夢果つる街 (角川文庫)

制作 : 北村 太郎 
  • 角川書店
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本棚登録 : 147
レビュー : 17
  • Amazon.co.jp ・本 (514ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042450023

感想・レビュー・書評

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  • くたびれ廃れた街。ザメイン。
    暗い過去と持病を抱えた警部補ラポワントは、今日も希望のないこの地域をパトロールする。

    殺人事件が軸であることは間違いない。ただ、本作の魅力はこの街自体。腐りきった土地。売春婦。浮浪者。麻薬。堕ちゆく人々。未来はない。

    ラポワントの信条はどこまで貫けるのか。行く末を見守る読者。

    罪とはなにか?罰とはなにか?
    街の行く末に哀しみが押し寄せる。人生の節目節目に読みたい傑作。

  • いやー。
    この本、1988年の『このミス』海外部門で一位だったんだけど、
    ちょーーーーつまんなかったです。
    なんで、こんなのが一位だったのかな~???

    ストーリーは
    吹き溜まりの街、ザ・メイン。いろんな人間たちが破れた夢を抱えて生きている。ラポワント警部補は毎日パトロールを欠かさない。ここは彼の街であり、彼が街の“法律”なのだ。そしてラポワントにも潰えた夢があった…。それは奇妙な死体だった。胸を一突きされて、祈るような格好で路地にうずくまっていた。イタリア系らしい若い男だった。街を知りつくしたラポワントは、難なく最初の手がかりをつかんだ。だがやがて浮かびあがるのはまったく意外な犯人、そしてそこにも街の悲しい過去があるのだった―。

    っつうお話なんだけど、
    なんかね~、だらだら書かれてて、それが500ページもあってね、読み終わるのに4日もかかってしまったわぁ。最近の私じゃ珍しいペース。
    しかも、推理小説と言われるほどハラハラドキドキ感もなかったし、本の大半は主人公がどうやって毎日を過ごしてるかってこと。
    カナダの警察って、殺人事件があっても週末はちゃんと休みなんだ~。
    のんびりしてるよなぁ。

    ああ、なんか時間、損した気分。。。。

  • 売春宿やダンスバーなどモントリオールの吹き溜まりの町ザ・メイン。
    ここで起きた殺人事件をラポワント警部補は彼なりに、この町のルールなりに解決して行く。
    罪悪とは?犯罪とは?と考えてしまう。
    頭の中ではレオンのジャン・レノやブルース・ウィリスをラポワントの重ねてしまった。

  • このミス海外編1988年版1位。フロストシリーズみたいな壮年の刑事が主役の警察小説。事件自体は単純だし謎解きを楽しむのじゃなくリアルな人間模様やもの寂しい雰囲気に浸る感じ。文学っぽい。後半は雰囲気を楽しむこつが分かって面白いのですが、進まないです。大型連休があって本読む時間がなかったってのもあるのだけど2週間以上かかった。翻訳の問題なのかもしれないけど文章がすんなり頭に入ってこなくって、すぐ関係ないこと考えたりしてまう。惜しい。

  • 海外ミステリのランキングとかでえっらい高い評価が
    なされております。読んで見て悩みました。
    えーと・・俺が悪いのかな?・・・わからん・・・

  • 読了後、タイトルぴったりだな、と感じたのを憶えている。それだけ。再読しないと。

  • 邦題がいただけない気がするなあ。
    ザ、メインでいいじゃないの。
    この街がまさしくメインの物語だもの。
    メインで這いずり回る人々が、悲しくも、穢れている。
    別にたいしたストーリーじゃないし、事件も犯人も意外性はなく、メインにふさわしいだけ。
    まあ、ラポラントは、魅力的だな。
    この重く、苦しいカナダの汚れた街の空気を味わう作品だね。

  • 「パールストリートのクレイジー女たち」を読んだ後にこれを読んでみた(読んだのは他に「バスク、真夏の死」くらいか)原題であり物語の舞台でありある意味小説の主役でもある街、ザ・メインがパールストリートと重なる。どちらも社会の底辺のスラム街だが、パールストリートは基本的なタッチは「明」で未来ある少年はそこから出ていく。ザ・メインは惨めにも逞しくも生きる人々を死ぬまで見守る「暗」。カードの裏と表。少年も本書の刑事もフランス系のラポアントだ。もっとも「ぼく」は小説家になったのだが、トレヴェニアンは自分自身に加え、自身の創造した主人公の少年時代をジャン・リュック・ラポアントに重ねたのだ。
    謎解きを目的としたミステリーとしてはさほど面白いものではないと思う。犯人が誰かはさほど問題になっておらず、ストーリーへの絡みも浅く、最後のネタばらしは肩透かしでさえある。トレヴェニアンが書いているのは、ザ・メインに蠢く娼婦、浮浪者、老人、犯罪者ら、社会からはひとからげに取るに足りない扱いをされながら、ラポアント刑事のように寄り添い続ければ見えてくる、彼ら一人ひとりの「言い分」だ。

  • カナダという国にはどういうわけか良い印象しかありません。
    それは何も知らないからなんだけど。
    なんとなく寒いけれどクリーンな感じがするんです。
    ま、海外はどこも観光だけじゃわからないこと、住んでみないとわからないことがたくさんあるんですけどね。
    本書は冬のモントリオールを舞台にしています。
    カナダの冬だから暗いのは当然なのですが、移民の吹き溜まりである下町を取り上げているせいか、話全体がどんよりと暗いです。
    それが何だか意外でしょうがありませんでした。
    主人公のラポワント警部補はうだつの上らない(上げようとしない?)頑固者の中年警部補。
    愛妻を早くに亡くし、何もないアパートでやもめ暮らしをしています。
    だけど本当は優しいいい人なんですね~。
    ま、ハードボイルドにはありがちですが。
    身元不明の死体を調査するためにこの街の住人たちと接していくわけなのですが、相手は売春婦、浮浪者、与太者と社会の底辺にて蠢いている人々ばかり。
    その描写が素晴らしく、思わず熱中して読んでしまいます。
    哀しい現実、それでも生きていかなきゃいけない人々。
    最後にはなんだかやり切れない気持ちになります。
    じんわりと事件を解決していくわけですが、読み応え十分!
    実はトレヴェニアン作品は2作目。
    本当は「シブミ」を読みたいのですが、なんせ順番に読んでいかないと気がすまない性分。
    これが災いして初期の古い作品ばかり読むはめになる私。
    でも、本書は読んでよかった!と思っています。

  • 殺人事件から始まるが、全くミステリではない。ザ・メインという猥雑で貧しい街とそこに暮らす人々を、主人公の老刑事を通して描きだしている。スピード感は皆無だが、この作品の魅力は、無骨で一つの生き方しかできない主人公だろう。彼は自らの死を意識するようになり、改めて周囲の人々を違った目で見るようになる。どんな人間でもいくつもの面を持っていて、そこと折り合いながら何とか生きていく。結末に少し明るさが見れて嬉しかった。

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