七つの人形の恋物語 (角川文庫)

制作 : 金子 國義  矢川 澄子 
  • 角川グループパブリッシング
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本棚登録 : 420
レビュー : 60
  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042404040

感想・レビュー・書評

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  • 愛するが故に憎みひどい仕打ちをし、しかし、七つの人形を介しては優しく楽しく振舞う・・・心の矛盾のさまが若い頃の自分を見てるようで、彼の心が手に取るようにわかった。
    七つの人形を介して人形使いを少女の成長や心の葛藤を描く、さすが、ギャリコ。珠玉の作品。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「愛するが故に憎みひどい仕打ちを」
      或る意味サナギから、蝶に変身する話ですよね、気付かなければ殻は破れない。人生は、そう言うモノなのか、気付...
      「愛するが故に憎みひどい仕打ちを」
      或る意味サナギから、蝶に変身する話ですよね、気付かなければ殻は破れない。人生は、そう言うモノなのか、気付かないままだと悲惨だなぁ、、、
      2013/02/27
  • 全部が違うけど、それぞれがお互いの幻覚的な哀しさがある。ハッピーエンドなのだろうが人形ののちを想像できない辛さがある。

  •  ベタに好きだ。
     愛し方がわからないんです、キャプテン・コックは。
     だからイライラしちゃってあたるしかできなくて、
     力でねじ伏せようとしてる。

     でも、理解してくれる子でよかったね、ムーシュが。
     そうなると…やはり心のどこかに孤独を抱えている
     人同士の方が、わかりあえていいのかしら…

     まあ孤独を感じない人なんていないけれどさ。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「愛し方がわからないんです」
      ギャリコの優しさがストレートに出た作品。彼が書く多くの主人公は、何所か屈折していますが、その「判り難さを気付い...
      「愛し方がわからないんです」
      ギャリコの優しさがストレートに出た作品。彼が書く多くの主人公は、何所か屈折していますが、その「判り難さを気付いてあげて」と言われているようで切ないです。。。
      2012/11/28
  • いつも、ギャリコの作品が持っている優しさの力に救われています。

  • 世界観はやはり好き。
    悲しい話なのに心温まる。そしてなんともいえない余韻が残る。
    「ジェニィ」もすごい好き。

  • 初ギャリコ。
    表題作、実に奇妙で美しい物語だった。

  • 2017年10月7日に紹介されました!

  • 「七つの人形の恋物語」「スノーグース」の二作が収められている。
    作者は「ジェニー」「トンデモねずみ」で知られたポール・ギャリコ。

    本作は大人向けに書かれた童話である。

    「七つの人形の恋物語」

    人形芝居の一座が旅回りをしている途中に、ムーシュ(蝿)という名の女の子を拾う。

    女優志願だった彼女はどこへ行っても必要とされず、ストリップ小屋でさえお払い箱となり、小さなスーツケースだけ持って行くあてもなくセーヌ河へと向かう。
    人生に絶望して身投げをしようとしているのだ。

    そこで彼女に声をかけたのは、一人の人形の男の子。
    不思議に思って近づいていったムーシュは、ごく自然に男の子と話し始める。

    ムーシュは人形に命をふきこむように、お話ができるという特異な才能をもっていたのだ。
    そして、一座と一緒に旅回りに出ることになる。

    座長であるキャプテン・コックは冷酷で非道な男。
    なぜかムーシュの純粋無垢な性質を嫌い、彼女につらくあたる。

    彼のあやつる人形は7つ。巧みに声色を使い分けながら男、女、動物たちを自在にうごかしてゆく。
    決して表舞台には出ないけれど、人形を演じさせることにつけては一流。

    ムーシュのおかげで名声をはくす一座。

    7つの人形に愛情を注ぎ、時に母親のように慈愛をこめて相対するムーシュ。
    ムーシュが人形に限りない愛情を注いでいくのを見るにつけ、しだいにキャプテン・コックは破滅的になっていく。
    その理由は……


    読者がごく自然に人形芝居の観客となるように、物語の導入部があり、そして7体の人形とわずか3人の生身の人間だけが登場する。

    人形のひょこひょこ動くさま、人形一つひとるが異なった性格を(かなり個性的な)おもいっきり打ちだして喋るさまなどが面白い。

    身をせりだして人形芝居を観ているような感覚になる。

  • 「スノーグース」、表題作。両作とも、少し変わった人物が登場するが、名作いや傑作だろう。人形芝居のフィクションめいた幻惑感。この物語たちは心に刺さったトゲを抜いてくれる。しかし、キャプテン・コック(ミシェル・ペエロ)とムーシュは別れるべきだと私の倫理は考える。 4

  • ポール・ギャリコの愛の物語、二篇。

    スノーグース
    孤独な醜い男と、その男の心の美しさを知ったひとりの少女とのあたたかくも哀しい物語。

    短い物語で哀しい終わり方なのに、ギャリコの手にかかると重苦しさも湿っぽさもない。
    哀しいのに、何故か心があたたかい。
    不思議でやさしい物語。

    七つの人形の恋物語
    仕事もお金もないやせっぽちの少女は、今にもセーヌ川に身を投げようとしていた。そんな少女に声をかけたのは人形芝居の人形だった。

    生きる希望を失った少女は人形たちに声をかけられ、死のうとしていたことさえ忘れてしまう。人形芝居の仲間入りをして、少女は笑顔と本来の魅力を取り戻す。
    ファンタジー色の強い作品であるが、子供騙しのくだらない物語で終わらないところがギャリコだと思う。

    今まで読んだポール・ギャリコの作品はどれもやさしさとあたたかさに溢れている。
    少年少女に是非読んでもらいたい作家さんだ。
    また、日常に疲れたときにも、ギャリコの物語はトゲついた心をもやさしく包んでくれる。

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