Yの悲劇 (角川文庫 ク 19-2)

  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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本棚登録 : 585
レビュー : 50
  • Amazon.co.jp ・本 (429ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042507161

作品紹介・あらすじ

大富豪ヨーク・ハッターの死体が港で発見される。毒物による自殺だと考えられたが、その後、異形のハッター一族に信じられない惨劇がふりかかる。ミステリ史上最高の傑作が、名翻訳家の最新訳で蘇る。

感想・レビュー・書評

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  • 何の予兆もなくいきなり照明が落とされたかのような第三幕の幕切れ。しかし、ドルリー・レーンだけには見えていた。悪魔に魂を売ってしまった犯人の燃えるような目を。殺人への欲望を抑えることが出来なくなった犯人が、レッドラインを越えてしまったことを。一人苦悩するドルリー・レーン。彼の下した鉄槌は、彼自身にも生涯に渡って暗いものを背負わせることになるのだろう。

    狂気に満ちた屋敷、悪名高き異形の一族ハッター家、そして姿形の見えない犯人のおぞましい衝動。クールなロジックによって導き出された犯人の真のターゲットに思わず唸り、犯人の行動に戦慄を覚える。同時にハッター家の面々が醸し出す異常なオーラに引き寄せられ、なかなか逃れることが出来ずにいた。

    悲劇の真相に薄ら寒さを感じながらも、哀しみに満ちた余韻が後をひくミステリである。

    • 地球っこさん
      nejidonさん、こんにちは!
      コメントありがとうございます(*^^*)
      nejidonさんの20歳の頃、そうなんですか!
      私はその...
      nejidonさん、こんにちは!
      コメントありがとうございます(*^^*)
      nejidonさんの20歳の頃、そうなんですか!
      私はその頃、なぜか警察小説にはまってました。あとは自己啓発本。
      今とは全然違います。
      読書の傾向も年とともに変わっていきます。nejidonさんもそうでしょうか?

      エラリー・クイーンは初めて今年読み出しました。昔から人気のあるミステリって、いつのまにか読んだつもり、知ってるつもりになってるんですよ、私。
      たぶんブックガイド好きなので、そこであらすじとか読んで……って感じです。
      今年はエラリー・クイーンたくさん読んじゃおうと思ってましたが、あっという間に師走が近づいてます。
      年々、時間が経つのが早い!
      でも、本を読むのは遅い!

      今年読んだ本を見返すと、私の本棚ってバラバラですね(^o^;)
      これからも、古今東西問わずお気に入りの作家さんの本は全部読んでみたいです。現代作家さんは迷っちゃうので『この作家この10冊』『この作家この10冊2』を参考にしてます。
      まだ本棚に載せてませんが、山本淳子さん『源氏物語の時代』があまりにも面白くて、この時代のことももっと読みたいな。
      nejidonさんの書かれたレビュー齋藤孝さん『なぜ本を踏んではいけないのか』のおすすめも読みたいし、そうそう井上靖、辻邦生、庄野潤三作品も!
      もうどうしましょう〰️?

      長々とまとまりのないことを書いてしまいました。
      nejidonさんの本棚は、私の知らない世界が広がっていて、いつもほわぁー( 〃▽〃)となります(なんという語彙力のなさ!)
      これからもnejidonさんのレビュー楽しみにしてます♪
      2019/11/29
    • nejidonさん
      地球っこさん、こんばんは(^^♪
      丁寧なお返事をくださって、ありがとうございます!
      はい、それはもう、年代と共に読書傾向は変化してきてい...
      地球っこさん、こんばんは(^^♪
      丁寧なお返事をくださって、ありがとうございます!
      はい、それはもう、年代と共に読書傾向は変化してきていますとも。
      膨大な時間があった10代・20代の頃は、大作にずいぶんチャレンジしました。
      今は読書時間そのものが貴重なので、本当に読みたいものだけ選り分けています。
      エラリー・クィーンを今から読んだら、寝不足になってしまうので、
      昔読んでおいて良かったですよ・笑

      XYZの次は国名シリーズでしょうが、私のお勧めは「災厄の町」かな。
      「配達されない3通の手紙」というタイトルになって映画化もされました。
      お好みに合うかどうかは分かりませんが、入手されましたらぜひぜひ♫

      私も読みたい本がますます増え続けています。
      以前お話した「読書ノート」には、読みたい本のタイトルがズラリと・・
      不思議なもので、少し時間をおくとそれも変化するのです。 
      そしたら、消去したり付け加えたり。山本淳子さんも入っていますよ!
      地球っこさんのレビューは作品への愛があふれていますよね。
      そこがとても好きです。私も真似たいのですが、どうも無理みたいで(;´・ω・)
      こちらこそ、これからも楽しみに読ませていただきます。
      また興味深い本がありましたら教えてくださいね。
      2019/11/29
    • 地球っこさん
      nejidonさん、ありがとうございます!
      『災厄の町』タイトルだけは知っています。ミステリのガイドブックにも載ってました。ぜひとも読んで...
      nejidonさん、ありがとうございます!
      『災厄の町』タイトルだけは知っています。ミステリのガイドブックにも載ってました。ぜひとも読んでみます(*^^*)
      本当に読みたいものに出会えたときは、心が震えます。そんな読書体験があとどれくらい出来るのだろう。
      私もnejidonさんの読書ノートのお話からはじめましたよ♪
      読みたい本のタイトルを消したり付け加えたりすること自体が、とても楽しい時間ですよね。
      2019/11/29
  • かなり期待して読んだのだけど、その期待が裏切られることはなかった。
    すごいと思った。
    まさかの連続だった。
    そして、気が滅入る結末。まさに悲劇。
    犯人が誰かを知ったらもう一度読む気にはなれそうもない。

    最後のサム警視の疑問に納得出来る答えが用意出来ない。
    この薬は大丈夫だと思ったの?
    でもそれならわざわざ飲まないよね。
    でも何か細工したような気配は見つけられず…

    私も最後まで計画通りにやってほしかったよ。

  •  あまりに風変わりな一族の面々が揃うヨーク・ハッター家。ヨーク・ハッターの自殺体が見つかり、その二か月後にはハッター家で毒殺未遂事件が起こる。警察は元俳優であり過去、殺人事件を解決した経験を持つドルリー・レーンとともに事件の真相解明を試みるが…

     ミステリ史上屈指の名作との誉れの高い作品ですが、自分はなかなか読んできませんでした。というのも、エラリー・クイーンの作品はロジック重視のイメージが強かったので、ミステリに人間ドラマとか社会性がプラスされてる作品の方を読んでるうちについつい後回しになってしまっていたからです。

     しかしいざ『Yの悲劇』を読んでみるとかなりの面白さでビックリ! ヨーク・ハッター家の設定がとてもゴシック的で気に入ったという点もあると思いますが、
    不可思議な凶器の謎、殺人事件後も起こる事件、明らかになるハッター家の真実と、ロジックや証言一辺倒にならない展開が面白かったからだと思います。

     ロジックという点では前作『Xの悲劇』が上な印象ですがインパクトと物語性ではこの『Yの悲劇』が上の印象です。

     事件の真相もまた奇怪です。きちんと論理で事件自体は解明されるものの、奇怪と論理、この二つが見事に合わさっているからこそ、この作品は名作として名を残したのではないかと、と思います。

     そして何と言ってもレーンの下した最後の決断…。ハッター家の事件の真相や犯行に至るまでも悲劇的かもしれませんが、彼がこの事件に関わってしまったこと自体がまた悲劇だったのかもしれません。そうした寂寥感もこの作品が名作として語られる所以ではないでしょうか。

     ミステリ好きなのに『Yの悲劇』を読んでいないという胸のしこりがようやくとれたのにホッとするとともに、早く読んでおけば良かったなあ、と心底思いました。

  • ミステリー小説を読んでいると何度か目にするこの作家とこの題名。

    いつか読んでみたいと思いつつ、外国人作家ということで少し敬遠してしまっていたがやっとAmazonでX,Y,Zの3冊をてにいれた。

    Xの悲劇はハードボイルド感漂う私の苦手分野っぽかったが、こちらはハッター家で次々と起こる謎の事件。私の好みの展開。

    現代の小説家たちが手本にしているだろう推理小説だから、きっとどこかで見たことあるトリックで、当たり前の人が犯人なのだろうと読み進めると、しっかり騙され、しっかり楽しまされてしまった(^_^;)


    登場人物に慣れたというのもあるが、、、
    Xの悲劇よりも夢中になって読むことができた(*^^*)

  • ドルリー・レーンの第二作目。
    一般的にはXとYの悲劇が有名だそうですね。



    犯人についてですが、まさかまさかとは思っていましたが、こいつが犯人か…とは思いました。
    脚立の描写などの描写で、最後の方ではこいつか…?とは思ってはいましたが…。
    ただ、あの勘違いは英語ならではだと思うので、日本人には言われてもピンとはきませんね。
    あとは動機。殺人を行うのに特別な理由は要らないとは言いますが、何というかあんまり納得できないというか…。


    私が一番気になるのは、最後のエピローグの所で、ドルリー・レーンの不審な物言いですね。
    何故間違ってしまったのか。…もしかして…。

  • 名作かぁ…。んー個人的に合わなかったかな。探偵のスタンドプレーがヒドすぎるw
    ここまでくると神レベルですよ(゜_゜)ラストもしかりだけど。利用されるだけ利用されて警察優しいな。見取り図にもヒントがあるので犯人特定は難しくない。あと6月に牛乳一週間放置はヤバい。

  • It was written that there was something wrong with this family genetically, but in the end, I did not know it.

  • 言わずと知れたエラリー・クイーンの傑作。30数年ぶりの再読は越前敏弥の新訳で。推理小説の歴代ベスト作品を選ぶとしたら,誰もがベストいくつかには選ぶであろう作品。細かいディテールにこだわる作風だからか,例えばクリスティーの諸作品に比べると,有名な割にはそれほど読まれていないのかもしれません。まだお読みでない皆様,是非ご一読を。

  • H30.08.17 読了。

    いやー、面白かった。
    古典的な作品だけど、文学って堅い感じはないし、エンタメだなぁと思うので。
    犯人は誰か、最後の最後まで全然わからなかったし、それを楽しめて読める話って流石だと思う。
    基本的に推理物で展開が二転三転するのは、振り回されてる感があって好きではないのだけど、この作品はちょうど良い。
    もっと長いとダレるかな、と思う。

    私の理解力が乏しくて、最後の結末が理解できなかったが調べてみると、なるほどなぁ。
    良い余韻。

  • 2018.8.15

    衝撃の犯人。
    ラスト数行の衝撃も良い。
    この本の魅力は衝撃の犯人ってところより、ラストのレーンの行いなのかなあ。
    犯人よりラストが衝撃だった。
    レーン黙っているから警視かわいそう。
    警察から情報もらうだけもらって黙っているのはフェアじゃない。
    サムよく耐えたな・・。
    探偵に好感がもてないだけで本の評価が下がる。ロジックや展開はとっても好きなのに残念。「知ってるけど言えません」みたいな思わせぶりがなあ。
    あと後半のレーンの苦悩表現が過剰かな
    読後不明点
    ・ジャッキーの自殺説はないのか  →ないことないけどラストの表現的にレーン
    ・ヨークハッターは自殺だったのか →下疑問の解決によって納得。たぶん普通に自殺。
    ・ハッター家の病とは?      →梅毒。今回初めて知った。性病。現代では完治率が高く病名が浸透していない&差別的表現が多いので、あえて病名はぼかしているらしい。けど本書では大事なところなのでもう少し説明がほしかった。私が無知すぎ?
    →・てことはペリーは父親の死で病気を知っていて、その復讐をしようとまでしていたのにバーバラと結婚する・・?父と同じ道をたどるんか?
    ペリーの心情描写もう少し欲しかった

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著者プロフィール

フレデリック・ダネイ(1905-1982)、マンフレッド・ベニントン・リー(1905-1971)のいとこ同士のユニットのペンネーム。クイーン名義の処女作『ローマ帽子の謎』(1929年)以来本格探偵小説の旗手として多くの作品を発表。本作は「エラリー・クイーン・ジュニア」名義で発表された、少年探偵が主人公のシリーズ。

「2017年 『見習い探偵ジュナの冒険 黒い犬と逃げた銀行強盗』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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