七つの人形の恋物語 (角川文庫)

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本棚登録 : 457
レビュー : 64
  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042404040

作品紹介・あらすじ

虚と実、仮面と素顔とが人形芝居の舞台の内と外で演じられる、キャプテン・コックとムーシュの波乱に富んだ愛の物語『七つの人形の恋物語』。代表作『スノーグース』も収録、ギャリコファン必携の一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 愛するが故に憎みひどい仕打ちをし、しかし、七つの人形を介しては優しく楽しく振舞う・・・心の矛盾のさまが若い頃の自分を見てるようで、彼の心が手に取るようにわかった。
    七つの人形を介して人形使いを少女の成長や心の葛藤を描く、さすが、ギャリコ。珠玉の作品。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「愛するが故に憎みひどい仕打ちを」
      或る意味サナギから、蝶に変身する話ですよね、気付かなければ殻は破れない。人生は、そう言うモノなのか、気付...
      「愛するが故に憎みひどい仕打ちを」
      或る意味サナギから、蝶に変身する話ですよね、気付かなければ殻は破れない。人生は、そう言うモノなのか、気付かないままだと悲惨だなぁ、、、
      2013/02/27
  • 全部が違うけど、それぞれがお互いの幻覚的な哀しさがある。ハッピーエンドなのだろうが人形ののちを想像できない辛さがある。

  •  ベタに好きだ。
     愛し方がわからないんです、キャプテン・コックは。
     だからイライラしちゃってあたるしかできなくて、
     力でねじ伏せようとしてる。

     でも、理解してくれる子でよかったね、ムーシュが。
     そうなると…やはり心のどこかに孤独を抱えている
     人同士の方が、わかりあえていいのかしら…

     まあ孤独を感じない人なんていないけれどさ。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「愛し方がわからないんです」
      ギャリコの優しさがストレートに出た作品。彼が書く多くの主人公は、何所か屈折していますが、その「判り難さを気付い...
      「愛し方がわからないんです」
      ギャリコの優しさがストレートに出た作品。彼が書く多くの主人公は、何所か屈折していますが、その「判り難さを気付いてあげて」と言われているようで切ないです。。。
      2012/11/28
  • いつも、ギャリコの作品が持っている優しさの力に救われています。

  • 世界観はやはり好き。
    悲しい話なのに心温まる。そしてなんともいえない余韻が残る。
    「ジェニィ」もすごい好き。

  • 痛さがあるのに妙に綺麗な話。どっちも。愛されたい、必要とされたい。でも片方は命を助けて尽くすのに、片方は愛したい者を痛めつける。「スノーグース」死んだ男のそばを離れない鳥なんて見た日にゃ泣きそうだ(/_;)「七つの」人形たちがほんとに生きてるみたいで、一座の芝居観に行きたいわ、かぶりつきで。でもフランスの人形って怖いんだよな(¯―¯٥)セサミストリートみたいならいいのに。ムーシュに甘える赤毛とキツネが可愛い(*´∀`)

  • オゼキさんリコメンド

    表題作ともう一編「スノーグース」の2作からなる中編集。

    さすがに30年の時の評価を経て来たことはあり、たぶん訳文の妙も手伝って、優しい気持ちで読めた。

  • 往来堂書店『D坂文庫2012冬』から。
    表題作と『スノーグース』の二編を収めた一冊。どちらも悲劇的な話なんだけれど、深い愛情がじわっとにじみ出てくる。だから、悲しいストーリーとは反対に読後感にはあたたかいものが混じる。
    人形が言葉を発するという表題作の設定も、一見すると奇抜かつチープなものに思えるけれど、一旦ストーリーに"入って"しまうと、この設定は愛情を表現するための効果的な方法だということがよく分かる。
    心が痛んだ時や乾いた時にもってこいの一冊。

  • 2017年10月7日に紹介されました!

  • 「七つの人形の恋物語」「スノーグース」の二作が収められている。
    作者は「ジェニー」「トンデモねずみ」で知られたポール・ギャリコ。

    本作は大人向けに書かれた童話である。

    「七つの人形の恋物語」

    人形芝居の一座が旅回りをしている途中に、ムーシュ(蝿)という名の女の子を拾う。

    女優志願だった彼女はどこへ行っても必要とされず、ストリップ小屋でさえお払い箱となり、小さなスーツケースだけ持って行くあてもなくセーヌ河へと向かう。
    人生に絶望して身投げをしようとしているのだ。

    そこで彼女に声をかけたのは、一人の人形の男の子。
    不思議に思って近づいていったムーシュは、ごく自然に男の子と話し始める。

    ムーシュは人形に命をふきこむように、お話ができるという特異な才能をもっていたのだ。
    そして、一座と一緒に旅回りに出ることになる。

    座長であるキャプテン・コックは冷酷で非道な男。
    なぜかムーシュの純粋無垢な性質を嫌い、彼女につらくあたる。

    彼のあやつる人形は7つ。巧みに声色を使い分けながら男、女、動物たちを自在にうごかしてゆく。
    決して表舞台には出ないけれど、人形を演じさせることにつけては一流。

    ムーシュのおかげで名声をはくす一座。

    7つの人形に愛情を注ぎ、時に母親のように慈愛をこめて相対するムーシュ。
    ムーシュが人形に限りない愛情を注いでいくのを見るにつけ、しだいにキャプテン・コックは破滅的になっていく。
    その理由は……


    読者がごく自然に人形芝居の観客となるように、物語の導入部があり、そして7体の人形とわずか3人の生身の人間だけが登場する。

    人形のひょこひょこ動くさま、人形一つひとるが異なった性格を(かなり個性的な)おもいっきり打ちだして喋るさまなどが面白い。

    身をせりだして人形芝居を観ているような感覚になる。

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著者プロフィール

1897年NY生まれ。コロンビア大学卒。デイリー・ニュース社でスポーツ記者として名を馳せた後、作家に。1941年に発表した『スノーグース』が世界的ベストセラーとなり、作家としての地位を不動のものとした。無類の猫好きとしても知られる。1976年没。

「2008年 『七つの人形の恋物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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