Zの悲劇 (角川文庫)

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レビュー : 38
  • Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042507178

作品紹介・あらすじ

黒い噂がつきまとう州上院議員の刺殺事件。アルゴンキン刑務所を出所したばかりの元受刑者が逮捕され、死刑判決が下された。サム元警視の魅力的な娘で鋭い推理の冴えを見せるペイシェンスと、元シェイクスピア俳優ドルリー・レーンは、無実を訴える男を救い、真犯人をあげることができるのか?刑執行へのカウントダウンが始まった!最高の新訳が名作の隠れた魅力に光をあてる疾走感溢れる傑作ミステリ。

感想・レビュー・書評

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  • ラストの鮮やかな推理に感動する素晴らしい作品!
    そこにたどり着くまでの長くて憂鬱な展開を心地よく蹴散らしてくれた。
    読んで良かった。

    『Xの悲劇』、『Yの悲劇』とはかなり印象の違う作品。
    何よりも大きいのはペイシェンスの存在。
    彼女の語りは時に思わせぶりで、「はっきり言ってくれ!」と苛だ立つ場面もあった。
    (最後まで読んだ今は彼女の気持ちがよく分かる。あのタイミングでほのめかしたのは、むしろお手柄だ)
    けれど、彼女の存在がなかったらこの物語は陰鬱な印象を払拭出来なかったかもしれない。
    たとえ最後の素晴らしい推理にたどり着けたとしても。

    それにしても、サム警視のサムがファミリーネームだったとは…。
    本題には全く関係ないことだけど驚いた。

  • 元警視サムは引退、ブルーノ検事は知事になり、レーン氏は老い。
    X,Yからかなり時間がたった今回の事件は語り手がサムの娘ペイシェンス。
    殺された上院議員の事件を追って、ペイシェンス、サム、レーンが動く。無実の男を処刑の電気椅子から救えるのか。

    というあらましなんですけども、うーん、X,Y,Zを読み終わりましたが、面白さの順位を個人的につけるなら、X,Y,Zでした。
    作者であるエラリィ・クイーンは二人共著のペンネームで、どういう風にかき分けていたのかははっきりしないらしいがX,Y,最後の事件とこのZはメインで書いた人が違うという説があるらしいです。その説に一票です。
    内容が違い過ぎる。完成度とか文章の表現とかそういうことではなく、手掛かりの公平さという部分で。

    順番に読んだった!という征服感は味わえました。
    「最後の事件」をどうするかなー・・これも評価がわかれるみたいなのでぇ・・・。(悩)

  • 久しぶりに古典的なミステリー読んだ。越前先生の翻訳も、翻訳本らしくて良い。

  • 古さを感じない本格ミステリー
    ドルリーレーンがとっても魅力的

  • 久しぶりの推理小説。情報の内容と同じくらい重要な、それを見る視点。情報を基に、論理的に考えを組み立てる方法。ドルリー・レーンの鋭い洞察力から学ぶことがたくさんあった。

  • 序盤、少しゆっくりだったのでもたついてるように感じたが、最終幕の推理場面は圧巻の一言。
    これのために、その前を読んだ!って感じで、一気に読めた。

  • E・クイーンの事は正直あまり知らないのだけれど、もしかするとこれはクイーンの良い所をぎゅっと纏めた作品なのかと思った。とにかく推理が醍醐味の作品。老いたレーン氏は中頃までずっと優しく見守る紳士役で、前二作とは違うので人によっては最初少し違和感を覚えたり、寂しくなるかも。物語は終盤までずっと探偵達にとって不利な事ばかり起こって、一体どうするんだろうと頁をめくる手が止まらなかった。途中飽きやすい私には、この展開が良かったと思う。ただ多少は飛ばし読みした。最後の謎解きシーンが鮮やか。それに尽きる。ベタ褒めしたけど「Yの悲劇」の方が好き。

  • 推理の説得力が弱い。終盤の刑務所の死刑数秒手前で起こるドラマは素晴らしい。犯人のバックボーンはあまりにも薄いしありきたりでつまらない。エアロン・ダウとフォーセット兄弟との過去・弱みも陳腐だ。
    推理が主眼でも説得力が弱くて論理的であろうとスッキリしない。ペイシェンス・サムの前半の活躍は素晴らしいが後半はヒステリックになるのを必死に抑えているよくある弱いヒロインになっている。
     次の「ドルリー・レーン最後の事件」は未所持なので図書館で予約をした。明日取りに行く。

  • 2018.8.23
    引用
    黒い噂がつきまとう州上院議員の刺殺事件。アルゴンキン刑務所を出所したばかりの元受刑者が逮捕され、死刑判決が下された。サム元警視の魅力的な娘で鋭い推理の冴えを見せるペイシェンスと、元シェイクスピア俳優ドルリー・レーンは、無実を訴える男を救い、真犯人をあげることができるのか?刑執行へのカウントダウンが始まった!最高の新訳が名作の隠れた魅力に光をあてる疾走感溢れる傑作ミステリ。

    前2作とは打って変わって、サムの娘ペイシェンスの一人称で進む。
    前作から年月を経て、サムやブルーノの職が変わっていたり、レーン氏が老いてしまっている。
    一人称が変われど、レーン氏も早々に登場し、最後もこれまで通りレーンによって解決される。好奇心旺盛ペイシェンスが老いたレーンの補佐として立ち回っている。
    犯人はなんとなく予想がつきやすいが、ラスト全員の前で不可能を排除しながら犯人を追い詰める場面は迫力があった。
    それまでの過程については、これまで同様に「情報は共有しようよ」という感じ。
    展開やセリフ回しは鮮やかで読んでいて心地よい。
    死刑までのタイムリミットがあるので、緊張感もあって楽しめた。
    レーンの心情がいまだについかめない。次の最終巻でなにか分かるといいな。

  • 10年の時が過ぎ、すっかり隠居オーラに包まれたドルリー・レーンおじいちゃん。
    サム警視とその知的で自由な娘ペイシェンスによって再び悲劇の舞台に立つ。
    とある老受刑者の命運を分ける悪徳議員殺害事件。
    利き手の問題。
    不在証明パズル。
    脅迫者が残した小さな木箱のパズル。

    誉れ高きレーン四部作の三作目。

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著者プロフィール

エラリー・クイーン。フレデリック・ダネイとマンフレッド・B・リーの合作ペンネーム。従兄弟同士で、ともにニューヨーク、ブルックリン生まれ。1929年『ローマ帽子の謎』で作家としてデビュー。ラジオドラマの脚本家やアンソロジストとしても活躍。主な代表作に『ギリシア館の謎(32)、『エジプト十字架の謎』(32)の〈国名シリーズ〉や、『Xの悲劇』(32)に始まる〈レーン四部作〉などがある。また編集者として「エラリー・クイーンズ・ミステリ・マガジン」を編集、刊行した。

「2021年 『消える魔術師の冒険 聴取者への挑戦Ⅳ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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