ストーリー・ガール (角川文庫)

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本棚登録 : 226
レビュー : 20
  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042179115

作品紹介・あらすじ

父の仕事の関係で、トロントからプリンス・エドワード島にやってきたベバリーとフェリックスの兄弟。キング農場で個性豊かないとこたちと一緒に暮らすことになった彼らが出会った、すらりと背の高い大人びた少女。虹のような声音でお話を語る不思議な魅力のストーリー・ガールと過ごした多感な10代の日々を、夢のように美しい島の四季と重ね合わせて描く、もうひとつの『赤毛のアン』と呼ばれ愛されるモンゴメリの傑作。

感想・レビュー・書評

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  • この本は赤毛のアンを読んだ方なら多分あの雰囲気に浸ることが出来て満足するでしょう。舞台は夢見がちの女の子の憧れであるカナダのプリンス・エドワード島であることも一層その想いを強くする点です。
    お話の上手な大人びた14歳の少女、セーラ・スタンリーが本の題名になった ストーリーガールそのひと。彼女は母を早くに亡くし父も放浪癖のため一緒に暮らしてはいません。そのため、プリンス・エドワード島のおじやおばのところで暮らしています。この辺りの事情もアンの境遇と似通ったところです。そして、この本の語り手である僕、 べバリー・キングは13歳の少年ですが、父親の仕事の都合で弟のフェリックスと一緒に プリンスエドワード島に住むおじに預けられるところからこのお話は始まります。こんな設定のもとのストーリー・ガールとの出会いだけにぐんぐんお話に引き込まれます。 おじのところには、年の似通った3人のいとこ達がいて、その他に彼らの友達の少女、そしてストーリー・ガールの家の雇い人の少年も登場し、色んな”事件”に遭遇します。 彼らの友情を元に日常の喜怒哀楽が繰り広げられるのです。大人になるにつれて失ってしまいがちな感情が呼び戻されます。 モンゴメリの作品は登場人物がいきいきとしていること、そして、彼らに人生の本質を何気なく語らせているところが読者を惹きつけてやまない点です。 その意味では、この本も道の曲がり角に手元に置いておきたい一冊といえます。

  • 集団でいる少年少女、の方法がアンシリーズより面白かった。

  • モンゴメリが赤毛のアン以上に愛していたというストーリーガール。昔よんだが、還暦を迎えて再び読もうとは❗
    ストーリーガールことセーラ スタンリーをはじめ、ベバリー、フェリックス兄弟、フェリシティ、セシリー、ダン、友達のセーラに雇い人のピーター。この8人の子供たちのプリンスエドワード島での日々が美しい風景描写と

    共に描かれている。
    読んでいて、子供たちに共感しつつ、自分は彼らの親の世代すら越えてしまったというこの現実!
    昔読んだとき、図書館建設費用の寄付金を集めて回ったストーリーガールが、キャンベル氏に掛け算表を読み上げるよう求められるシーンが印象的だったが、今回もこのシーンが素晴らしい!彼女が口に出して言うと、3×3はじつに馬鹿馬鹿しく、5×6は目に涙を誘い、12×12は勝利を告げるトランペットのように響き渡った❗
    どんな声でどのように読み上げるのか、私も聞いてみたい。

  • いかにもモンゴメリらしい、ほのぼのした作品。
    これの前に読んだ『青い城』が自分にはすっごく気に入ってしまったので、恋愛の要素のないこちらの作品は少し物足りなく感じてしまいました。もちろんモンゴメリ好きにはおすすめですが。

  • 大好き。私もお話し得意になりたい。

  • 帯付に究極のラブストーリーと書いてあって
    それに興味を注がれたのだが、どこがラブストーリーなのか判らなかった。いったいどのあたりが?子供たちの日々の生活の中でのささいな出来事を書いてある感じで自分もこんなときがあったな~的なことは感じられたけれどとてもラブストーリーとは思えなかった。(ちょっと恋愛小説を読みたかったので物足りない)

    個性豊かなキャラクターはよかったと思うけれどね

  • 19世紀の終わり頃?のプリンス・エドワード島の農園で暮らす子どもたち8人が織りなす日々が、ストーリー・ガールというお話上手な女の子の物語を交えつつ描かれる。子どもたちは生き生きとしており、その頃のカナダや大英帝国の様子もチラリと見え隠れする。「もう一つの赤毛のアン」という呼び方も「究極のラブストーリー」という帯の広告文言もこの物語の魅力をかえって台無しにするちぐはぐなものに思えた。才能と個性が豊かな子どもたちの、そして彼らを育む一族の、面白くもばかげた、そして真剣で無邪気な物語である。

  • いなか暮らしに憧れる作品。
    言葉回しがきれいで最初はうっとりと楽しめる。
    ・・・・・・が、延々少年たちの生活やストーリーガールの語りばかり綴られておりシマリがない。
    だんだん読むのがかったるくなった。

  • 舞台はカナダ、プリンス・エドワード島。
    トロントから父親の仕事の都合でその島に預けられることになった13歳と11歳の兄弟が、美しい「キング農場」で年の近い従兄妹たちと暮らす日常の風景が描かれます。
    男の子が語り手なんてモンゴメリの作品には珍しい…

    美しくうぬぼれ屋のフェリシティーに、優しくおとなしいけれどじれったいセシリー。いつも妹のフェリシティーと言い争ってばかりいるダンに、農場の雇い人で学はないけれど夢を持っているピーター。
    その中でも極めつけは、「ストーリー・ガール」と呼ばれるセーラ・スタンリーです!
    彼女の口で語られる物語の魅力っていったら!!
    北欧神話やギリシヤ神話、祖先にまつわるお話に近所の住人の隠されたロマンスまで、少年少女たちは農場のリンゴの木の下で固唾を呑んでストーリー・ガールの紡ぎ出す世界に酔いしれます♪
    子供っぽいイタズラや大人顔負けの悩みや葛藤を抱えて成長していく子供たち。
    「もうひとつの赤毛のアン」と呼ばれる作品なだけに、モンゴメリの魅力が満載。とても楽しく読めました☆
    こういう作品を読むと人間もまだまだ捨てたもんじゃないなと思えます。

  • 赤毛のアンの時代にも中二病はあったんだなあとなんだか嬉しくなった。
    今よりずっと純朴で信仰深かった人々。窮屈でもあり自由でもあった古き良き時代。
    得るものと失うものは等価なのだと感じた。
    昔よりずっと便利で豊かで自由で、それでいて制約が多くて貧しい現代。幸せでもり不幸せでもある今を生きるしかないとわかっているのだけれど。
    この時代に行ったら今以上に不平を言うのもわかっているのだけれど。

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著者プロフィール

大阪生まれ。大阪外国語大学(現大阪大学外国語学部)デンマーク語学科卒業。主として北欧の本の紹介、翻訳につとめる。

「2020年 『おかあさんの あんでくれた ぼうし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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