悪魔の辞典 (角川文庫)

制作 : Ambrose Bierce  奥田 俊介  倉本 護  猪狩 博 
  • KADOKAWA (1975年4月7日発売)
3.29
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  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042364016

悪魔の辞典 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 先日カルロス・フエンテスの「老いぼれグリンゴ」を読んだら面白くて、そしてこのグリンゴはメキシコに渡って消息を絶ったアンブローズ・ビアスがモデルだと聞いて、この本を借りてきました。悪魔が出てくるわけではありません。シニカルな解釈の辞書です。鋭いものもある一方、少し時代遅れだったり、どこが面白いのかよく分からないものもあったりであれですが、「老いぼれグリンゴ」の老グリンゴならこういうことを書きそうだと思いました。

  • 2016年5月19日読了。小説家・新聞編集長だったA・ビアスによる皮肉と諧謔に満ちた「辞典」。英語の駄洒落は訳されても分かりにくいものだが、権威や既成観念に挑戦するかのような物言いは面白い。一人でこれを書き上げたと考えると著者の注いだ労力と知力には頭が下がるが、政治や宗教、人間性に対して異議を唱える文句はよくても、人種差別や女性蔑視のような観点は現代ではいただけないな・・・「差別」意識にとらわれず思っていることを発信可能だった過去の時代は、見ようによっては「よい時代だった」とも言えるのか。「悪魔の辞典」というテーマは魅力的なようで、その後も多くの著者によって同様の作品が生み出された模様、機会があれば読んでみたい。

  • さいたま市 キクヤ書店 090-1658-4250

    お風呂でちょっとずつ読んでたけど、普通につまらない。
    エセインテリがニヤッとするだけの本だ。

  • 大自然と迷信に囲まれたオハイオ州の田舎で育ち、南北戦争をくぐり抜けた後にペンを握った筆者が冷笑と毒舌の限りを尽くして執筆した奇書。
    現代では想像もつかないような着眼点と比喩の数々に翻訳者の苦悩が忍ばれる。
    ビアスの名前が記憶にあったのは漫画版ドラえもん大長編『のび太の日本誕生』の中で、1ページ使って淡々と紹介される「世界各地の神隠し」の事例に取り上げられていたから。
    その中でビアスは「1913年メキシコ・チワワ州において行き止まりの洞窟に入ったまま出てこなかった」と紹介されている。

  • 当時、流行っていた。
    もっとも、直接のきっかけは、「パタリロ」の中で引用されていたからだったようにも思うが・・・(笑)
    内容についてとやかく言うことはないだろう。こういう本を手元に置くのは、基本的にひねくれものだ(笑)。

  • 請求番号:937/cB58 
    資料ID:00276941
    配架場所:図書館3階東館

    【感想文 by T.H】
    人間にできて、動物にできない事とは何であろうか?
    それは、物事を上から見ることだ。自分を取りまく常識に疑いを持つことであり、動物にはその能力を持つ必要がないし、する必要もない。
    本書はその人間が持つ疑問力をこの上なくブラックユーモアを交えて発揮されていると言える本である。この世の様々な言葉が非人間的な悪魔の視点で強烈に皮肉られている。性格がひん曲がった人間には大いに楽しめる一冊。

  • 今週は、アメリカ民主党全国大会。先週は、共和党全国大会。どちらも大会も今一つ盛り上がりに欠けていた。サプライズがなかったからか。この本は、大統領president(n)を以下のように定義している「国中のおびただしい数に及ぶ人間がそのうち誰一人として大統領に選びたいとは思っていないことが明白に知られている―これはこうした連中についてだけ言えるのだが―少数グループの指導的人物」。今回の大統領候補はどうなのだろうかとふと思った。

    そしてもう1つは、nominate(v) 「(大統領に)指名する」。「政治的最高課税額にふさわしき者を指名する。野党の罵詈雑言(ばりぞうごん)の矢面に立たせるために、適当な人間を推挙する」。そうなのか。オバマ、ロムニー候補とも多額の選挙資金を集めているし、特にロムニー候補の場合、ヘッジファンドの経営者として莫大な収入を得ていたから言いえて妙だ。

     この辞典は、「悪魔」と付くだけに表の辞書的な意味とはかけ離れたしかし、地に足のついている意味が記されている。

     アメリカならではと思う言葉の定義の仕方がある。たとえば、「うそつき」を意味するliar(n)。「勝手気ままにうろつき回り、掠(かす)め取る職業に従事する法律家」。Lawyer(n)「法律家」に関しては次のように書いている。「法律の抜け穴に長じた者」。なかなかうまい定義だな。

     最近起きた出来事に関連する言葉では、次のものがある。たとえば、diplomacy(n)「外交手腕」を「自国のために虚偽を申し立てる愛国的術策」とある。中国政府及び韓国政府の対日政策にそのままぴったり当てはまる。

     ハーバード大学でカンニング疑惑がニュースになっていた。plagiarize(v)「剽窃(ひょうせつ)する」。ここでの定義は「ただの一度も絶対に読んだことのない他の作家の思想や文体をちょうだいする」とある。ウイキペディアからコピペしてみんな同じことを書けば、わかるというもの。

     納得のいかない価格と言えば、東京電力の電気料金の値上げ。price(n)「値段」に関しては、「元値に、それを要求する際の良心の消耗に見あう手ごろな額を足したもの」とある。東電に良心の消耗に見あうだけの手ごろな額なんてあるか、はてなマークが無限に浮かんでくる。

     この中にはないが1つ浮かんだので書いてみる。それは、「カネのかからないクリーンな政治」だ。モクモク訳ならこうする。「張り紙に掲げた目標のごとく、達成されることのないエアー標語。事務所、秘書、調査費など経費がかさむのを知っていながら、受けると思ってマスコミも連呼する。聞くだけで冷え冷えする」もう少し、一世を風靡した野茂秀雄投手のトルネード投法のごとく、ひねりがほしいかな。

    この本を読めば、今日からあなたも立派なひねくれ者になれます。頭の体操をしたい方にもおすすめです。日本の小・中・高ではまず推薦図書のリストには載らないな。それどころかブラックリストに載る本だ。何しろ「素直、誠実な人になりましょう」が大好きな学校教育関係者だから。実際は、この本を読まなくても十分ひねくれ者検定の1級を取得しているハイレベルの方もいらっしゃる。

  • ブラックユーモアがお好きという方なら本棚に入れておいていいと思います。

  • たまに手に取ってパラパラと捲るもの。
    思わず笑いが、こぼれてくる。
    皮肉っぽい小気味良さもあれば、
    注釈の必要な知識めいたところもある。
    デカダンスや退廃芸術を専攻していた折、購入。
    現代文明と人間のあれそれを考えるときにも有効で、
    手元に置いて然るべきかと思う。

  • 新聞のコラム欄によく引用が掲載されるので読んでみました。
    原典は1911年発行ですから、100年前の本なのですが改めて人間の営みというものは本質的に何も変わらないということを認識させてくれる良書です。
    構成としては、著者であるアンブローズ・ビアスが様々な単語の意味を綴っていくものなのですがその内容が強烈過ぎて笑えます。
    内容を明かすほど野暮なことはしませんが、電車の中でひとりで読む時は注意してください。
    思わずニヤリとしてしまうことが多々あると思います。

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