底にあるものを知らんとニュアンスがわからないですね。いつかよみます

  •  前半はかなりおもしろい。印刷技術の黎明期の姿が興味深かった。活版印刷は当時の最先端の技術だったけれど、それに従事しているのは素朴なカトリック教徒、というのが、当たり前だけれどおもしろい前提。考えてみればグーテンベルクが印刷したのは聖書だし。
     天使のようにも悪魔のようにも見える超能力者44号のカリスマには魅力を感じる。こいつは人間ではないな…というか、根本的に話が通じない感じが実に気持ち悪くて恐ろしくて、おもしろい。
     おそらく完成稿ではないということもあって、散漫なところがあるのがやはり残念。後半の妙なラヴロマンスなんて、前半にそんな気配がないものだから唐突に感じるし。ただ、印刷機はすなわち複製機で、だから語り手のアウグストたち印刷工の複製が立ち現れるのだという訳者の解説はなるほどと思った。
     訳は微妙。正確なんだろうけどいまいち日本語としてこなれていない訳文で、傍点が煩わしい。お金が日本円になっているのも気になる。

  • 読み終わらなかった。
    何がしっくりこなかったのだろう?

  • ある意味、本作品によってマーク・トウェインがマーク・トウェインたらしめられたといっても過言ではないと思います。




    ・・・・・書きかけ・・・・・

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